【悩めるオトナ女子の保健体育】vol.2 乳輪の黒ずみ
2017/01/27
こんにちは、アンソニー玲奈と申します。
主婦でもあり、ママでもあり、雑誌『サンキュ!』の専属読者モデルをしています。そして普段は、美容外科医をしております。
2017年よりサンキュ!ニュースで女性の体の変化にいて連載をするようになりました。おもに“出産経験”のある女性の体の変化、悩みについて語っていきます。
“出産経験”といっても、20代、30代、40代の体の変化はさまざまですし、晩婚化が進んでいますので、“出産経験”とひとくくりにすることはやや乱暴ではありますが、“出産経験”をした女性に起こりうることは多数ありますので、ひとつひとつ取り上げていこうと思います。
今回のテーマは「乳輪の黒ずみ」。
「妊娠してから乳輪の色が濃くなったので薄くしたい」
「妊娠出産をきっかけに乳輪の色が変わり元に戻らない」
妊娠後に乳輪の色が濃くなり、悩まれている方は大勢いらっしゃいます。
そもそも何で乳輪の色が濃くなるのでしょうか?
妊娠をすると女性ホルモンが増加し、黒ずみの原因であるメラニン色素も増えるからなのです。
また授乳中は赤ちゃんが乳首を探しやすくなるように乳輪の色が濃くなると言われています。
アトピー性皮膚炎や刺激も濃くなる原因。アトピー性皮膚炎の方は湿疹や乾燥が原因で色素沈着になりやすいです。
あとは、加齢。お肌と同じで、年齢を重ねるとターンオーバーが乱れ、メラニンをうまく排出できなくなります
肌に合わない下着を着ていると摩擦が原因でメラニン色素が増えます。肌は刺激を感じるとメラニン色素を生成して肌を守ろうとする防御機能があるのです。
授乳後、ホルモンバランスが戻ると濃くなった乳輪は元に戻る方がほとんどですが、中々元に戻らない方もいます。
そんな方に黒ずみ対策をご紹介しまね。
肌に優しい下着選び:
下着は毎日着用するもの。コットンなど、肌にやさしい素材の下着を選びましょう。それだけでもずいぶん違います。
ビタミンC誘導体:
ビタミンC誘導体入りの化粧水やクリームがドラッグストアでもたくさんありますね。メラニン色素を抑制する作用がありますので塗ってみましょう。
ハイドロキノン、トレチノイン酸:
こちらはクリニックでの処方が必要。ハイドロキノンはメラニンを生成するメラノサイト細胞の活動を弱めてくれます。また、メラニンを生成する酵素チロシナーゼの働きを抑制することでメラニンが作られないようにします。トレチノイン酸はターンオーバーを促進してピーリング作用があります。ハイドロキノン単独では肌に浸透しにくいため、古い角質を剥がしてくれるトレチノイン酸を併用します。
レーザー治療:
実は、この治療を受ける主婦が徐々に増えてきています。YAGレーザートーニングを繰り返すと色素が薄くなってきます。
様々な治療法がありますがもう一つ覚えておいて頂きたいことは、ピンク色の乳輪の方は少ないということ。
アジア人は欧米人より比べてメラニンが多いため、乳輪やデリケートゾーンは黒くなりやすいです。
「自分だけ黒ずんでいるのではないか…」
そんなことはないのでご安心ください。
自分の体に自信を持って、いつまでも笑顔が素敵なママでいてくださいね。
アンソニー玲奈:
1985年生まれ、東京出身。本人の父はシンガポール人。夫、娘(1歳)の3人暮らし。
大学病院勤務を経て現在美容外科勤務。メディア紹介実績「マイナビニュース」、「すっぴん美人推進委員会」、「4meee!」、「NICOLY」他。17年より雑誌『サンキュ!』専属読者モデルとしても活躍中。