女性は40代から糖尿病になりやすい?〜原因や初期症状を詳しく解説〜

2023/11/01

女性は40代頃から、更年期に入ります。
実際、更年期は体が火照ったり疲れやすかったり辛い期間ではありますが、実は糖尿病とも関係があることはあまり知られていません。
また妊娠出産によって血糖値が変化することもあります。
そこで当記事では、女性ならではの糖尿病の特徴についてお伝えしていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

糖尿病に強みを持つ健康管理アプリを展開するシンクヘルス社のオウンドメディア。ダイエット、糖尿病の食事、マイン...

>>>シンクヘルスブログ編集部の記事をもっと見る

なぜ40代から?糖尿病と女性ホルモンの関係

女性の糖尿病発症リスクが40代から増える理由は、ホルモンバランスの急変にあります。
一般的に、女性は40代ごろから女性ホルモンが減少する更年期に入っていきます。

そして、女性ホルモンの中には血糖値の調整機能を持つものがあり、女性ホルモンの変化は糖尿病と関連すると示唆されているのです。
つまり40代の女性は女性ホルモンが少なくなり、血糖値の調整がされにくくなることで糖尿病にかかりやすくなるといえます。

●女性の糖尿病の初期症状とは
糖尿病の初期症状は、男女で大きく差はないと言われています。
しかし女性は生理前の月経前症候群や更年期障害と重なると、疲れやすさや怠さなど糖尿病と似た初期症状が現れることがあり、気づきにくいかもしれません。
ですので喉の渇き、尿量が多くなったという症状は糖尿病において特徴的なため、もし症状が出たら早めに医師に相談するようにしましょう。
またもともと女性に多い膀胱炎ですが、糖尿病になると免疫力が低下するため更にかかりやすくなります。発症頻度が増してきたり以前よりも治りにくかったりする場合も、早めの受診をオススメします。

●糖尿病になりにくい女性はいるの?
遺伝的に糖尿病になりにくい人は存在します。
しかし、糖尿病になりにくい遺伝子を持っていたとしても、暴飲暴食や肥満体形を維持していると糖尿病リスクは上昇します。
つまり、運動や食事を気にかけることが糖尿病になりにくい身体になる近道です。

女性のための糖尿病セルフチェックリスト

『今の私は、糖尿病なのかな…』というあなたに向けた、糖尿病セルフチェックリストです。
下記のチェックボックスをクリックいただき、『複数当てはまる』など気になる点がありましたら、医療機関で検査を受けても良いかもしれません。

🔲疲れやすい
🔲だるい
🔲トイレが近くなった(尿が多い)
🔲喉が渇く  
🔲体重が減ってきた
🔲膀胱炎にかかりやすくなった
🔲娠中に血糖値が高いと指摘されたことがある

糖尿病を引き起こす生活習慣

まず、運動不足は糖尿病を引き起こすリスクが高いです。
その理由ですが、運動不足になると肥満のリスクが上がり、肥満によって血糖値を下げるインスリンの効きを悪くするからです。
逆に適切な運動は、血糖値を下げる効果やインスリンの効きを良くする効果がありますので、適度な運動習慣をつけられるといいですね。
また、脂質の多い食事も糖尿病のリスクを高めます。

昨今、日本人の1日の総カロリー摂取量は減っていますが糖尿病患者さんの数は増えており、これは脂質の多い食事が原因と考えられています。
そこで申したいのは、揚げ物や脂身の多い肉(バラ肉など)は摂りすぎないよう注意するのがよいでしょう。

糖尿病の治療を紹介

糖尿病の治療は、食事と運動を中心とした生活習慣を見直すことが重要です。
重度の糖尿病でない限り、まず生活習慣を見直し血糖値を正常にコントロールしているか様子をみます。あまり効果が見られない場合は、薬を使った治療が始まります。

