玄関掃除には重曹を活用しよう!消臭効果も期待できるって本当?
2022/08/17
玄関掃除の方法も様々。何を使ってどう掃除したらいいのか悩みますよね。ホコリも溜まる、泥汚れも溜まる、掃除するタイミングもよく分からない!という方も少なくないはず。そこで、今回ご紹介するのが重曹での玄関掃除。
人にも環境にも優しい洗剤だからこそ安心して掃除できます。また、重曹は使い方によって、いろいろな効果を発揮してくれる万能な洗剤です。重曹はキッチン掃除用と思われがちですが、そんなことはありません!
粉のまま使ったり、重曹スプレーにしたりと活用方法も様々。使い方さえマスターしておけば効率よく掃除ができて、家の顔でもある玄関をキレイにキープしておくことができます。毎日、清潔な玄関で家族を気持ちよく送り出せるような環境を整える為にも、重曹で玄関をまるごと掃除していきましょう。
玄関が汚れる原因
玄関で一番汚れやすいのがたたきです。たたきが汚れる主な原因は、靴の裏に付着して運ばれてくる砂や土。特に雨の日は靴裏が濡れるとより土が付着しやすくなってしまいます。
濡れた土は泥の状態になって玄関に運ばれ、容赦なくたたきに落ちていきます。その泥汚れは時間の経過とともに乾燥し、固くこびりついてしまいます。そのこびりついた汚れを毎日踏んでいくことで徐々に黒ずみが発生。
黒ずんでしまうとどうしても玄関が暗い印象を受けてしまいがち。汚れは放置すればするほど頑固な汚れに成長してしまいますので、より掃除が大変にならないよう注意が必要です。
玄関掃除に役立つ!重曹の活用法
また、玄関は手垢などの酸性汚れでも溢れています。そこに弱アルカリ性の重曹でしっかりと掃除していきましょう。しかし、玄関掃除と一言でいっても、玄関には、たたきにドアノブ、壁、下駄箱と掃除する箇所はたくさんあります。どこをどういう方法で掃除したらいいのか?
迷うところですよね。あっちもこっちも重曹がOKならと同じ掃除方法では汚れが効率よく落ちない可能性があります。全ての場所が同じ使い方でなく、場所によって使い方を変えることも大事なポイントです。ここでは重曹を使った掃除方法を玄関の場所別にご紹介します。
1:玄関のドアノブに使う場合
まずは重曹水を作ります。重曹は水に溶けにくいので、40℃のお湯で溶かしていきます。
100mlのお湯の中に小さじ1の重曹を入れ、かき混ぜます。しっかりと溶けたら、重曹水をスプレーボトルに入れると掃除がしやすくなります。
まずはドアノブに重曹水を吹きつけます。その後、クロスで水滴が残らないようにしっかりと拭いていきます。
このとき、使用するクロスは吸水性のいいマイクロファイバークロスがおすすめです。もし、重曹水が余れば、ドアノブ以外に、鍵部分やドア全体の拭き掃除にも活用できます。
2:玄関マットに使用する場合
玄関マットは丸洗いできないタイプもたくさんありますよね。丸洗いできない場合は、重曹が活躍してくれます。準備するものは重曹と掃除機だけ。重曹を水で溶かす必要もないので、気がついたときにサッと掃除することができます。
まずは玄関マット全体にまんべんなく重曹をふりかけます。そのまま20分~30分放置。放置後は重曹を掃除機でしっかり吸ってください。
これだけでOK。重曹がマット内の汚れを吸着し、ごみを取り除いてくれるだけでなく、消臭効果で嫌な臭いも解消してくれます。
3:靴箱に使用する場合
靴箱の消臭にも重曹が便利です。紙コップに重曹を粉のまま入れ、靴箱に置きます。重曹は「消臭」だけでなく「吸湿」も行ってくれるので、靴箱掃除に最適。
また、消臭効果の無くなった重曹は掃除に再利用できます。靴箱の掃除をする際は、まずは靴を全部取り出し、履く靴や履かない靴、サイズアウトした靴など仕分けもすると整理整頓も効率よく行えます。
靴を全部出した後はクロスにぬるま湯で溶かした重曹を染み込ませて固く絞り、棚を拭いていきます。拭いた後は、しっかり乾燥させてから靴を戻してください。
4:玄関タイル床の軽い汚れに使用する場合
まずは、ほうきとちりとりでホコリやごみを取り除きます。その後、粉末の重曹を玄関全体にふりかけ、ぬるま湯をかけます。
デッキブラシを水で湿らせ、玄関タイルをこすります。こすり終えたら水で重曹を外に流すか、濡らした雑巾で重曹を拭き取ります。マンションの場合は、階下への漏水防止の為、水は流さず、拭き取りをおすすめします。
水分が残るとカビの原因にもなりますので、玄関タイルはよく乾かしてください。なお、ツルツルした玄関タイルを掃除する際はデッキブラシではなく、雑巾をご使用ください。
5:玄関のタイル床の頑固な汚れに使用する場合
玄関タイルにこびりついた頑固な汚れは、デッキブラシや雑巾でこするだけではなかなか汚れが落ちません。頑固な汚れ落としに役立つのがメラミンスポンジ。
メラミンスポンジに重曹水を染み込ませます。そして汚れが気になるところを擦るだけ。こすり終わったら、水拭き、乾拭きの順で仕上げていきます。
ただし、玄関タイルがザラザラした材質の場合は、メラニンスポンジで擦ると、ボロボロとカスがでてきてしまいますので、利用は避けましょう。
6:玄関の壁に使用する場合
壁には手垢などの皮脂汚れがついています。壁も重曹を使って掃除していきます。
