【医師が解説】ぐっすり眠るとお金が貯まるって本当!?
2020/04/23
1000万円やりくら~を取材すると「よく寝てます♪」と言われることが多いと気づいた『サンキュ!』編集部。もしかして睡眠と貯蓄って関係しているのかも?と、専門家に直撃したら、納得の答えをいただきました!
<教えてくれた人>
菅原道仁さん
脳神経外科医。菅原脳神経外科クリニック院長。近著に『すぐ怠ける脳の動かし方』(青春出版社)、『認知症予防のカキクケコメソッド』(かんき出版)。
「ビンボー脳」を「リッチ脳」に変えるには、睡眠がいちばんの近道
「人が感じる疲れの大半は、実は体ではなく、『脳の疲れ』なんです。この脳の疲れを取るには良質な睡眠が欠かせません。食後を除き、日中に眠気を感じたら、それは睡眠不足や睡眠の質が悪い証拠。脳の疲れがきちんと取れていないことになります」(菅原さん)。
疲れた脳では理性的な判断ができず、今必要ない物をムダ買いしたり、深く考えずに勢いで買ったりしがち。
こんな「ビンボー脳」では、一向にお金は貯まりません!
逆に、良質な睡眠でしっかり脳の疲れを取ることができれば、精神的に安定して集中力や判断力がグンとアップ。
物欲をコントロールしながら、予算内で計画的に買い物したり、継続してお金を貯められる「リッチ脳」に変われるというわけです。
※サンキュ!モニターアンケートより(20年2月実施、1000万円貯めたことがある40人が回答)
やりくりがうまくいかないのは「脳の疲れ」のせい、かも!
脳が疲れると合理的に考えることができず、ムダづかいや衝動買いの原因に。計画的にお金を使えず、予算オーバーな赤字家計に一直線!
脳の疲れを取るには?
□毎日の行動をルーティン化し、決断の回数を減らす
脳が下す決断は1日1万回以上。献立や服選びなど小さな決断はルーティン化し、脳で判断しない。
□質のいい睡眠で脳を充分に休息させる
脳の疲れを取る最良の方法は毎日の睡眠。時間の長さだけでなく、質のよさにもこだわろう。
7時間眠る暇がなくても脳の疲れを取る睡眠のコツ
1 寝る前に翌日の「TO DOリスト」を書く
気持ちがモヤモヤしてあれこれ考えてしまうときは、翌日すべきことを書き出してみて。書くことで自分のなかの優先順位がクリアになり、スッキリとした気持ちで眠りにつけますよ。
2 睡眠時間は90分の倍数を意識
睡眠時は眠りの深い「ノンレム睡眠」と浅い「レム睡眠」が約90分のサイクルで繰り返されます。レム睡眠時に起きると目覚めがスムーズなので、90分の倍数の睡眠時間を意識してみて。
3 寝具にはケチらず投資する
頭や首の形状に合った高さの枕、体が沈まず、寝返りの打ちやすい硬さのマットレスなどを選ぶのがベスト。寝具にお金をかけて眠りの質を上げることは、リッチ脳への必要経費です。
4 睡眠不足は昼寝や瞑想でカバー
夜の睡眠に影響がないよう昼寝は15分程度にとどめて。昼寝ができない場合は瞑想も◎。トイレに行った時に目をとじてゆっくり呼吸するだけでも脳が休まり、気分スッキリ!
5 起きたらまず朝日を浴びる
起床時に朝日を浴びることで体内時計をリセット。人の体内リズムはそれから14~15時間後に自然と眠くなるようになっています。夜に快眠するためのコツは朝の行動にあるのです。
睡眠上手な1000万円やりくら~はこうしていた!
8時間睡眠で心にもやりくりにも余裕ができた!
「4年前に仕事は少ししんどくても、家から近く休みも多いことを重視して現在の職場に転職。今は年ごろの子どもたちよりも早く寝て、睡眠時間をたっぷり確保しています。しっかり眠ることで心にも余裕が生まれ、効率的なお金や時間の使い方ができるように」。
・Hさん(滋賀県 39歳)【シングルマザー歴16年でフルタイム勤務】
長女(18歳)、長男(17歳)の3人家族。「大黒柱だから倒れられない」という危機感を持ち、睡眠時間をしっかり確保するように。
◎睡眠DATA◎
起床 5:00
就寝 21:00
◎MONEYDATA◎
月収(手取り)23万円
年収(手取り)340万円
月貯蓄額 5万円
年貯蓄額 80万円
総貯蓄額 1000万円
寝る前に翌日の服とバッグを準備。
夜の足マッサージで気分をリラックス。
朝型生活に変えたら、ムダ買いもストレスも減った♪
「夜型生活のときは疲労感があって体がいつもダルく、夕食の総菜や晩酌用のお菓子をつい買っていました。夫のアドバイスで夜ふかしをやめ、意識して睡眠を取るようにしたら、こうしたムダ買いが激減!イライラやストレスも減って、物欲をセーブできています」。
・Fさん(香川県 37歳)【夜型の元ダメさんから年貯蓄額230万円超に!】
夫(36歳)、長男(9歳)、二男(5歳)の4人家族。「寝る前のSNSチェックや返信をやめたら、寝つきがよくなりました」。
◎睡眠DATA◎
起床 6:00
就寝 23:00
◎MONEYDATA◎
世帯月収(手取り)34万円
世帯年収(手取り)560万円
月貯蓄額 7万5000円
年貯蓄額 235万円
総貯蓄額 1100万円
朝日を浴びて1日がスタート。
睡眠が足りない日はソファで昼寝。
参照:『サンキュ!』2020年5月号「無理せず1000万円ためてる人の朝・昼・晩」より。掲載している情報は2020年3月現在のものです。撮影/吉森慎之介 取材・文/鹿島由紀子 編集/サンキュ!編集部
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