ご祝儀は不要?親族は参加できる?会費制結婚式のメリット・デメリットを解説
2018/09/19
一般的な結婚式よりカジュアルな雰囲気の会費制結婚式。このタイプの結婚式に招待されたら、どうしたらいいの……?冠婚葬祭アドバイザーの中山みゆきさんに教えてもらいました。
会費制の結婚式ってどんなもの?
従来の結婚式では、ご祝儀を用意して披露宴に参加します。その金額も自分の立場や相手との関係で違ってきます。会費制の場合は(二次会のように)招待された人が、指定された金額を支払い披露宴に参加するという形です。ちなみに、北海道での結婚式は大半が会費制です。
会費制結婚式のメリット・デメリット
【メリット】
ご祝儀制に比べて、招待された人の金銭的な負担が軽いことでしょう。一般的なご祝儀の相場は3万円ですが、会費制では2万円以下が多いようです。
引出物や席次が必要ないので、結婚する新郎新婦側から見ると、準備の負担が軽くて楽です。
会場の広さにもよりますが、人数に制限がなくたくさんの人を招待できます。形式とらわれずに自由な形で進行できます。
【デメリット】
なじみが薄い年配のかたや親族は、会費を払うということが受け入れにくいかもしれません。また、全体の費用を抑えられても、後で新郎新婦側の自己負担額が高くなることもあります。
会費の相場は?
会費制の金額は、ほぼお料理の内容に比例します。コース料理で、1万円~1万5000円が一般的な金額です。安く抑えたい場合は、ビュッフェ形式などにすると、5000円~1万円ですませられます。
一般的な二次会の金額よりは高いですが、一般的なご祝儀と比べるとリーズナブルな金額。招待される側としては、金銭的にはうれしいですね。
会費はご祝儀袋に入れるの?
一般的な結婚式では、ご祝儀袋にお金を入れて受付で渡しますが、会費制の結婚式ではご祝儀袋に入れる必要はありません。封筒に入れたり紙に包んだりせず、現金をそのまま受付に渡します。くれぐれもお釣りのないように。
現金をそのまま渡すことが気になるなら、あらかじめ封筒に名前と金額を書いて持参してもOKです。この場合ももちろん、お釣りのないようにします。
会費は新札でなくてもOK
ご祝儀袋には新札を入れるのがマナーですが、会費制では新札でなくてもかまいません。そもそも、結婚式のご祝儀袋に新札を入れるのは、2つの意味があります。
「新しいお札で新しい門出を祝福します」と「事前に新札を準備して、結婚式を楽しみにしていました」の2つ。
会費制でもお祝いの気持ちは同じ。できれば、新札を準備したいところですが、新札でなくてもマナー違反にはなりません。ただ、できれば、折り目がないきれいなピン札を用意するといいでしょう。
※「新札」は、だれもまだ使っていない新しいお札のこと。「ピン札」は、だれかがすでに使っているけれどシワや折り目がないきれいなお札のことです。
会費とは別にご祝儀は用意する?
新郎新婦が会費制の結婚式をする場合、「招待する人に負担をかけたくない」という気持ちがあります。基本的に会費のなかにすべて含まれているので、会費と別にご祝儀を用意する必要はありません。参加することが、お二人へのお祝いになります。
結婚祝いのプレゼントを用意するべき?
前述のとおり会費がお二人への祝いになりますから、プレゼントは必要ありません。ですが、会費制だからプレゼントを渡してはいけないということはありません。
お気持ちで、会費とは別に祝いのプレゼントを贈ることはもちろん自由です。友人同士で祝いの品物を贈りたいときは、ひとりが出す金額は気を使わない程度の金額にするといいでしょう。プレゼントは会場では渡さずに、事前あるいは結婚式後に渡したり、または郵送することをおすすめします。
会費制の結婚式の服装はどうする?
基本は一般的な結婚式と同じです! 会場によってフォーマル度が変わってくるので、会場の情報を前もって把握しておくことです。
男性の服装
ダークスーツなど、上下セットアップスタイルのきちんとした正装です。ネクタイやシャツにこだわってみてもよいでしょう。
女性の服装
会費制といえども親族や年配のかたも出席するので、基本はきちんとしたフォーマルドレスと考えてよいでしょう。もちろん花嫁よりも派手にならないように。アクセサリーをうまく使うなど、上品さが求められます。二次会ではないということを頭に入れてください。
まとめ
一般的な結婚式より、カジュアルな雰囲気の会費制結婚式。会費制の結婚式を選ぶカップルも増えているようです。一般的な結婚式とは異なることもあるので、こちらのマナーもぜひ知っておきましょう。
教えてくれたのは・・・中山みゆきさん
冠婚葬祭アドバイザー。All Aboutで冠婚葬祭サイトの運用に携わる。現在は、その知識を生かして冠婚葬祭関連のアドバイス活動を重ね、「思いやりの心」を大切にした情報を発信中。
取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)