【考えない収納】モノでいっぱいの収納を圧倒的に使いやすくしていくラクな2段整理法とは?
2020/11/13
整理収納アドバイザーで、STYLEライターの渡部夏代です。やりたくなる片づけ、毎日の片づけを楽しく続けるためにできることをいつも考えております。
今回は、収納おける「いばらの道」を回避する方法についてご紹介します。
収納をがんばるのは「いばらの道」
収納をがんばっているかた、たくさんいらっしゃいます。私は、ひたすら収納だけをがんばるのは「いばらの道」だと思っています。
・「いらないモノ」は処分した。
・定位置も決めた。
・収納ボックスも仕切りも用意した。
・ラベルも貼った。
なのに……それなのに……すぐ散らかってしまう。
こんなにがんばっているのに!いくらやっても片づかないのはなぜ!?
こんな状態に陥ってしまっているかたはいらっしゃいませんか?一生懸命やってるのに報われない、そんな悲しいことはありませんよね。また、そのような状態が続けば片づけが嫌いになってしまうのも無理のないことと思います。
収納が「いばらの道」になってしまう理由は?
それは収納に対してモノを詰め込みすぎている――つまりモノが多いからです。
詰め込みすぎると、出すのが大変。出すのが大変だと、戻すのはもっと大変。すると収納は乱れやすくなってしまいます。
・モノがびっちり隙間なくぎゅうぎゅうに入って取り出しにくい
・モノが重なって下のモノが見えないので取り出しにくい
・お目当てのモノを取り出すときに、別なモノを動かさなければならず、取り出しにくい
……いずれも、モノが多いからこそ生まれる悩みです。この状態では、たとえモノの住所が決まっていても、収納ボックスを使っても、ラベルを書いても、取り出しにくいし使いにくい。
そして出すのに苦労すると戻さなくなったり、結局使わなくなってあることを忘れてしまったりします。
なぜ収納がパンパンになってしまうのか?
では、どうすれば解決できるのか?
極端な話ですが、引き出しの中にペンが1本しかなければ、仕切る必要もラベルも必要ありません。出し入れもスムーズで、探すこともないです。
ペンのほかにハサミやノリやテープがあれば、仕切っておくと便利かもしれないです。なんとなく置き場所が決まっていて、引き出しを開けたときに全部見渡すことができればサッと取り出せます。
探すこともないでしょうし、戻すのも億劫ではないはずです。
では、引き出しをパンパンにしていっぱい詰め込んでいる場合はどうでしょう?引き出しの中でモノが重なり合って入っていたら、何が入っているのかわからなくなってしまいます。
取り出すのも戻すのも大変です。使うことがストレスになります。
そうならないためには「収納に入れすぎない」。これが大切です。
見ればわかるようにする、すぐ取り出せるようにする。これだけです。
頭ではわかっていても、実際にそうできないのは、全部まとめて考えてしまうから。文房具なら「文房具」とひとまとめにしてしまい、よく使うペンも、まったく使っていない万年筆も60色あるクーピーもいっしょくたにして、あれもこれも全部詰め込んでしまいます。
結果、収納の中がパンパンになります。
整理するときに全部決めようとすると疲れてしまう
パンパンの引き出しを整理するとなった場合、多くの人は全部出して分けていくと思います。
しかし、「いる」「いらない」で分けていくと、ほとんどのモノが「いる」になってしまいます。「いるモノを収納する」――これをやっていると、いつまでも収納の中はパンパンのままで整理は進みません。
それでも、がんばって整理する、がんばって全部分ける、と一生懸命考えます。しかし、考えることにエネルギーを使って、実際の作業はあまり進みません。
考えなくてもできる「使ったモノだけを入れていく」方法
そこでご提案したいのが、モノを全部きっちり分けるのではなく「使ったモノだけを入れていく」というやり方です。
例えば、文房具などを入れてあるパンパンの引き出しであれば、その上に別の空の引き出しを確保します。空の場所を確保するのは大変かもしれませんが、別のところに移動させるなどしてください。
ペンなど文房具を使ったら、その使ったペンだけを空の引き出しに入れます。ノリを使ったらそれを空の引き出しに入れる、ハサミを使ったら空の引き出しに入れる。
1カ月すぎて、その間使われずに残ったモノは2軍と暫定します。数カ月もすれば、よく使うレギュラーアイテムが定着するはずです。そして元の引き出しには使っていないアイテムが残されます。
出番がないモノは必要ないモノという判断になります。そして1年経ったら捨ててもよい時期と言えるでしょう。
引き出しの中に入るモノが定まるまで、置き場所が二重に必要になりますが、すべてのモノを一度に分けるエネルギーが要りませんのでラクです。
日常の生活にまかせるだけなので、考えることも悩むこともなく、自然にモノが分かれていきます。そしてよく使うモノというのは案外少ないということに気づきます。
注意点は?
この方法を実践する際には
・空っぽの場所を用意する
・使ったモノだけを空の場所に入れていく
・1カ月/1年など、区切りの時期を決める
・同じジャンルのモノを買いたすときはすぐ使う分だけ、ストックは買わない
・モノが多くなって取り出しにくさを感じてくるようなら、そこまでを定量にする(それ以上は詰め込まない)
これらに気をつけてください。モノを分けるのが苦手、つい考え込んでしまうかたにおすすめです。文房具のほか、化粧品や薬箱など、小さな収納からやってみるとよいですね。
関連記事に「片づけをラクに続けるコツ」もありますので、ご参照ください。
この記事を書いたのは…渡部夏代
札幌に住む整理収納アドバイザー。
子どもの頃から片づけが好きでした。自分の部屋の模様替えを何度も行った子ども時代を過ごしました。大人になって家庭を持つようになってからも片づけ好きは変わらず。
子育てしながら、だんだんと増えていくモノとどう向き合っていくか試行錯誤を繰り返しました。整理収納アドバイザーという資格があることを知り、「まさに自分のためにある資格だ!」と飛びついて資格を取得し、現在に至ります。
※ご紹介した内容は個人の感想です。