元・大手学習塾教室長が考える!習いごとを始めるときに子どもと決めるべきたったひとつの約束
2021/09/30
元・大手学習塾教室長で、サンキュ!STYLEライターの渡邉有紀です。
塾、水泳、ピアノ…。お子さんの習いごとにはいろいろな選択肢があり、親御さんも悩んでしまいますよね。私も6歳の息子を持つ母ですが、スケジュールや金銭面も含め、いつも何がベストなのか考えています。
今回は、塾で生徒さんを指導してきた経験から、私が、習いごとを始めるときに決めるべきだと思っている約束をお伝えします。
始めるときは何だって楽しい
始めるときは、何だって楽しいものです。多くの場合、お子さんの塾や習いごとのお教室を決めるときに、まず体験レッスンを受けさせます。
「どうだった?」「楽しかった!やりたい!」
だいたい、こういったやりとりになります。まれに、お子さんが楽しめなかった場合には、ほぼ入会することはないでしょう。
学習塾においても、初回の体験授業のあと、「絶対にやりたくない」と言いながら入会する子は、ほとんどいませんでした。最初は、希望とやる気に満ちあふれています。ですから、習いごとを始めることはとても簡単なのです。
それにも関わらず、時間が経てば、お子さんから「やめたい」という希望が出てくることもあります。親御さんが「やめさせたい」のパターンもあるでしょう。
決めるべきはゴール
始めるときに決めるべきことは、明確なゴールです。
「始めるのはよいけれど、どうなったらやめる?」
この話しあいを親子でしておくだけで、習いごと生活が快適になります。
たとえば、塾でいえば、「〇〇高校に合格するまで」という長期の目標が表向きのゴールですが、親子間で決めるのは、「宿題をやらなくなったらやめる」という行動面での約束でもよいですし、「今年中に〇点を取れなかったらやめる」という結果での約束でもかまいません。
ゴールを共有しておけば、やめるかやめないかの判断は簡単になります。
先日、私の息子は1年以上続けていたドラムスクールをやめました。ドラムは大好きだし、彼の将来の夢は、ドラマーになることなのに、です。
やめた理由は「ドラムを叩くことに慣れて、自分でも家で練習ができるようになったらやめる」というゴールを共有していたからです。
グループレッスンだったので、ほかのお兄さんお姉さんの演奏を見ることは刺激になっていましたし、先生から教えていただいたテクニックも身につき、楽しく終わることができました。
塾だと明確な目標が共有しやすいですが、そのほかの習いごとの場合は、少し曖昧になりがちです。
楽しんではいるけれど、通っている意味があるのかわからない状態のとき、一番悩むことになります。「上達していないからやめなさい」と言っても、子どもには理由が伝わりません。楽しいのにどうしてやめるように言われるのか、理解ができません。
どういう状態になったらやめるのか?を決めておくことで、そういった親のストレスも緩和されます。また、金銭面でも、いつまで習いごとの費用がかかるかを想定しやすくなります。
何かを得られる選択を
世の中に、よさそうな習いごとはたくさんあります。わが子のためを思うと、何でもやらせてあげたくなるのが親心です。
そういった意味で、自分の子どものことになると、冷静さを欠いてしまうことは多々あります。でも、習いごとを始めるとき、半分は無限の可能性を信じつつ、半分は落ち着いた感情で、ゴールだけは決めてみてください。
せっかくお金と時間をかけるならば、皆さんとお子さんが、何かを得られる選択をできますように。
この記事を書いたのは・・・渡邉有紀
元・大手個別指導学習塾教室長。ダイエットの先生。サンキュ!STYLEライター。サンキュ!25周年専属読者モデル。6歳の息子を育てるママ。-10kgのダイエットに成功し、日本ダイエット健康協会認定インストラクターの資格を取得。「勉強とダイエットは似ている」をモットーとして、ダイエット個別指導やセミナー、執筆等の活動をしている。
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