豆腐や素麺の薬味として、あるいは料理の風味づけとして、さまざまな使いみちのあるショウガ。常備している家庭も多いと思いますし、暑い時期にはさらに買う頻度が上がる人も多いのでは。
でもショウガって、いつのまにかシワシワになっていたり、あるいはカビが生えていたり、意外とやっかいですよね。今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、ショウガのNG保存方法と解決策を教えてもらいます!

保存したい「期間」にあわない方法はNG!
ショウガは、常温でも冷凍でも、また少しコツはいりますが冷蔵でも、保存が可能な野菜です。ただし、どの方法もいつでもOK!というわけではなく、保存しようとしている「期間」にあっていない方法を選んでしまうと、傷む前に使いきれずムダにしてしまいます。
数日で使いきるのか、1週間程度持たせたいのか、1カ月程度なのか、あるいはもっと保存したいのか…。家庭によって、あるいは季節によって、ショウガを使う頻度が変わってくると思いますので、「期間」にあった方法を選びましょう!
保存期間別の方法と注意点
以下では、保存したい期間別に、それぞれの方法と注意点についてくわしく解説します。
数日で使いきる場合
買ってから数日程度で使いきる予定がある場合は、常温保存でかまいません。ただ、ショウガは雑菌や水分があると一気に菌が繁殖して傷みやすくなるので、一度洗ってから常温保存しましょう。
洗ったショウガの水分をしっかりふき取り、ポリ袋に入れて、暗くて風とおしのよい場所に置いてください。窓や蛍光灯の光があたる場所だと緑色に変色してしまうことがあるので気をつけましょう。
1週間で使いきる場合
1週間程度で使い切る場合は、冷蔵保存がおすすめです。その際、常温保存の場合と同様に、一度洗って水分をしっかりふき取っておきましょう。そして、ショウガをキッチンペーパーにつつんでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れてください。
1カ月ほど持たせたい場合
ショウガを1カ月程度保存したい場合は、水にひたして置いておくのがおすすめ。洗ったショウガをビンなどの保存容器に入れ、完全にひたるまで水を入れて、冷蔵庫へ。水は2~3日に1回は替えましょう。
なお、ここまで「数日で使いきる場合」と「1週間程度で使いきる場合」の解説もしてきましたが、「思ったより面倒だな…」と感じた人も多いと思います。つつんだり袋に入れたり…という工程を手間に感じる場合は、最初から保存容器に入れて水にひたす方法がおすすめです。
1カ月以上保存する場合
一番長く保存できる方法は、やはり冷凍保存です。使いやすい大きさにカットしてラップにつつんでジッパーつきポリ袋などの保存袋に入れるか、すりおろしてラップにつつんで保存袋に入れて冷凍します。
このとき、ラップにすきまがあると冷凍中に傷んでしまうので、ぴっちりつつむようにしましょう。カットした状態だと凹凸があってつつむ際にすきまができやすいですが、すりおろしであれば平らに伸ばすことができるので、すりおろしのほうがおすすめです。
しっかり密閉して保存することができれば、1~2カ月は冷凍庫で持たせることができます。すりおろしで平らな状態で冷凍した場合は、使いたいときに使いたい分だけパキッと折って出せるので便利ですよ。
正しく保存してショウガをムダなく使いきろう!
本来は日持ちする野菜のはずなのに、いつのまにか傷んでしまうショウガ。なかなか最後まで使い切れなかった経験のある人も多いと思いますが、今回ご紹介したように、保存期間にあわせた方法で保存するのが鉄則です。
これからの季節、ますます活躍するショウガをぜひ正しく保存して、最後までムダなく使いきってくださいね!
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部