富士リンゴ

「りんご」の冷凍方法は?上手な保存のコツやおいしい活用レシピを紹介

2022/12/14

りんごを冷凍保存しておけることをご存知でしょうか。生のりんごとは食感が変わってしまいますが、冷凍りんごを活かせるレシピもたくさんあります。りんごを冷凍することのメリットとデメリットを理解し、メリットを享受できるように活用していきましょう。

りんごを冷凍するメリット

りんごを冷凍保存しているという方は、そう多くはないでしょう。りんごには水分が多く含まれていますが、冷凍保存により水分が抜けてしまうため、生りんごのシャキシャキした食感が失われてしまいます。

食感が変わってしまった冷凍保存したりんごは、生のりんごとはまた違った食材として楽しむことも可能です。また、栄養を長期保つことができたり、食べる量にあわせ少量ずつ保存することができたりといったメリットもあります。

ここでは、りんごを冷凍保存するメリットについて見ていきましょう。

栄養が保てる

りんごを冷凍保存しておけば、品質劣化のスピードが遅くなるため、りんごの栄養も長く保っておけます。日にちが経つごとに失われていく栄養もありますが、冷凍することによって常温下で日数を経過させたりんごよりも栄養価が高くなる場合もあります。

すりおろしりんごの状態で冷凍する場合は、水溶性の栄養が果汁部分に溶けだしているため、果汁まで含めてしっかりと冷凍しておきましょう。

少量ずつ保存が可能

すりおろしたりんごを離乳食としてお子さんに与えている場合、食事を与える直前に必要な分量だけすりおろすことを面倒に感じることもあるでしょう。

丸ごと1個、あるいは複数個をすりおろし、1回分ずつに小分けして冷凍保存しておけば、すりおろす手間が1回で済み、りんごを無駄にすることもなく使い切れます。冷凍しておいたすりおろしりんごは、電子レンジで解凍してすぐに使うことができます。

いつもとは違う食感を楽しめる

りんごを冷凍すると、水分が抜けてしまい、シャキシャキした食感は失われてしまいます。煮たりんごやドライリンゴなどに近い食感です。

食感の変化は、冷凍することのデメリットでもあり、メリットでもあります。

りんごのシャキシャキした歯応えが苦手だという方は、冷凍リンゴならおいしく食べられる可能性もあるので試してみましょう。水分が抜けて食感が変わってしまったりんごも、冷凍りんごとして活用できます。

りんごの冷凍保存方法は大きく別けて3つ

ベージュの背景に置かれたリンゴの多くは、半分または4分の1にカットされます。
masa44/gettyimages

りんごを冷凍保存する方法には、大きく分けて3つの方法があります。丸ごと冷凍する方法、くし切りにして冷凍する方法、すりおろした状態で冷凍する方法です。

ここでは、3つの冷凍保存方法それぞれがどのような使用目的に適しているのかについて解説していきます。使用目的に適した冷凍方法を選択し、効率よく活用していきましょう。

くし切りにして冷凍

くし切りにして冷凍しておけば、丸ごと冷凍するよりも冷凍・解凍にかかる時間が短時間で済み、デザートやスイーツの材料としても使いやすいのでおすすめです。

くし切りの状態で冷凍しておけば、半解凍の状態でもおいしく食べられます。アップルパイやコンポートなどに利用する場合は、解凍せずにそのまま加熱調理してしまってもよいでしょう。冷凍状態のままか半解凍の状態でジュースやスムージーに使うこともできます。

1:洗って水気を切ってからくし切りにする

りんごの皮をよく水で洗い、水をふき取っておきます。皮はむかずに、くし切りにし芯を取ってください。くし切りは8等分で構いませんが、冷凍・解凍時間を短くしたい場合や、用途が決まっている場合は、さらに薄切りにしておきます。

2:砂糖水に漬ける

りんごは切って時間が経つと変色してしまいます。冷凍保存しておいても変色しないように、砂糖水に5分ほど漬けておきましょう。砂糖水は100ccの水に対して、砂糖10g程度溶かしたものを使います。

砂糖水に漬けたあとは水を切り、ペーパータオルやふきんを使って水気をふき取っておきましょう。

3:食品用ラップにくるむ

くし切りにしたりんごは、1食分ずつ食品用ラップで包みます。適量がわからない場合は、りんご半分にあたる4切れずつ包んでみましょう。

食品用ラップとりんごの間にできるだけ空気が入らないように包みましょう。また、りんごが重ならないように包んでおけば、1切れだけ使いたいときでも取り出しやすくなります。食品用ラップで小分けしたりんごは、ポリ袋や冷凍用のジッパー付き保存袋にまとめて入れて保存しましょう。

丸ごと冷凍

手っ取り早く冷凍保存しておきたいという方は、りんご1個丸ごと冷凍保存してしまいましょう。丸ごと冷凍保存の場合、解凍後に切り分けたり芯を取ったりする作業が必要になりますが、冷凍前の準備は少なくて済みます。

忙しいからとりあえず冷凍にしておこうという場合にはおすすめの冷凍方法です。ここでは、りんごを丸ごと冷凍保存する手順を見ていきましょう。

1:流水で洗う

りんごを丸ごと冷凍する場合、切る作業は解凍後で構いませんが、洗う作業だけは冷凍前にしておきましょう。流水で皮をよく洗い、水気をペーパータオルやふきんでふき取ります。水気が残っているまま冷凍してしまうと、りんごが傷みやすくなります。

