いざというとき「安全」かつ「最短」で逃げられる備え
2024/09/03
いざというとき、家の中から安全・最短で逃げられますか?室内や廊下に物があふれていると、災害時に逃げ遅れてしまう可能性があります。片づけでスッキリした空間を保つだけでなく、安全性を考えた備えを!
- 【避難通路の確保】すぐ動けるよう、廊下には物を置かない
- 寝室は家具を低く、ベッド周りの物は最小限に
- 【夜の明かりの確保】人感センサーでパッと付くLEDライトで通路を明るく
- ふだんは間接照明として使える電灯をスタンバイ
【避難通路の確保】すぐ動けるよう、廊下には物を置かない
玄関に続く廊下は、避難通路として確保。「物が置きっ放しだと逃げるときにつまずいたり、動かすのに時間を取られることになるので、何も置かないのがベスト。バッグなどは壁掛けにして通路をふさがないように」。
寝室は家具を低く、ベッド周りの物は最小限に
就寝中は咄嗟(とっさ)のときにすぐ動けません。ベッド周りには、高い家具や落ちやすい物は置かないように。「停電時でも使えるLEDライトを枕元に。万一割れ物などを踏んでも移動できるスリッパも置いています」。
【夜の明かりの確保】人感センサーでパッと付くLEDライトで通路を明るく
「熊本地震では夜に大きな揺れがあり、暗闇で懐中電灯を探すのにもひと苦労。その経験から、避難経路の明かりの確保を徹底しています」。センサーで自動点灯し、持ち運びできる物を選んでいます。
●玄関ドアに
●廊下の足元に
ふだんは間接照明として使える電灯をスタンバイ
室内のあちこちのすぐ手が届く所に充電式の明かりを用意。「愛用しているのは、間接照明としても使える無印良品の照明や懐中電灯。出しっ放しにしていても様になるし、部屋の雰囲気づくりにも役立ちます」。
防災グッズリスト 持ち出し用
※防災グッズリストは、あくまで一例です。家族構成などに応じて、各自必要な物を追加してください。
□ ガムテープ
□ 非常用アルミシート
□ 生理用品
□ ゴミ袋、給水用袋
□ タオル
□ レジャーシート
□ レインウェア
□ 軍手
□ 懐中電灯
□ ホイッスル
□ ヘルメット
□ モバイルバッテリー(ソーラー充電器)
□ 乾電池
□ アルコールジェル
□ 薬、救急セット、冷却シート
□ 洗面用品
□ ウエットティッシュ、ポケットティッシュ
□ ボディーシート
□ 使い捨てカイロ
□ トイレットペーパー
□ 現金(100円、10円を各20枚+千円札10枚くらい)
□ 書類セット(保険証のコピー、連絡先のメモ、ペン)
□ 水(1人当たり500ml×4本以上。入る分だけ)
□ マスク(最低3日分)
□ 携帯用トイレ(1~2日分)
□ お菓子、保存食(1~2日分)
□ 衣類、下着
□ 小型ラジオ
【防災リュック】自分が背負って走れる重さにするのがベスト
「防災リュックの重さの目安は、人によって異なるので、実際に背負ってみて走れるか確認するのがおすすめ。わが家は、3月、9月の年2回、リュックの中身を見直して、食品などを入れ替えています」。
●リュックを背負うときのコツ
コツ1 重い物を上の方に入れると、疲れにくい
リュックは重心を上にすると、長時間背負っていても疲れにくくなります。軽い物を下に詰め、水などの重い物を上に。ただし、頻繁に使う物は上に入れてOK。
コツ2 背中とリュックの間にすき間を作らない
肩ひもが長すぎると重心が後ろに引っ張られるため、腰が反って負担がかかります。背中とリュックの間にすき間ができないよう、肩ひもの長さを調整しておきましょう。
※紹介している商品は、すべて松永さんの私物です。現在は販売されていない物やパッケージ変更している場合があります。
<教えてくれた人>
防災収納インストラクター 松永りえさん(熊本県 40歳)
夫(42歳)、長男(16歳)、長女(13歳)の4人家族。住まいは、3LDKの分譲マンション。13年から整理収納コンサルタントとして活動。20年に防災共育管理士、23年に防災士を取得。著書に『もしもに役立つ、いつものモノ選び 防災グッズは備えずに使う!』(インプレス)が話題に!
参照:『サンキュ!』2024年9月号「ふだんから災害に強い家の作り方」より。掲載している情報は2024年7月現在のものです。撮影/キムアルム 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部