赤字家計から総資産1500万円超!44歳で教育費・老後資金の目途が立った人の貯めテク

2025/06/01

マネリテ(金融リテラシー:お金についての知識と判断力)の高さはやりくりに直結!44歳にして教育費&老後資金の備えに目途を立てた家計の仕組みとは?常識を疑い、書き出して先読みした『サンキュ!』やりくりスターの貯めテクをご紹介します。

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8年間追い続け、誌面登場計31回!赤字家計→総資産1500万円超!

<教えてくれた人>
44歳にして教育費&老後資金の備えに目途が立った Kさん(大阪府 44歳)
夫(46歳)、長女(20歳)、長男(18歳)の4人家族。住まいは築15年の持ち家一戸建て。医療事務やFP2級の資格を所有。

8年前に『サンキュ!』のやりくりコンテストに応募したのがきっかけで誌面デビュー。やりくりテクだけでなく、お金や人生への向き合い方が多くの共感や反響を呼んでいるKさん。「当時は小学生だった長女も今は大学生。まさに『サンキュ!』とともにやりくりを頑張ってきた感じです」とニッコリ。リーマンショックによる夫の年収減で家計が赤字に転落した際は、FPの資格を取って家計を立て直し、投資もスタート。貯蓄は順調に殖え続け、1500万円を突破しました。「2人の子どもの教育費の目途もついてホッ。今後は夫の定年までに3000万円貯めるのが目標です!」。

Total Money Data

夫月収(手取り) 37万円
妻月収(手取り) 10万円
世帯年収(手取り) ひみつ
月貯蓄額 9万円
年貯蓄額 100万円以上
総資産額 1500 万円以上

【1カ月の家計表】

<収入>
世帯月収(手取り) 47万円

<貯蓄>
先取り貯蓄 9万円

<支出>
住居費 10万円
水道・光熱費 2万円
通信費 1万2000円
保険料 5000円
子ども費 6万円(学校関連費、部活関連費、習い事代など)
夫婦の教育費 5000円(書籍代、セミナー代、資格試験の受験料など)
ガソリン代 3000円
食費 7万7000円
外食・レジャー・月1回の夫婦のランチデート費 2万円
日用品費 8000円
被服費 1万円
美容品・美容院代 1万円
夫小遣い 2万円
妻小遣い 2万円
長男小遣い 1万円

今、振り返ると貯蓄に効果絶大だった!貯まり始めた2大ポイント

今の家計に疑問を持つこと、未来の家計を先読みすること。これがK家の家計がうまく回り始め、貯めスピードが加速するきっかけに!

POINT1 常識を疑った

赤字時代……夫と「わが家に必要な物は何か」を話し合い、K家の軸ができ始めました

ネットで見た家計の黄金比を参考に予算立て。でも「この費目、こんなにいる?」という疑問が生まれ、そこでやっと「うちに合ったお金の使い方は?」という観点でやりくりできるように。

何でも疑い、家計の最適解にたどりついた

レシピ通り作らなきゃダメ?

「肉じゃがは、じゃがいもがないと作れない」という常識を捨てたら、今ある食材でアレンジできるように。買い足しや食材ロスがなくなり、食費の予算を死守。

子どもが生まれたらファミリーカー?

大型のファミリーカーを買ったものの、家族全員で乗る機会は意外と少ない。そこで維持費や買い取り代を調べ、軽自動車に買い替えたら、貯蓄ペースがアップ。

格安スマホが一番安い?

格安スマホが最安と思っていたら、2つのSIMでネットと通話用の2台持ちするほうがわが家には合うと発見。通信費は比較し続けて、ベストなプランを追求。

銀行に預けていれば安心?

投資は危ないものと思っていたけれど、お金の勉強をしたら「知識がないから怖いんだ」と痛感。「ただ預けていても殖えない」と考え、18年から投資を開始。

POINT2 書き出して先読みした

まずは……!特別出費を洗い出し。突発的な支出に慌てなくなりました

税金や保険料など大きな出費は、貯蓄ペースをくずす大きな要因。こうした年間の特別出費を予測し、備えることで、赤字家計から黒字家計に転換できました。

その他のページには……

□ Wish list
お礼やお祝いを伝えたい人の名前をメモしておくなど、TO DOリスト以外にその月に忘れずにやりたいこと、挑戦したいことなどを記入。

□ クローゼットの中身
手持ちの服をイラスト化し、色みや枚数を把握。「似たような物を買いがちなパンツ類も、メモしておけばダブり買い防止に。コーデも考えやすくなります」。

貯蓄ペースが加速した重要ポイント“家族ワンチーム”でやりくりする

やりくりは1人で頑張っても意味がないと気づき、日常的に家族でお金の話を共有。全員が同じ価値観を持てたことで、大きな貯蓄目標も達成!

日常で意識的にお金の話をする

子どもの前でもお金の話はタブーではなく、オープンにするのがモットー。子どもの希望をかなえるため、限りあるお金を有意義に使う方法を親子で話し合い。

欲しい物は親も子も家族にプレゼンしてGET

欲しい物があるときは家族の前でプレゼン。「なぜ必要か」「家にある物で代用できないか」「他社製品との違いは何か」などを話し合い、全員が納得できたら買ってOKに。

最近、パパはプレゼンでちょっといい体重計を家計からGET

健康維持のため、アプリでデータを連動できる高機能な体重計を購入。「買ったからには家族みんなで使い倒して減価償却します(笑)」。

小学生になったら手作りの小遣い帳でお金遣いの特訓をする

小学生のころからお手製の小遣い帳で、お金を管理させるお金育を実践。長女から「この項目を増やして」と小遣い帳のバージョンアップを頼まれたことも!

