「賛否両論」笠原将弘さんに教わる!コスパ最強食材鶏胸肉の絶品&しっとりおかず
2019/03/04
低カロリー、高たんぱく質な上に、コスパもいい食材として、大注目の鶏胸肉。とはいえ、調理するとなると、「もも肉にくらべて味にパンチがない」「パサつきが気になる」など、悩みが多いのではないでしょうか?
そこで今回は、人気料理人・笠原将弘さんの鶏胸肉がおいしく食べられるレシピを大公開。ご飯が進み、しっとりおいしく仕上がるコツをご紹介します!
野菜といっしょに蒸して、しっとりと香りよく仕上げる
鶏胸肉の1番のウィークポイントといえば、加熱するとパサついてしまうこと。
「野菜と一緒に重ね蒸しをすると、しっとりと仕上がりますよ」と語るのは、日本料理店『賛否両論』(東京・恵比寿)店主・笠原将弘さん。
加熱するときに鶏肉から出る水分を野菜の水分が補ってくれるから、蒸しあがりがしっとり。
また、野菜の香りが肉にうつるのもポイントだそう。「野菜がたっぷり食べられるからヘルシーです。2種のたれとの相性もいいですよ」。季節の野菜をたっぷり入れて楽しみましょう。
鶏むねと野菜のはさみ蒸し
材料(4人分)
鶏胸肉……2枚
白菜……1/6株
ねぎ……1本
大根……200g
にんじん……100g
塩……適量
A(酒50㎖ だし昆布1枚〈3g〉 しょうゆ大さじ1)
B(しょうゆ、酢各大さじ3 みりん大さじ1 砂糖小さじ1 だし昆布1枚〈3g〉)
C(ごま油大さじ3 塩小さじ1 粗びき黒こしょう少々)
作り方
1
B、水大さじ3を混ぜ合わせ、30分ほどおく。白菜はざく切りに、ねぎは斜め薄切りに、大根は長さ5cmの拍子木切りにする。にんじんはせん切りにする。鶏肉は厚さを半分に切り、両面に軽く塩をふる。
2
フライパンに野菜の半量を広げ、鶏肉をのせたら、残りの野菜を上からかぶせる。Aに水300㎖を加えて混ぜ合わせ、フライパンに回しかける。ふたをして中火で熱し、沸いてきたら弱火にして10分加熱する。
3
鶏肉を取り出して食べやすく切り、器に野菜とともに盛り合わせる。Cを混ぜ合わせ、Bとともに器に入れて添える。(1人分346kcal)
肉の中までしっかり味! ご飯が進む、ジューシーおかず
さっぱりとヘルシーな鶏胸肉は、ご飯のおかずとしては物足りないと感じることもあります。
「コツさえおさえれば鶏胸肉もしっかり味のおかずになりますよ」(笠原さん)。
加熱前に鶏胸肉全体にフォークで穴をあけておき、合わせ調味料に漬けておけば、肉の中まで味がしみます。また、フォークの穴により、火が入りやすくなるので、長い加熱によるパサつきも軽減されるのだとか。
「漬け汁は焼き豚にも使うしっかり味のものです。肉を焼いたあとにさらに漬け汁を煮絡めて仕上げます。ご飯にも、お酒にも合いますよ」(笠原さん)。
鶏肉の焼き豚仕立て
材料(4人分)
鶏胸肉……2枚
ねぎ……1本
春菊……1/2わ
トマト……1個
サラダ油……大さじ2
練り辛子……少々
A(しょうゆ、酒各大さじ3 砂糖大さじ2 にんにくのすりおろし小さじ1 しょうがのすりおろし小さじ1⁄2)
B(サラダ油大さじ2 白すりごま大さじ1 塩少々)
作り方
1
鶏肉は両面をフォークで刺して、全体に穴をあける。Aを混ぜ合わせて鶏肉にもみ込み、常温で1時間漬けておく。ねぎは長さ4cmに切り、縦に切り目を入れてしんを取り、縦にせん切りにする。春菊は葉のみをちぎり、一口大に切る。
2
フライパンにサラダ油を入れ、1の鶏肉を汁けをきって皮目を下にして並べる(漬け汁は取っておく)。弱火でじっくりと焼き、皮目に焼き色がついたら、裏返す。漬け汁を加えて煮からめ、汁けがなじんだら火を止めてふたをし、さめるまでおいておく。
3
2を一口大に切り、器に盛る。Bを混ぜ合わせての野菜に加えてあえ、幅1cmに切ったトマトといっしょに盛り合わせる。残ったたれをかけ、練り辛子を添える。
「鶏胸肉=パサつく、ものたりない」というイメージを払拭するパワーおかず。毎日の食卓にぜひ取り入れてみてください。
調理/笠原将弘(賛否両論) 撮影/木村拓(東京料理写真) スタイリスト/阿部まゆこ 構成・文/田久晶子
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