ひと手間でグッと安全に!3つの「ない」対策で地震に備えよう
2024/08/27
実際に被災したからこそわかる「防災の備え」の大切さとは?ひと手間でグッと安全に!3つの「ない」対策で地震に備えています。防災収納インストラクターの松永さんに、安心して暮らせる家づくりを教えてもらいました。
ひと手間でグッと安全に!3つの「ない」対策を
地震がきたときに危ないのは、家具や家電が倒れ、物が落ちること。そんな状況を想定し、3つの「ない」の対策をしておくことが大事です。
1 倒れない
大きな家具や重い家電が倒れると、下敷きになったり、避難通路がふさがってしまう危険が。市販の耐震グッズで転倒防止をするほか、収納家具は低めの物を配置するようにして。
破損すると危ない重い家電は、しっかり固定
震度6強でテレビが倒れたことを教訓として、家電の固定を徹底。「電子レンジなども、下に振動防止のゴムやシートなどを敷いておくと安心です」。
●シェルフの底には、転倒防止板を
「リビングに置いている無印良品のシェルフには、『あんしん君』という転倒防止板を敷いています」。揺れが発生したときに、家具の重心が後ろに移り転倒しにくくなります。
2 飛び出さない
吊り棚などの収納は、「扉の中にしまってあるから大丈夫」と過信しがち。大きな揺れがくると扉が簡単に開き、中身が飛び出して割れたりするので要注意です。
観音開きの扉は、中身が一気に飛び出す危険が!「耐震ラッチ」で予防を
キッチン背面に置いている棚の上部の扉には、標準で「耐震ラッチ」が付属。「これがあったおかげで地震のときも中の物が飛び出さずにすみました。市販品で付け替えることもできるので、おすすめです」。
3 動かない
食器や小物が床に落ちて割れると、ケガをするリスクが大!大きな揺れがあったときでも、物が滑って動かないように、滑り止めや超強力両面テープでしっかり耐震対策を。
食器は表に出しっ放しにしない。引き出しの中には滑り止めシートを
食器を出しっ放しにしておくのは危険。「引き出しにしまう場合は滑り止めシートを敷いて。揺れたときに引き出しが開いても、食器が動きにくく、被害を最小限にとどめられます」。
スープマグなど取っ手がある食器は、重ねづらくて不安定。「ピッタリ重なる形の物なら、安定しやすくなります」。
●かわいい雑貨も諦めたくない!底に超強力両面テープを貼って固定する
安全面を考えると、なるべく割れやすい物は飾らないのがベスト。「でも、好きな雑貨は飾りたいですよね。そんなときは、底に超強力両面テープを貼っておくと、簡単に動かなくなり、安心です」。
家族で共有しておきたいこと
●もしものときの家族の避難場所を決めておく
災害は家族がそろっているときに起きるとは限りません。バラバラの場所で被災したとき、集まりやすい場所を決めて共有を!子どもだけで留守番しているとき、家の中で安全に避難できる場所も確保しておきましょう。
□ 外で落ち合う場所
□ 家で留守番しているとき安全に避難できる場所
●防災グッズや公衆電話の使い方を練習しておく
便利な防災グッズを保管していても、いざというとき使えなければ意味がありません。キャンプのときなどに試して慣らしておきましょう。また、災害時でも使える公衆電話を子どもが使えるように練習しておくのも大事。
●「#pasobo」で、ハザードマップや防災対策をチェック!
パーソナル防災サービス「#pasobo」で防災診断をすると、住んでいる地域や家族構成などに合った防災グッズや、周辺のハザードマップが確認できます。
※紹介している商品は、すべて松永さんの私物です。現在は販売されていない物やパッケージ変更している場合があります。
<教えてくれた人>
防災収納インストラクター 松永りえさん(熊本県 40歳)
夫(42歳)、長男(16歳)、長女(13歳)の4人家族。住まいは、3LDKの分譲マンション。13年から整理収納コンサルタントとして活動。20年に防災共育管理士、23年に防災士を取得。著書に『もしもに役立つ、いつものモノ選び 防災グッズは備えずに使う!』(インプレス)が話題に!
参照:『サンキュ!』2024年9月号「ふだんから災害に強い家の作り方」より。掲載している情報は2024年7月現在のものです。撮影/キムアルム 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部