大学3年生の長女にインタビュー!

・パパとママのお金遣いを見てきたから、私の軸もできている気がします。
両親が計画的に、今必要な物や事柄にお金を使う姿を見てきたので、単なる浪費ではなく、“意味のある消費”だと常に意識しながら、お金を使えるように! 


・「今」しかできない体験にお金を使いたい。
就職すれば稼げるし、この先、学生時代のような長期休暇は取れないから、今は旅行や国際交流などの体験にお金を使いたい。物欲や貯金より、体験が優先です♪


・「入浴剤が粉から固形に」。小さな豊かさに気づける。
入浴剤は割安な粉タイプが定番だったけれど、先日のママとの買い物で固形タイプを購入し、ちょっとリッチな気分に(笑)。小さな幸福感も大事にしていきたい!

家族全員で楽しめるレジャーを追求する

お金をかけずに楽しめるレジャーが、恒例行事と化しているK家。「全員での写真撮影は、家族の歴史として残すこともできるのでおすすめ!」。

●家の中でごはんを食べる場所を変えて、非日常を味わう
ダイニングテーブルではなく、いつもと違う場所でごはんを食べると、見える景色や雰囲気が異なり、ちょっとした外食気分を味わえる!


●誕生日は高級ディナーもいいけど映え写真を撮って盛り上がる
「100均のパーティーグッズなども使い、面白い動画や変顔写真を撮影し合って大盛り上がり!お金をかけてお祝いしなくても楽しい記念に」。

製本サービスで形に残しています。


●年賀状の撮影大会は絆が強まる恒例イベント
年賀状の写真は、毎年、家の中で撮影。家族で「どこで撮る?」「どんなシチュエーションで撮る?」と考える時間も、一生モノの思い出に。

貯まるポイントの1つは「家族仲がいいこと」ズバリ、家族仲がいい秘訣は?

スッキリきれいで温度管理もバッチリ

リビングを家の中で一番居心地のいい場所にしています

いずれ巣立つ子どもの部屋は、居心地の良さをあえて重視していないそう。「その分、リビングを快適に整えているので、結局ソファまわりに家族が集結します」。

子どもは親をよく見ているから「夫婦ファースト」を心がけています

子どもの健やかな成長にとって夫婦仲の良さは不可欠。「子どもよりも妻ファーストを夫が日々の言動で、子どもの前で示してくれるのもありがたい!」。

毎月恒例の夫婦ランチデート。将来、健康で働き続けるためにウオーキングも加わりました

「コストがかさむディナーでないのもポイント」とKさん。最近はウオーキングがてら神社などのパワースポットに出かけ、その後にランチをするのが定番に。

新調したスニーカー。ムダ買いにしたくないから、歩きます(笑)

働き方もどんどん進化!Kさんのお仕事history

あえて扶養内のパートで働きながら、空いた時間で資格取得やスキルアップのための学びを継続。今は夫の退職後を見すえ、着々と準備中。

【29歳】正社員勤務。家事との両立が難しくなり休職

【30歳】失業手当をもらいながら、職業訓練で「医療事務」「調剤事務」の資格を取得
・調剤事務としてパート勤務
・時給を上げるために「登録販売者」「防火・防災管理者」の資格を取得

まとまった時間があった時代 外食対策のおかずを作り置き

時間がある日は、夕食のおかずを多めに作ってせっせと作り置き。「料理をサボりたい日の外食対策にも有効でした」。

食費節約も時代に合わせて進化

【35歳】留学に興味がある長女のために、ホストファミリーの登録をする
・家計を強化するためにファイナンシャル・プランナー3級の資格を取得

【36歳】ファイナンシャル・プランナー2級の資格を取得

【38歳】COOP(生協)の「学習会」で保険の見直し講座、家計の見直し講座の講師を務める

【41歳】4人目の海外留学生を受け入れた後、「日本語講師になる」夢ができる

子どもが食べ盛り&物価高時代 大量のおにぎりストック

4合分の米で大量のおにぎりを作り、冷凍ストック。食べ盛りの男子のおやつ代わりにもなるし、半端食材の食べ切りにも◎。

【42歳】調剤事務のパートを退職

【43歳】「日本語学校」の事務としてパート勤務

【44歳】収入の軸はパート勤務にしつつ、フリーのファイナンシャル・プランナーとして個別相談も少しずつ増加

家族の時間がバラバラ&健康志向時代 ゆで卵1パック分を作る

高たんぱく&低カロリーで手間いらずなゆで卵は、ちょっとした間食やおべんとうのおかず、サラダなどにも使えて超便利!

【60歳】日本語講師を退職した後は、夫婦でマネー関連の仕事をするのが夢なんです。





参照:『サンキュ!』2025年5・6月合併号「歴代・殿堂入りのやりくりスターに聞く!スゴイ貯めテク」より。掲載している情報は2025年3月現在のものです。撮影/林ひろし 構成/出下真紀 取材・文/鹿島由紀子 編集/サンキュ!編集部

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