2:食品用ラップにくるむ

洗って水気を取ったりんごを食品用ラップで包みます。皮と食品用ラップの間に空気が入らないようにぴったりと包んでください。

食品用ラップで包んだりんごは、さらにポリ袋や冷凍用のジッパー付き保存袋に入れて、空気を抜いたうえで口を結んだりジッパーを締めたりして冷凍庫に保存します。

すりおろして冷凍

離乳食やデザート、スイーツなどにすりおろしりんごを使うことが多い、という方は、すりおろしりんごを冷凍保存しておくと便利です。

りんご何個分かを一気にすりおろして、1回分ずつに小分けして冷凍しておけば、毎回りんごをすりおろす手間を省けます。ここでは、すりおろしりんごを冷凍保存する手順を見ていきましょう。

1:流水で洗い皮ごとすりおろす

りんごの皮を流水でよく洗ってください。りんごは皮をむかず、皮ごとすりおろしましょう。皮に含まれる栄養も余すところなく取り入れられます。りんごの実は空気に触れると変色しやすくなるため、変色防止にレモン汁を小さじ1杯程度加えましょう。

ただし、すりおろしりんごの用途が離乳食の場合は、皮をむいてからすりおろし、変色防止のレモンも入れずにおきましょう。

2:ジッパー付きの保存袋に入れる

すりおろしたりんごは、冷凍用のジッパー付き保存袋に入れて、空気を抜き、平らにして凍らせます。

すりおろしたりんごを製氷皿に入れて、1回分ずつの分量になるように凍らせた場合も、凍ったあとは製氷皿から取り出してジッパー付き保存袋に移し替えて保管しましょう。

りんごの解凍方法

冷凍したりんごは、そのままシャーベットとして食べることもできます。丸ごと凍らせたりんごを切り分けたいときは、お皿にりんごを乗せて自然解凍しましょう。完全に解けきらなくても切り分けられます。

解凍したときに水がお皿に溜まった場合は、りんごの栄養が解け出ているため捨てずに料理に使いましょう。りんごの皮が気になる場合でも、冷凍したりんごの皮は簡単に手でむけます。

すりおろしりんごは、常温にしばらくおいておけば、簡単に解凍されます。料理に使う場合は解凍せずに凍ったまま具材として活用してもよいでしょう。

冷凍りんごの保存期間は?

丸ごと冷凍したりんごは2カ月ほど保存しておけます。くし切りで冷凍したりんごとすりおろしりんごは、冷凍で1カ月程度もちます。

すりおろしりんごは冷蔵庫で2日程度しか保存できないため、冷凍保存をうまく活用すれば、手間も時間も節約できるのでおすすめです。使いかけのりんごも常温では日持ちしませんが、くし切りにして冷凍しておくだけで、保存期間が1カ月になるので冷凍保存を試してみましょう。

冷凍したりんごの活用レシピ

冷凍したりんごは、生のりんごとは異なる食感になってしまいますが、料理次第で食感が気にならなくなったり、冷凍ならではのうま味を引き出したりすることも可能です。

ここでは、冷凍したりんごを活かせるレシピを2つ紹介します。紹介しているいずれのレシピも生りんごを使っていますが、りんごを煮たり焼いたりしているため、冷凍りんごも解凍なしで使えます。冷凍りんごの使い方を覚え、他のりんご料理にも応用してみましょう。

簡単アップルパイ

出典:E・レシピ

「簡単アップルパイ」のレシピでは、下準備としてくし切りのりんごを甘く煮ておきます。冷凍りんごを使えば、短時間で味がしみこみ柔らかくなるのでおすすめです。

冷凍するとき、8等分のくし切りにしていた場合は、包丁が入る程度まで解凍し、さらに半分程度の薄さに切ってから調理を始めましょう。12~16等分にして冷凍していれば、事前解凍せずそのまま火にかけて調理を始められます。

キャラメルりんご

出典:E・レシピ

「塩バターキャラメルリンゴ」は、りんごをフライパンで焼き、キャラメリーゼするレシピです。8等分のくし切りにして冷凍しておいたりんごを使い、バターを熱しておいたフライパンに並べて調理を開始します。事前解凍は不要です。

冷凍保存に向いているりんごの選び方

りんごは冷凍保存しておいても活用できますが、どの品種でも同じように冷凍できるというわけではありません。冷凍保存向きの品種と、冷凍保存はやめておいた方がよい品種があるので覚えておきましょう。

りんごにはたくさんの品種がありますが、個々の品種の他に早生種、中生種、晩生種という分類ができます。

晩夏から初秋にかけて出回る「早生種」や「中生種」は長期保存に向かないとされており、冷凍保存もおすすめできません。品種では「つがる」や「早生ふじ」などが該当します。

長期保存が可能な「晩生種」は冷凍してもおいしさを保てるといわれています。品種でいえば、「シナノゴールド」や「ふじ」などです。

品種以外のポイントとしては、冷凍する段階で鮮度の高いものほど冷凍保存でおいしく保てるということも覚えておきましょう。「腐りそうだから冷凍で保存期間を延ばそう」というのは間違いです。

りんごの保存は冷凍を活用しよう

りんごをよく料理に使っている、という方には冷凍保存がおすすめです。保存期間を延ばせるだけでなく、料理の時短に役立つという効果も期待できます。

冷凍保存向きのりんごを見極め、使用目的にあった保存方法を工夫してみましょう。冷凍保存のメリットとデメリットを理解したうえで、最大限にメリットを活かせるように使っていきましょう。

参考にしたサイト

 
 

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