「普通こうだよね」を捨て、"好き"だけ残す『捨て活』
2023/05/22
すさんだ気持ちを捨ててリセット!物も手間も「捨て活」で捨ててスッキリ。世の中の「普通はこう」という呪縛も捨てて、自分がラクする方法で家事をする!リセットルールを教えてもらいました。
<教えてくれた人>
Fujinaoさん(北海道 40代)
整理収納アドバイザー。単身赴任中の夫、中1長男、小5二男、愛犬ミルクの4人+1匹家族。Instagramで「片づけは単なる物の整理ではなく生き方の見直し」という"片づけの力"を発信して話題に。インスタグラム「@fujinao08140814」。
◎HOUSE DATA◎
分譲一戸建て/築3年/4LDK(143平米)
捨ててリセット!すさんだ気持ち
私の捨て活の始まりは、「私自身」よりも「物」を大切にしているかもと気付いたときでした。
そこから、使う予定がない物を手放したり、気持ち良くないと感じる物を買い替えたりすることに。すると、家が整うにつれて、身なりも、姿勢も、行動も、考え方までシャンとして自分のしたい暮らしや、こんなふうになりたいと思う姿にどんどん近づくことができたんです。
散らかっていること自体は、悪いわけじゃないと思います。でも、家が散らかっているせいで私の心がすさむのは、良くない。だから、自分のことを好きでいられるように、物を減らして、家族みんなが片づけやすい家を目指しています。
Fujinaoさんの捨て活3STEP
【Before】テトリスのように詰め込む=収納と勘違いしていた
以前はできるだけ多くの物をキッチリ詰め込むことが収納だと思っていた。今思えば、大量の死蔵品をため込み、何が入っているのか把握できない迷宮を自らつくり上げていた。
1 忘年会でもらった景品から捨て始めた
整理収納アドバイザーの講座で「大事なのは物を詰め込むことじゃない。物と良好な関係を築くことだ」と知って衝撃を受ける。使っていないのに長年ため込んでいた物を処分!
2 人に貸せないタオルを捨てて買い替えた
「使い心地はイマイチでもまだ使えるから取っておく」思考をやめ、「自分が心地いいと思えない物」は買い替えるか処分することに。
3 家事や片づけの「手間」も捨て活するように
炊飯器を処分したらパーツを取り外して洗う手間がなくなり、重ねられない豆皿を捨てたら片づけの手間も半減。物と同様、手間も捨て活。
"好き"だけ残したら性格がおだやかになった!
目に入る景色、手で触れる物全てが好きで大切な物だけだから、イライラしない。心が安定して性格もおだやかに。
物を減らしたら植物を飾れる人になった
物が多かった頃は心に余裕がなくて「植物を枯らす名人」でした。でも物を減らしたら、シンク横に植物を飾って眺める余裕が生まれ、水を換える時間も癒やしのひとときに。
好きじゃない服を捨てて小ギレイなワンピ15着だけにしたら所作が丁寧になった
今持っている服は、ワンピース15着と礼服、スポーツウエア1組のみ。「ワンピースなら組み合わせを考えなくていいし、家でもエレガントなワンピを着ることで所作まで丁寧になりました」。
Fujinao's point
服は「消耗品」だからイオンでお手頃な物を買う。
ワンピースは家のドラム式洗濯乾燥機でざぶざぶ洗ってそのまま乾燥まで。服は消耗品だと思っているので、お手頃で旬のデザインをとことん着倒し1~2シーズンで買い替えます。買うのはたいてい近所のイオンモール。
「普通こうだよね」を捨てたら手間まで捨てられた!
世の中の「普通はこう」という呪縛は捨て、自分がラクな方法で家事をする。すると、もれなく手間も捨てられます。
【洗面所】普通:フタは閉めるよね
扉があるから、中のフタは閉めないことにした。
扉を開けたら中の物をすぐに使いたいから、基本フタは開けっぱなし。ビッグサイズのケープはここでしか使わないからフタは処分。洗面鏡の扉自体がフタと考えればよし!
普通:歯ブラシは立てるよね
電動歯ブラシは吊るせば水切れ最高だった。
電動歯ブラシは立てるより逆さに吊るしたほうが汚れと水気がたまらない。歯ブラシの下にはペーパーを敷いたケースを置いて水気をキャッチ。コップと歯磨き粉も吊るして。
普通:引き出しの中はキレイに仕切るよね
引き出しの中は雑にしまってOKにした。
洗面台はまるでショールームのようにスッキリ。でも引き出しを開けると結構ざっくり。「閉めちゃえば見えないし、そもそも厳選していて数が少ないので探さずに済むんです」。
【浴室】普通:洗剤は浴室の外にしまうよね
入浴中に掃除できるよう掃除用洗剤もスタンバイ。
入浴の最後に掃除をするのが習慣だから、洗剤も掃除道具も浴室内に吊るす収納に。「目に入る位置に掃除グッズが全部並んでいるので、勝手に体が動いてお掃除完了です」。
【キッチン】普通:スポンジ立てを使うよね
100均便利グッズでスポンジ立てを不要にした。
ぬめりやすいスポンジ立ては、掃除が面倒なアイテムの代表格。でも、この面ファスナーのような質感のシールを使えば、スポンジがピタッと貼りつき掃除の手間がゼロに。
普通:自動で出てくるのはハンドソープだよね
食器洗い洗剤も自動で出てくるようにした。
洗面所で使っているシンプルヒューマンのソープディスペンサーがあまりに便利だったので、食器洗い洗剤用に追加購入。スポンジをかざせば洗剤が適量、自動で出てくるのは神!
【玄関】普通:靴をどかして掃除するよね
砂がすごい子どもの靴は突っ張り棒の上に。
砂だらけの子ども靴を入れた段は、靴箱も砂で汚れがち。いちいち靴をどかして掃除しなくていいように突っ張り棒を2本渡し、その上に靴を置けば、底がさっと拭けてラク。
数を減らしたら人別収納ができるようになった!
自分の物をしまうエリアが明確だと片づけはとてもラク。物を減らせば、人ごとにエリア分けするスペースがつくれます。
服は1人4枚だけだから衣替えは前後をひっくり返すだけ
息子たちの服は、春夏のトップスとボトムスが各4枚。秋冬も同様。棚に入れたとき、半袖が手前にくるのが春と夏で、長袖が手前にくるのが秋と冬。カゴの前後をひっくり返すだけで衣替えが完了できます。
100均バッジでラベル
収納ケースにシールが貼れないときは、100均の缶バッジが便利。缶にラベルシールを貼りピンで留めて。
Fujinao's point ストック管理をラクにするルール
四角いキッチンペーパーなら洗面所の手拭きと兼用できる。
ロール状より四角いパッケージのキッチンペーパーの方が、安定感があって置きやすい。洗面所では手拭きとして、キッチンでは調理や台拭きに使用。
ラップの下にラップで買い忘れなし。
残量が分かりづらいラップは、いきなり「あ、ラップがもうない!」と慌てないよう、下段にもう1本常備しておく。下段の1本を使い始めたら、ストックを買うのを忘れずに。
プリントは扉の裏に人別に貼れば管理に頭を使わない
学校から持ち帰るプリント類は、兄弟別、内容別にマグネットクリップで挟んで扉裏の定位置へ。ファイルに入れる手間も不要で、扉を閉めれば一瞬ですっきり!
100均のマグネットシートでどこでも収納スペースに!
参照:『サンキュ!』2023年6月号「おうちも私も『捨て活』でリセット」より。掲載している情報は2023年4月現在のものです。撮影/キムアルム 取材・文/宇野津暢子 編集/サンキュ!編集部