歯磨きしてもなんだか口が臭い…!原因はアレだった!?
2021/08/18
口からのトラブルを予防するための歯医者で、サンキュ!STYLEライターの野尻真里です。
口臭が気になって歯磨きをマメに行う人はたくさんいます。しかし、歯磨きをしてもなんだか臭いが気になる…というお話もよく聞きます。
このように「しっかりと歯磨きをがんばっているのに口臭が消えない」という経験をされたことがある人も多いのではないでしょうか。今回はしっかりと歯磨きしているのに、消えない口臭について考えられる原因をご紹介します。
原因1 歯磨きにクセがあって磨き残しがある
歯磨きに癖があって磨き残しがあるということが原因として考えられます。この場合、歯磨きのクセに気づき改善を行うことで口臭もよくなります。
歯科医院に来るほとんどの人は、自身の歯磨きに自信があります。しかし、汚れを染め出してみると意外にお口の中に磨き残しがあることに驚かれます。
歯間清掃も、歯の側面のプラークを落とすのではなく、間に詰まったものを取るだけで終わっている人や歯間清掃をしていない人が見られます。
口臭が気になるとのことで来院された患者さんで、歯間に長い間食べ物が詰まっており、それが腐って臭いをはなっていたというケースもたびたび見られます。
また、お口の中は舌にも菌がつきやすいため舌が原因の場合もあります。
このような歯磨きの間違いやクセは、なかなか自分では気づくことができません。そのため、歯科医院で口臭のこととあわせて相談をしてみるのがおすすめです。
原因2 虫歯や歯周病などお口のトラブルがある
虫歯の穴にプラークが蓄積する、虫歯が進行して神経が壊死し腐ってしまったなど虫歯が原因で口臭が起きてくることがあります。
また、歯石が沈着し、歯周病が進行して口臭が起きている場合もあります。歯周病はとくに痛みがなく進行していくため、なかなか気づきにくいです。歯石も見慣れていない人には、歯や詰め物と違いが分からなかったりします。
歯の被せ物があわなくなっている場合にも口臭が生じる場合があります。
お口のトラブルが原因の口臭は、歯科医院で治療を行ううちに改善されることが多いですよ。
原因3 歯石が多く付着している
原因2で書いた内容とも被りますが、歯石は歯茎の下にも付着します。
歯ブラシを使って歯の表面だけ磨いても、歯間清掃器具を使っても、歯茎の下の歯石は落ちません。
また、口臭の原因となる菌は歯石の下に隠れることが多く、より歯ブラシだけでの除去はむずかしくなります。
歯茎の下に沈着している歯石については、歯科医院で除去することができます。
原因4 お口が乾燥している
お口が乾燥していると、唾液がお口の中を洗い流さないため菌が増殖し、口臭の原因となります。
口呼吸やストレスなどさまざまな原因によって、唾液の量が少ない場合があります。
原因5 全身疾患の可能性も
糖尿病や肝硬変、逆流性食道炎や胃がん、蓄膿症などさまざまな疾患で口臭を生じることがあります。
また、常用薬の影響でお口の乾燥が生じ、口臭が起こっている場合もあります。
何か病気の疑いや薬の影響が考えられる場合には、専門の先生に相談しましょう。
口臭で悩んだら歯医者さんに相談しましょう
お口の中はどうしても菌が増殖しやすく、体のほかの部分よりも臭いが発生しやすい部分です。
個人個人にさまざまな原因が考えられるため、困ったときは歯科医院で相談してみてください。
◆この記事を書いたのは…野尻真里
お口からのトラブルを予防するための歯医者さん。ママさん向けの予防歯科セミナーなどを開催し、健康な歯を保つための情報をお届けしています。
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