「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は、病気とたたかう子どもとその家族が少しでも不安を減らし、家族が一緒にいられるようにとつくられた“第2の家”。この施設を長年支援しているマクドナルドのチャリティ活動について、サラ・エル・カサノバCEOに聞きました。
一番大変なときこそ、家族が一緒にいられるサポートを
全国に12ヵ所ある「ドナルド・マクドナルド・ハウス」(以下DMH)は、自宅から遠く離れた病院に入院している子どもに付き添う家族のための滞在施設。子どもが重病になるほど、自宅から離れた病院への入院を余儀なくされることが多くなりますが、そんなとき、付き添う家族が1日1人1000円で滞在でき、自炊もできるDMHは利用者たちにとても喜ばれているそうです。ここは日本マクドナルドのほか、多くの企業や個人の寄付、ボランティアによって運営されています。
「マクドナルドはファミリーレストラン。だからこそ、家族が一番大変なときに、家族が一緒にいられるようにサポートしたいと考えています」。
未来を担う子どもたちの成長をサポートしていきたい
ご自身も母親であるサラさんには忘れられない思い出が。
「25年前、母国カナダで入社2年目に店舗から本社に異動して初めて携わった業務が“マックハッピーデー”でした。それ以降、赴任した世界各国でDMHのチャリティ活動に携わってきました。一番印象に残っているのは、ロシアで小児がんの子どもたちのために実施したイベントで、参加者のママに『ふだんは全然笑わないうちの子が笑ってくれた』と感謝され、同じ母親として心にとても響きました」
マクドナルドはファミリーレストランであると同時に全国に店舗を展開している企業でもあります。未来を担う子どもたちの成長をサポートする社会的責任がある、とサラさん。
▼ドナルド・マクドナルド・ハウスについてもっと詳しく
https://www.dmhcj.or.jp/
イベントを通して、助けが必要な人を知り、チャリティに参加する機会を
全国の店舗で年に1度行われるチャリティ活動「マックハッピーデー」は、ハッピーセットをひとつ買うと、売上から50円がDMHに寄付されるイベントです。「これは子どもが子どもを支え、家族が家族を支えるチャリティイベント。このイベントをきっかけに多くの方にDMHを知ってほしいと思います。また、チャリティ活動に参加するきっかけになればとも考えています」
また、ママは子どもたちのヒーローである、と強い思いがあるサラさん。
「私自身、子どものときはわかりませんでしたが、母親になってはじめて、昔、私の母がしてくれたことをいろいろと思い出しました。ママ業真っ最中のときは、いろいろやっても『ママがするのは当たり前』とされることが多く、本当にママは大変。私たちマクドナルドはそんなママたちに、ひと息つける時間を提供していきたいと思っています」
チャリティ活動を身近に感じるきっかけに
マクドナルドでは、落札総額をDMHに寄付するマックハッピーデー チャリティオークションや、東京マラソンでのチャリティランナーのほか、レジ前の募金箱からの寄付などといった支援活動もしています。
「DMHは、学生から年配の方まで、多くの地域ボランティアで成り立っています。とにかく一度DMHに来て、利用者と交流していただき温かい雰囲気を感じていただければと思います」。
ボランティアは短い時間でもOKで、DMHのホームページには、各ハウスが必要としている物品の情報もあるとのこと。ぜひこの機会に“今の私”にできるチャリティについて、考えてみませんか?
▼ドナルド・マクドナルド・ハウス 物品での寄付サポートについて詳しく
https://www.dmhcj.or.jp/support/goods.html
撮影/林ひろし(イベント) 取材・文/宇野津暢子