●まずは食事と運動を見直そう
繰り返しになりますが、食事と運動は糖尿病治療の大前提です。
ですので食事は野菜を多めにして、脂質を控えめにできるとよいです。食物繊維が多く含まれる野菜を増やすと、女性に多い便秘にも効果的なのでオススメです。
なお運動はなかなか取り組むことが難しく、続かない方も多くいらっしゃいます。長く続けるためにも日ごろの生活の中で、なるべく歩くなど出来ることを意識するとよいですね。
参考までに歩行時に大股で早歩きをすると、カロリー消費が増えると言われています。
また通勤時や買い物に行くときに、ヒールのついた靴からぺたんこ靴やスニーカーに変え、運動量を増やすのもいいかもしれませんね。

●ウォーキングは効果的な方法か
ウォーキングに代表される有酸素運動は、血糖値を下げるのに効果的です。
ただ、一日だけたくさん頑張るというより、少しずつでもいいので毎日続けるほうがよいと言われています。
また 一日の中で、運動時間を分割するのも良いですよ。
その他にも自転車移動を歩きに変えてみたり、一駅分歩いてみたり、運動に変えられる生活習慣を探せるといいですね。

●改善が難しいなら医師に相談を
食事も運動も頑張ったけれど、なかなか血糖値が改善しない…そんな時は正直に医師に伝えるようにしましょう。
さらに食事内容や運動時間などを正確に伝えられると、より良いアドバイスがもらいやすく医師も治療方針を決めやすくなります。

40代以下の女性は糖尿病のリスクが低い?

20代30代の女性の場合女性ホルモンの減少は起こりにくいため、ホルモンバランスによる糖尿病発症のリスクは低いといえます。しかし、糖尿病の誘因は女性ホルモンだけではありません。

むしろ生活習慣の影響が大きいと考えられていますので、まだ若いからといって暴飲暴食や運動不足が習慣化してしまっている方は、いまのうちに見直しましょう。
また、近年では若い世代の2型糖尿病患者が増えていると言われています。
とくに、空腹時の血糖値が正常なのに食後の血糖値が高い、いわゆる「隠れ高血糖」と言われる方は若い女性にも多い傾向です。

さらに最近の研究から、血糖値を下げるために必要な筋肉量が少ないことなどが要因の一つであると発表されました。適切な運動は、どの世代でも取り入れたいものですね。

●妊娠糖尿病は35歳以降リスクが高くなる
妊娠糖尿病とは、「妊娠中に初めて発見または発症した、糖尿病にいたっていない糖代謝異常(※)」と定義されており、35歳以上の高齢出産もリスクの一つとされています。(※)糖代謝異常とは、血糖値を正常に保つことができず血糖値が高くなってしまっている状態のこと

原因として、加齢にともなうインスリン抵抗性(※)の増加により、血糖コントロール不良に陥ることがあげられます。
(※)インスリン抵抗性とは、インスリンへの反応が弱まりインスリンの効きが悪い状態のこと
また妊娠中は女性ホルモンの分泌量が大きく変化し、インスリンの効きが悪くなるホルモンの分泌も増加するのです。
このように35歳以上の高齢出産の場合は、年齢によるもの・妊娠によるもの、2つの原因により妊娠糖尿病になるリスクが高いといえます。

ちなみに、妊娠糖尿病は出産すると血糖値が正常に戻ることが多いものの、将来的にまた糖尿病になる確率が高いと言われています。
そのため血糖値が正常に戻ったとしても、常日頃から生活習慣には気をつけましょう。

まとめ

40代以降の女性は、女性ホルモンのバランスが変化することにより糖尿病のリスクが増加します。
一方で、糖尿病の誘因は生活習慣の影響も大きく受けるため、一概にホルモンバランスだけが原因とは限りません。
ホルモンの変化に抗うことはできませんが、生活習慣の改善は誰にでもできるため食生活や適度な運動を取り入れるよう意識しましょう。

若い頃とは違うからとあきらめず、いつまでも自分らしく輝くために生活にちょっとした工夫を取り入れ、健康的に過ごしていただければと思います。

■教えてくれたのは・・・

シンクヘルスブログ編集部

糖尿病に強みを持つ健康管理アプリを展開するシンクヘルス社のオウンドメディア。ダイエット、糖尿病の食事、マインドフルネスなど幅広い健康情報について、管理栄養士や臨床心理士、運動指導士などの専門家陣が確かな根拠をもとに執筆している。

関連するキーワード

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND