髪の老化が始まるのは40代!ヘアケアのお悩みを髪のプロが解決
2020/10/29
家庭のことや仕事のこと、なにかとストレスの多いこのご時世。「最近、髪のトラブルが増えてきた~!」という声が多く上がっています。そこで今回は髪のプロに、40代からのヘアケア術について聞きました。
<教えてくれた人>
齊藤あきさん
毛髪診断士、パーソナルビューティープロデューサー、美容師、美養研究家として5万人以上の肌と髪に向き合ってきた美肌・美髪づくりの専門家。
Q1 秋は抜け毛が増えるって本当?
A1 本当!夏のダメージが秋の抜け毛に影響します。
抜け毛が増える原因は3つ。1つ目は夏の強い紫外線が毛根にダメージを与えて頭皮の弾力を低下させ、血流が悪くなるから。2つ目は毛穴の皮脂詰まり。夏に大量に分泌された皮脂や汗が毛穴に蓄積され、髪の成長を妨げるから。3つ目は栄養のかたより。暑くてしっかり食べられなくなると、髪に充分な栄養が届かなくなり、抜け毛につながります。
Q2 最近特に増えている髪のトラブルは?
A2 ずばり、抜け毛で悩んでいる人が増加!
ここ1~2年、抜け毛が増加傾向。特に今年は、全体的な抜け毛よりも、円形脱毛症になる人が増えているようです。家庭や仕事などのストレスが影響している可能性が……。また、コロナの影響でヘアサロンでの白髪染めができないことから、白髪ケアやセルフカラーリングの悩みも増えています。
Q3 女性の場合、髪の老化は何歳くらいから始まるの?
A3 顕著に現れてくるのは40代からです。
肌の曲がり角が20代後半といわれるように、髪も同じ。早い人で30代から老化現象が徐々に現れ、40代になると一気に加速します。髪の老化は、加齢による細胞の劣化、血行不良、女性ホルモンの低下、ストレス、食事や睡眠などの生活習慣などさまざまな要因が関係していますが、正しいケアで細胞を活性化させれば元気な髪が生まれやすくなります。
Q4 髪質は人それぞれだけれど、特にエイジングケアに注力すべき髪質ってある?
A4 乾燥体質の人は入念なケアが必要です。
頭皮や髪が乾燥しやすい人は注意が必要。肌が乾燥するとバリアー機能が低下してダメージを受けやすくなります。同様に、髪も乾燥すると、キューティクルが剝がれやすく髪内部のたんぱく質も流出しやすくなります。トリートメントなどで水分や油分、たんぱく質成分をしっかりと補うことを意識しましょう。
Q5 美髪を育てる食べ物はありますか?
A5 あります。髪にいい食材をバランスよく食べましょう。
髪の主成分であるたんぱく質(特にシスチンというアミノ酸を多く含む物)を中心に、ビタミンとミネラル、血行を促進する食材をバランスよく摂取するようにしましょう。
たんぱく質…青魚、大豆製品、鶏肉や牛肉(脂身を除く)、玄米など
ビタミン類…ブロッコリー、パプリカ、にんじんなどの緑黄色野菜やセロリなど
ミネラル…海藻類、黒きくらげ、プルーン、レバーなど
血行促進…しょうがやねぎ、にんにくなどの香味野菜やスパイス類
Q6 美髪を育てる基本のヘアケアを教えて!
A6 髪そのものよりも頭皮環境の改善を意識。
抜け毛や白髪などのトラブルを予防するためには、特に頭皮のケアが重要になってきます。シャンプーなど、毎日やることをちょっと変えるだけで、頭皮の環境は変わり、美しい髪が育つ土台になります。
シャンプー
指の腹を頭皮に密着させ、"ジグザグ"動かしてまんべんなく洗うのがコツ。髪の毛は密集して生えているので、細かく洗うことで汚れがきちんと落ちやすくなります。頭部のセンターライン上は特に皮脂の分泌量が多いので、洗い残さずシャンプーよりも予洗いとすすぎを長く行いましょう。
頭皮マッサージ
指と手のひら全体を頭皮に密着させ、もむというよりは頭皮を動かすようにマッサージを。頭皮を回したり、上下に動かすと、血流がよくなります。テレビを見ながらでもできるし、シャンプーのついでに行うのもおすすめ!
ブラッシング
髪が長い人は、まず毛先のからまりをほぐします。そして生え際から頭頂部に向かって頭皮をやさしくブラッシングしましょう。木製のパドルブラシや、豚毛など柔らかい天然毛のブラシにはマッサージ効果があります。
育毛剤
頭皮のスキンケアに育毛剤は有効です。頭皮がぬれた状態だと浸透性が悪くなるので、シャンプー後は根元をきちんとタオルドライしてから頭皮に塗布しましょう。ドライヤーで乾かしたあとに塗布するほうが、より頭皮への浸透率がアップ。ゴシゴシこすらず、指の腹でやさしくなじませましょう。
Q7 髪のトラブルを予防する生活習慣は?
A7 血行をよくすることが大切です。
美しい髪をはぐくむための細胞がきちんと働くように、血流を改善することを心がけましょう。具体的には、毎日湯ぶねにつかる、軽い運動をする、深呼吸をする、しっかりとリラックスして深く眠ることが大事です。
Q8 直接、髪のトラブル原因になってしまうことは何?
A8 頭皮の刺激となることを避けましょう。
紫外線は頭皮の刺激となってしまうトラブル原因の1つ。頭皮を乾燥させて、血流も悪化させるため、結果、抜け毛や白髪が増えてしまいます。さらに、髪のパサつきなども引き起こすので要注意。日傘などで紫外線を避けることや、頭皮ローションなどで頭皮の保湿ケアを行うことも大切です。
美髪をはぐくむ編集部おすすめグッズ
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ミノキシジル配合。髪の深部(毛包)に働きかけ、新しい髪を生み出し、はぐくみます。(60mL)¥5,239/大正製薬TEL03・3985・1800
【販売名】リアップリジェンヌ 第1類医薬品
【効能】壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。
【用法・用量】成人女性(20歳以上)が、1日2回、1回1mLを脱毛している頭皮に塗布してください。
■この医薬品は、薬剤師から説明を受け、「使用上の注意」をよく読んでお使いください。
■リアップリジェンヌは第1類医薬品です。お近くの薬局、ドラッグストア※で薬剤師にご相談の上、お買い求めください。※第1類医薬品販売可能店舗
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参照:『サンキュ!』2020年11月号「40代からのヘアケアQ&A」より。掲載している情報は2020年9月現在のものです。編集/坂井勇太朗(風讃社) 構成・文/杉澤美幸 編集/サンキュ!編集部
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