「片づけ=ものを減らす」というイメージはありませんか?しかしながら、減らすことだけが正解とは限りません。あえてものを増やすことで、管理がラクになることもあるんです。今回は、整理収納アドバイザー村上真由美が実践して感じた「増やして正解!」だった3つのものをご紹介します。
1.歯みがき粉:1人1本にしてストレスフリー
1つめは、歯みがき粉。以前は子ども用と大人用の2本を使っていましたが、現在は1人1本マイ歯みがき粉があります。
増えたきっかけは、子どもの好みが真逆になったこと。息子は「ぶどう味が好き」、娘は「甘くないのがいい」、と意見が合わなくなり、それぞれ好きなものを購入することに。そのうち、夫は知覚過敏用、筆者はホワイトニング用と家族みんなが別々のものを使いはじめ、気づけば4種類に増えていきました。
ものだけを見れば数は増えていますが、マイ歯みがき粉を持つようになってからは管理がぐっとラクになったんです。「キャップが開けっ放し!」、「どこにあるの?」といったプチストレスが激減しただけでなく、在庫管理も不要に。
家族全員が、「これは自分の歯みがき粉」と理解しているので、残りが少なくなると自然と新しいものを用意します。子どもは「もうすぐなくなるから買ってね」と教えてくれ、夫は自分のタイミングで購入。「まだあったかな~?」と心配したり、ダブり買いしたりすることもなくなり、とてもラクになりました。
2.シャンプー&コンディショナー:家族の髪事情に合わせて
2つめは、シャンプー&コンディショナー。もともと家族で1種類を共有していましたが、現在はシャンプーが3種類、コンディショナーが2種類あります。
筆者の髪質が変わり、これまで使っていたシャンプー&コンディショナーが合わなくなったことがきっかけです。髪質に合う自分専用を購入するタイミングで、家族が使うものも見直すことに。髪が長い娘には、まとまり重視のものを、夫には地肌ケアを意識したものを選びました。
結果として数は増えましたが、自分に合ったものが使えるようになり家族の満足度はアップ!浴室の置き方にもひと工夫。ひと目で使いたいものが分かるように、ボトルの色を変えたり、置く場所を決めたりしています。
歯みがき粉と同じように、残りが少なくなれば報告してくれるので、在庫管理もラクラクです。
3.体操服やランチマット:“洗わなきゃ”のプレッシャーから解放
3つめは、体操服とランチマットの学用品。体操服は1セット→2セットに、ランチマットは2セット→5セットに増やしました。
<体操服>
・基本は週末に持って帰る
・汗をかく夏場は、洗い替えが必要
・週末に天気が悪いと乾かないことも
<ランチマット>
・持って帰るのを忘れたり、洗濯に出すのを忘れたり
・衛生面から毎日きれいなものが必要
予備がなかったり数がギリギリだったりすると、「明日の朝までに用意しなきゃ」とプレッシャーになることもありますよね。
数を増やしてからは、「とりあえず使えるものがある」という安心感から、洗濯のタイミングを気にする必要もなくなりました。天気や予定に振り回されたり、子どもにイライラしたりすることもなくなり、家事のプレッシャーもぐっと減りました。
減らすだけが片づけじゃない
ものの数だけを見ると、確かに少ないほうがスッキリしますよね。でも、片づけは無理にものを減らすことではありません。「自分が全部管理しなきゃ」という思い込みも必要ありません。
片づけは、家族みんなが心地よく暮らすための手段です。「増やす=悪」ではなく、プラスになることも。家族のこだわりがあるもの、日々の生活をラクにしてくれるもの、そんなものは“あえて増やしてみる”のもいいかもしれませんね。
■執筆/村上真由美
片づけオタクなワーママ。SNSで話題の片づけ術を取り入れながら、ドタバタ時間を減らすコツを探求中。整理収納アドバイザー×クリンネスト。欲張りママの毎日に役立つヒントを発信している。インスタグラムは@mayumi321.jp
編集/サンキュ!編集部