行政書士ってどんな仕事? 最近は主婦にも人気って本当?

2018/11/10

行政書士というと法律関係で法学部出身の男性が取得するエリート的なイメージを持ってしまいますが、意外にも主婦の受験者が増加しているとのこと。今まで法律とは無縁だった主婦でも試験に合格し、家事と子育てをしながら行政書士の仕事をしています。どんな仕事、資格なのか、紹介します。

行政書士って何をする人?

まず、行政書士は弁護士、司法書士などのように、法律を扱う国家資格です。
仕事の内容は、都道府県庁・市役所・区役所・町役場・村役場・各省庁・警察署などの官公署関連への書類の作成・申請の代行です。
扱う書類の数は1万を超えるといわれています。身近なもので言うと、「離婚公正証書・離婚協議書の作成」「遺言書の作成や相続人の調査・確定」「遺産分割協議書の作成」「飲食店の営業許認可申請」などです。これら、書類の作成・申請だけでなく、相談も請け負います。

資格はどうやって取るの?

行政書士は法律関係の資格のなかではいちばん取りやすいと言われていますが、1回で合格するのはなかなかむずかしいようです。勉強の仕方は、大きく分けて3つあります。

【予備校などに通う】
予備校などに通い、行政書士の知識を学ぶ方法。行政書士の試験はとにかく出題される法律の種類が多くて範囲も広いのが特徴。試験対策のプロである予備校などでは、出題される項目を絞ってくれるから、効率よく勉強できます。

【通信講座で勉強する】
近くに予備校がなかったり、通う時間がないという人は通信講座を受講するといいでしょう。時間と場所の制約がない通信講座は、自分のペースで進められて、費用も抑えられるのが魅力。質問などをメールで受け付けてくれるところもあります。

【独学で勉強する】
ひたすら1人で、市販のテキストで勉強する人もいます。独学でも合格は可能ですが、とにかく出題範囲が広いので、膨大な時間と労力が必要になります。

受験資格、試験日程、費用など

行政書士は学歴や年齢を問わず取得できる資格です。各都道府県で行われ、マークシート方式中心の筆記試験です。
【行政書士試験】
・受験資格……不問
・試験日程……年1回(11月第2日曜日) 
・試験内容……筆記試験
・受験料……7000円

資格取得後、活躍する場所は?

司法書士事務所などで、正社員やパートを募集しています。
行政書士のメリットは、資格取得後に日本行政書士会連合会に登録をすると、実務経験がなくても自宅で開業できるところです。オフィスを持たなくても、自宅でできるので、家事や子育てで忙しい主婦にはありがたい仕事です。開業に必要なのは、パソコンとプリンターくらい。クライアントとの打ち合わせの時間はありますが、そのほかは自宅で自分のペースで仕事ができます。子どもを寝かしつけたあとに仕事をするなど、育児と仕事を両立できるのです。

どのくらい稼げる?

行政書士の報酬は比較的高額です。一般的な相場として「建設業許可申請」が15万〜20万円、「飲食店の営業許可申請」は5万〜10万円、「産業廃棄物処理業許可申請」が10万〜50万円となっています。独立して開業する場合は、自分の働き方しだいで収入を増やすことができます。

まとめ

行政書士という国家資格は一生モノ。年齢制限がないから、一生働ける魅力的な仕事ですね。自宅で開業できて、勤務時間も自分で調整できるから、子育てで忙しいママにはまさにぴったりの仕事といえそう。試験は難しいけど、挑戦する価値はあり!

取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)

※記事の内容は2018年9月時点のものです
※記事内でご紹介しているリンク先は、削除される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

【お詫びと訂正】
2018年11月10日に公開した同記事内「行政書士って何をする人?」に続く文の中に、「株式会社の設立許可申請」とありましたが、会社設立にあたっては許可を申請する必要はありません。
行政書士が行うのは営業における許認可申請となります。該当部分の「株式会社の設立許可申請」については削除、「飲食店の営業許可申請」については「飲食店の営業許認可申請」と訂正させていただきました。

また「司法書士との違いを教えて」の項目で、行政書士と司法書士の違いについて解説した部分におきましては、一部誤解を与える表現が含まれておりましたので、該当の部分を削除させてたいただきました。

ここにお詫びして、訂正いたします。

参考文献・参考サイト

『2019資格取り方選び方全ガイド』高橋書店

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