ちょっと前まで残暑が厳しかったのに、急に空気が秋らしくなってきて、しかも乾燥してきた!と感じている人も多いのでは。肌の乾燥が気になる季節の到来です。
乾燥から肌を守るためにはもちろん基礎化粧品などによるスキンケアも大事ですが、食べ物でも工夫したいポイントが。今回は、食育インストラクター・野菜ソムリエ・気象予報士の植松愛実が、今の季節に積極的に食べているものを紹介します。
旬の魚はお肌にもうれしい!?
秋にとれるサバを特別に「秋サバ」と呼ぶのを聞いたことがあるでしょうか。秋に産卵を終えて南下してくるサバは脂がのっておいしいことが昔から知られていて、現代でも旬の味覚として人気ですよね。
サバには肌や髪の健康を保つのに必要なビタミンDや必須脂肪酸が豊富に含まれているほか、女性に不足しがちな亜鉛や鉄分も含まれていて、空気が乾燥して肌がダメージを受けやすい季節にぴったりな食材です。ちょうど旬をむかえておいしくなり、スーパーでも特売になるチャンスが増える食材でもあるため、うれしいことづくしですね。
旬の野菜も強い味方!
寒くなってくると、かぼちゃやにんじんを煮込んだほっこりするスープや、甘く煮たさつまいもなどが恋しくなりますよね。じつはこういった野菜にはβカロテンが豊富に含まれていて、乾燥する季節にぜひとりたい食材です。
βカロテンは、食べたあと体内でビタミンAに変換されますが、ビタミンAは肌や目の粘膜などの水分を保つのに必要な栄養素。しかも、βカロテンをしっかりとるためにはしっかり加熱したほうが効率がよく、温かいおかずを食べたくなる秋冬にはちょうどいいというわけです。
そろそろ食べたくなるこんな食材も
最後のおすすめする食材は、チーズ。理由は、亜鉛が豊富に含まれている食材のなかでも、とくに食事に取り入れやすいためです。
亜鉛は皮膚のもとであるタンパク質の合成を促す物質で、肌の新陳代謝のためには必要なのですが、亜鉛が多く含まれている食材というと牡蠣や豚レバーなどなかなか日常的には食べない食材が中心。一方で、チーズなら日々の食事に取り入れやすいですし、寒くなってくると、とろ~りチーズがとろける料理もそろそろ食べたくなりますよね。
ちなみに、そもそもチーズにはタンパク質も含まれているので、亜鉛とタンパク質を効率よく同時にとれますし、動物性タンパク質は亜鉛の吸収を助けてくれるので、一石二鳥なのです。
意外と実践しやすい!肌にうれしい食材
今回ご紹介した食材はどれも、スーパーで簡単に手に入り、しかも秋から冬にかけておいしく食べられるものばかり。しかも食事に簡単に取り入れやすい食材ばかりなので、今日からでも始められそうですよね。乾燥が気になる季節、ぜひおいしく楽しみながら対策してください。
■執筆/植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。誰かに教えたくなるお天気の豆知識や災害に備えるコツ、「食」に関する情報を中心に発信中。
編集/サンキュ!編集部