家計を担う主婦に最適な資格?ファイナンシャル・プランナーの資格取得方法を解説
2018/11/05
ファイナンシャル・プランナー(FP)という資格名称はよく聞くものの、なんだかむずかしそうなイメージを持っている人も多いのでは。実は、ファイナンシャル・プランナーという資格は、家計管理を担う主婦には持ってこいの資格なんです。試験はマークシート方式で、比較的取りやすい資格として注目されています。
ファイナンシャル・プランナーって?
人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」と言います。
私たちの人生のなかにファイナンシャル・プランニングはいろいろありますね。家計にかかわる金融、税制、不動産、教育資金、住宅ローン、保険、教育資金、年金、相続・贈与、老後の生活設計などなど。これらの幅広い知識を身につけ、クライアントの夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家がファイナンシャル・プランナーという仕事なのです。
つまり、私たちが生きていくうえで欠かせないお金のこと全般を扱うということになります。
資格を取得して仕事に生かしている主婦を紹介!
【サンキュ!ブロガー美晴さん】 FP技能士2級取得
資格取得で得た知識を生かして、在宅でやりくりなどの記事を書くWebライターをしています。子どもが学校にいる間などを利用し、月に6000円くらい(時給にすると1000円くらい)稼いでいます。
●この資格を取得してよかったこと……お金についての基本が頭に入ったので、実生活に生かすことができ、住宅ローンを6年で完済することに成功しました! 時事がわかるようになり、知識が広がりました。
●取得期間……約半年
●取得にかかった費用……約7万円
FPの資格はどうやって取るの?
ファイナンシャル・プランナーの資格を取得するには、大きく分けて3つの方法があります。
【専門スクールに通う】
ファイナンシャル・プランナーを養成するスクールが何校もあります。自分の通える場所、時間、料金などを比較して、決めましょう。スクールに通うのは費用はかかりますが、効率よく学べるのがメリットです。
【通信講座を受講する】
スクールに通う時間はないけど、効率よく勉強したいという人に人気なのは、通信講座です。自分のライフスタイルに合わせて勉強できるのがメリットといえます。
【独学で勉強する】
国家試験のFP技能士3級までなら、独学でも十分合格できます。実際、テキストで基礎知識を勉強し、過去問題集をひたすら解いて合格した人は結構います。1人で黙々と勉強するのは強い意志が必要ですが、費用が抑えられるのが大きな魅力です。
FP資格の種類は?
ファイナンシャル・プランナーの資格には、国家資格と民間資格の2つがあります。
国家資格は、一般社団法人 金融財政事情研究会が主催しているもので「FP技能士」3級から1級までの3段階に分かれています。民間資格は、NPO法人 日本FP協会が主催する「AFP」(アフィリエイテッド ファイナンシャル・プランナー)、「CFP」(サーティファイドファイナンシャル・プランナー)の2つがあります。
「FP技能士」3級は、いわばファイナンシャル・プランナーの入門試験のようなもので、合格率は約70パーセント。回答はすべてマークシート方式で、比較的受かりやすい資格です。転職や就職に生かせるのは「FP技能士」2級から。3級に合格すると2級の受験資格を得ることができます。
FP資格を取るメリット
「FP技能士」3級は入門とはいうものの国家資格なので、履歴書に書くことができます。ファイナンシャル・プランナーの勉強はお金全般のことなので、試験勉強をすることにより人生設計に役立ち、さらに節約スキルがアップします。
お金を稼ぐことはもちろん重要なことですが、お金がお金を増やす運用方法、制度を活用してお金を減らさない節税方法、保険や年金の制度をしっかり知ることも大切なことです。これらを勉強することができるので、家計を担う主婦にとって一石二鳥ともいえますね。
受験資格、費用、試験日程など
ここでは、国家資格である一般社団法人 金融財政事情研究会の「FP技能士」3級と2級、NPO法人 日本FP協会の「AFP」の試験を紹介します。
「FP技能士」3級と2級は、一般社団法人 金融財政事情研究会だけでなく、NPO法人 日本FP協会も行っています。学科試験は同じですが、実技試験の内容が一部異なります。どちらを受けるかはホームページなどを見て決めましょう。
【FP技能士 3級】
・受験資格……不問
・試験日程……年3回(1月、5月、9月)
・試験内容……学科試験、実技試験
・受験料……学科試験3000円、実技試験3000円
【FP技能士 2級】
・受験資格……3級FP技能検定の合格者、FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者、日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者
・試験日程……年3回(1月、5月、9月)
・試験内容……学科試験、実技試験
・受験料……学科試験4200円、実技試験4500円
【AFP】
・受講資格……AFP認定研修の受講修了者、2級FP技能検定合格者
※「FP技能士」2級を合格した者でAFP認定研修の受講を修了した人は、この資格を取得できます。
資格取得後、どんな所で活躍できる?
資格取得後、企業で活躍する企業内ファイナンシャル・プランナーと、独立・開業して活躍するファイナンシャル・プランナーに大きく分けられます。
企業は、金融機関、保険会社、不動産会社、住宅メーカーなどさまざまな業種から求められます。やはりこの資格があると、就職・転職には有利に働きます。
キャリアアップして独立する人のなかには、社会保険労務士や税理士などの資格も取って、セミナー講師や本の出版などを行っている人も。
まとめ
私たちが人生をすごしていくなかで、お金のことは切っても切り離せないものです。人生のあらゆるシーンにおいてぶつかるお金の問題、その正しい知識を身につけられるファイナンシャル・プランナーという資格の知識は、まさに一生モノといえますね。
取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)
※記事の内容は2018年9月時点のものです
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※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
参考文献・参考サイト
「自力本願でファイナンシャル・プランナー」森江加代著 TAC出版刊