まずは、水で濡らしたクロスに重曹を軽くふりかけます。そして、汚れが目立っている箇所の中心をトントントンと叩くようにしていきます。ゴシゴシ擦ると黒ずみが引き延ばされて汚れを広げる原因にもなりますので、ご注意ください。
叩き拭きが終わったら、水拭きをして、最後に乾拭きをして完了です。壁が湿ったままだとクロスを傷める原因にもなりますので、仕上げの乾拭きをお忘れなく。
7:重曹で玄関周りを同時に掃除したい場合
重曹を使って、玄関まるごと掃除をしたい場合は手順さえ意識すると効率よく行うことができます。
まず、マットに重曹をふりかけます。その後は時間を置くだけ。そのあいだに他の箇所の掃除をします。玄関ドアを少し開けて、換気しながら行うといいですが、ホコリが舞い上がる可能性もあるので、湿気の多い雨の日や曇りの日がおすすめです。
重曹を使って下駄箱、ドア、ドアノブの順序で掃除します。上からホコリが落ちてくるので、目線より高い位置から掃除をして、徐々に目線より低い位置を作業するのがポイントです。
一番低い位置にある玄関タイルを磨いたら、仕上げにマットを掃除機にかけます。ここでふりかけた重曹をしっかり吸い取ります。マットの汚れがひどい時は、置く時間を長くしてみてくださいね。
玄関掃除に重曹を使うときの注意点
重曹は他の洗剤と同じく、正しく使用しないと、重曹のもっている効力を存分に発揮できません。使い方によっては、素材を傷めてしまうリスクもあります。
いくら安心安全だといわれていても、性質を把握して使用しなければ、肌の弱い方や長時間使用する場合は、注意が必要です。安心安全な洗剤というワードが根強いため「大丈夫だろう!」とやみくもに使用すると取り返しのつかないことにもなります。
いくつか注意点がありますので、順にご紹介します。
重曹水は適切な分量で作る
重曹は粉のままでも使えますが、重曹水にすることでより広範囲の掃除に役立ちます。しかし、重曹水を作る際に、分量を守らなければ、白い跡が残ることもありますのでご注意ください。
重曹水は40℃くらいのお湯100mlに対して重曹を小さじ1入れて混ぜます。重曹は水に溶けにくい性質をもっていますので、お湯がおすすめです。
重曹水を作ったら、スプレーボトルに移し替えると効率よく掃除ができます。ただし、重曹水は、作り置きせずにその日のうちに使い切るようにしましょう。
玄関タイル床への重曹のかけすぎにも注意する
重曹で玄関タイルの床を掃除する際に、ふりかける重曹の量にも注意してください。
たくさんふりかけると、拭き取る作業がとても大変になります。汚れが気になる箇所の中心めがけて、部分的に白くなる程度にふりかけてみてください。足りないなと思ったら、あとから追加すればいいのです。
また、かけすぎ防止の為に、こしょうなどを入れる粉ふりボトルに入れておくと便利です。必要なだけパッパとかけられるので、効率よく掃除ができます。
長時間使用の際は手袋をして掃除する
重曹は弱アルカリ性ですので、低刺激です。しかし、アルカリ性の洗剤は、使い続けると皮膚の表面のタンパク質を分解してしまい、肌荒れの原因になります。
肌に触れる箇所に使用する場合は、重曹水の濃度も濃くなりすぎないように気をつけてください。また、長時間使用する場合は、ゴム手袋をして掃除をすることをおすすめします。
重曹は素手で平気と思われがちですが、肌荒れしない為にもゴム手袋をご準備ください。
玄関まわりに使用されている素材を事前にチェックする
重曹を粉のまま使用すると、クレンザーのように研磨効果があります。研磨効果のおかげで、頑固な汚れはキレイになっていくのですが、その反面、素材には気をつけなければいけません。
やわらかい素材に使用してしまうと、傷がつき、素材自体を傷めてしまう要因となります。
とくに、大理石・無垢材・漆・竹・畳・アルミ・クリスタルなどは重曹と相性が悪いので、使用しないようにしましょう。玄関掃除を始める前に、まずは素材の確認をしてくださいね。
重曹の跡が残ったときにはクエン酸を使って拭き取る
玄関掃除をした際に、重曹の白い跡が残ってしまった場合は、クエン酸にお任せです。重曹は弱アルカリ性。クエン酸は酸性。反対の性質をもつ洗剤を混ぜることで中和されます。クエン酸で作ったクエン酸水が重曹の白く残った跡をキレイに消してくれます。
注意点としては、玄関タイルの目地に使われているコンクリート部分を避けて拭いてください。コンクリートは酸に弱く、劣化を早めてしまいます。万が一、クエン酸がついてしまったらしっかりと水拭きしてくださいね。
玄関掃除には重曹を使おう
家の顔と呼ばれている玄関は常にキレイにしておきたいですよね。そう思いながらもついバタバタしていると汚れが溜まっている状態に!どこをどうやって掃除したらいいかが明確になっていると掃除も効率よく進めていくことができます。しかも重曹さえあれば、玄関まるごと掃除ができます。
重曹を粉のままで使ったり、重曹水にして使ったりと、活用方法も様々。ただし、事前の素材チェックはお忘れなく!!
玄関のタイルや壁、ドアについた手垢や黒ずみが取れると、玄関がパァッと明るい印象になりますよ。玄関が清潔だと気持ちまで明るくなります。是非、重曹を活用してみてくださいね。
■執筆/坂田亜希…家の景色を変えるハウスクリーニング士。家事代行のサービス提供者として、日々の小さな心がけで汚れもイライラも溜まらないようなコツを発信。