生殖健康、更年期障害、衛生および膣カンジディア症の概念

メンタルも体も〝揺らぎ〞始める40代…女性ホルモンと上手につきあう方法って?

2021/04/28

女性ホルモンが減り始める「プレ更年期」は、心も体も不安定になりしんどい時期。「気持ちの問題だから」と耐えたり我慢し過ぎたりしないで。正しい知識と対処法を身につければ、必ずラクになるんです!

<教えてくれた人>
・産婦人科医・医学博士 対馬ルリ子先生
58年生まれ。対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座院長。NPO法人「女性医療ネットワーク」を設立し、600名の女性医師・医療従事者と連携。よりよい女性医療の実現に注力。

・美容家・オーガニックスペシャリスト 吉川千明さん
59年生まれ。90年代よりオーガニックコスメと植物美容を日本に広げたナチュラルビューティーの第一人者。対馬ルリ子ライフクリニック銀座で「更年期カウンセリング外来」を担当。

女性ホルモン塾®全面監修

対馬先生と吉川さんが2002年から20年近くにわたり運営している健康講座。40代以降の人生を元気で豊かに過ごすために、心と体のすべてにかかわる女性ホルモンとのつきあい方を日本全国でレクチャーしている。

どんどん変化する心と体。不調に振り回されないために、今から対処法を知っておこう

「女性ホルモンは女性にとっての守り神。子宮や卵巣だけでなく全身に作用して、抵抗力のある体づくりに大貢献しています。女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2つがあり、40代から急激に減少。すると体の不調がドッと出たり心が揺らいだりします」と対馬先生。吉川さんも「その事実を知ったうえで不調に対処することが大事」と言います。「人生100年といわれる今、プレ更年期をどうのり越えるかで残りの人生も違ってきます。女性ホルモンの減少とうまくつき合えばハッピーな人生を送れますよ!」(吉川さん)

女性ホルモンが減るとこんな症状が出ちゃう

【体のあちこちに突然ガタがくる】
「女性ホルモンが減ると子宮や卵巣など婦人科系が不調になる」というイメージがありますが、それにとどまらず肌や骨、関節、脳に至るまで体のあちこちが弱くなります。

【自律神経や感情が不安定に】
プレ更年期の不調は、女性ホルモンを分泌する卵巣の老化に脳が気づかず「ホルモンを出して!」と命令することが原因。脳=体の司令塔がパニック状態になって自律神経が乱れ、心や感情も不安定になるんです。

【回復力が落ちて疲れが取れにくい】
女性ホルモンが減ると代謝が落ちて細胞を修復する力も弱まり、回復力もダウン。寝ても疲れが残りやすい体に……。

【肌、髪、体、膣。全身から"潤い"がなくなる】
エストロゲンには体の水分を保つ働きがあります。エストロゲンが減ると肌や髪、粘膜も潤いが失われて「全身ドライ」に!乾燥やかゆみ、かぶれなども起こりやすくなります。

みんな必ず女性ホルモンが減っていくんです!

一生を通じて女性ホルモンの恩恵を受けている女性の体。しかし主役のエストロゲンの分泌量は年齢ごとに劇的に変化し、だれでも更年期の前後からガクンと減少します。

イライラ対策

プレ更年期にイライラするのも女性ホルモンが減るせい。自律神経が乱れて心が揺らぎやすい状態になるのです。

気持ちに余裕がなくて、以前よりキャパ狭に!(41歳・大阪府)

とにかくやたらイライラして、夫や子どもにブチギレちゃう。(43歳・千葉県)

職場でもすぐ感情的になっちゃってあとでへこむことが……。(51歳・神奈川県)

体をなでながらゆっくり深呼吸しよう

女性のためのリラックス
AH86/gettyimages

「イライラするときは呼吸が浅く、体が力んでいます。深呼吸すると体がゆるんでリラックスし、イライラもやわらぎます。肌をやさしくなでると脳もリラックスモードになって自然と力が抜けるので、肩や二の腕をなでながらゆっくり息を吐くと効果的」(対馬先生)

市販の漢方薬やサプリに頼るのもあり

薬瓶
laymul/gettyimages

「イライラがなかなか治まらないときは『命の母』や『エクオール』など、ドラッグストアやネットで買える薬やサプリメントなどを上手に活用するのもよい方法。更年期の心と体の症状をやわらげて、症状がラクになる効果が期待できますよ」(対馬先生)

家族や周囲の人に「イライラする」と伝えよう

男と女を喧嘩します。
takasuu/gettyimages

「まわりの人に『更年期っぽくて感情がコントロールできないときがあるの。ゴメンね』とあらかじめ伝えることは意外と大事。そのひと言で相手もあなたの状況を受け入れやすくなります。身近な人にわかってもらえると安心できて、心の安定にもつながるはず」(対馬先生)

ミネラルを食生活にしっかり取り入れてみて

健康食品の清潔度食べるカルシウム菜食主義者トップを表示します。
KucherAV/gettyimages

「私の病院では大半の患者さんが、カルシウムや鉄、亜鉛、マグネシウムなどのミネラル全般が不足しています。わかめやひじき、レーズン、なつめ、小魚、乳製品などミネラル豊富な食材を積極的にとるとイライラ解消に◎。新鮮な野菜を皮ごと食べると栄養も余さずとれておすすめです」(対馬先生)

気持ちが落ち着くお茶も効果的

緑茶を注ぐ
taa22/gettyimages

「イライラしているとそれを発散したくて辛い物や甘い物が食べたくなるもの。でも不安定なメンタルを落ち着かせるには、体に負担をかけない飲食物をとりましょう。特に温かいお茶は手軽でおすすめ。体が温まると心もなごむし、お茶の香りで気持ちも落ち着きますよ」(吉川さん)

こんなお茶でラクになる!

緑茶
茶葉は薬草としても使われ、口が渇いてネバネバするときに飲むとさっぱり。夜はカフェインの少ない番茶もGOOD。

ゴールデンミルク
牛乳に粉末のウコンを混ぜた飲み物。ウコンに含まれるクルクミンは体の若々しさを保つ抗酸化作用があるそう。

カモミールティー
りんごのような甘い香りが特徴。体を温めてリラックスさせる作用や、ストレスを軽減する作用があります。

吉川さんの体験談

当時は夫と衝突してばかり。争っても結局は自分が損するだけなのに……。

女性ホルモンの変化のせいで心のキャパが狭くなっていたところに、仕事を頑張りすぎてストレスがたまり、夫とケンカばかりしていました。それでいいことは1つもなくて……。何かにイライラしたらその場から離れることで心を落ち着かせたり、趣味などで気分転換したりするほうが賢明だったと、今では思います。

参照:『サンキュ!』2021年5月号「女性ホルモンが減らない暮らし方」より。掲載している情報は2021年3月現在のものです。構成/竹下美穂子 取材・文/神坐陽子 編集/サンキュ!編集部

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