気づかないうちに意外とやりがち!?お肉の非常識!正しい下処理の仕方って?
2023/09/24
おいしいお肉を食べたい!そう思って購入してきたものの、いざ調理してみたらなんかおいしくない…。もしかして、間違った下処理をしている可能性がありませんか?
お肉をおいしい状態で調理できる方法を、調理師資格をもつ元シェフのおおつかはじめさんに教えてもらいました。
ちょっと待って!その下処理NGかも!?
お肉を購入したあと、冷蔵庫や冷凍庫で保存するのが一般的だと思います。そして調理に使う前に、解凍もしくは常温に戻すことが多いと思います。
その時に、お肉から赤い汁がでてきたらどう処理していますか?水で洗い流していませんか?ちょっとの差ですが、この下処理の仕方でおいしさが半減してしまう可能性があるのです。
あの赤い液体は一体ナニ?
まず、お肉を解凍したときにでる赤い汁の正体は、「ドリップ」と呼ばれるもの。
ドリップとは、お肉に含まれる水分とともにタンパク質などが流れでたものです。赤いので血液と思われるかたがいますが、血液ではありませんのでご安心を。
このドリップは、上述したものが含まれているので、口に入れても問題はありません。けれど、時間がたつと細菌繁殖のもとになってしまいます。そのため、できるだけドリップがない状態で調理するのが望ましいのです。
水で洗っちゃダメ?しっかりふき取るのがおいしさの秘訣!
このドリップをきれいにするときに、水洗いをするのがNGなのです。
さっと水洗いで落としてしまえば楽ではありますが、これはかなりの危険行為になります。
リスク1 細菌が広がってしまう
生のお肉には細菌やウイルスが付着していることがあります。これらは加熱することで死滅するので、よく火をとおして食べることが基本です。
レストランなどで焼肉をするときに、トングを分けて用意されているのは、そんな理由があるからです。
この細菌やウイルスがついたままの状態で水洗いしてしまうと、シンク内に広がってしまい、ほかの食材や調理器具についてしまう可能性があるのです。
リスク2 おいしさも流してしまう
また、ドリップ自体が水分とタンパク質などの栄養素が混ざったものなので、洗い流すことでおいしさも流してしまうことになります。
また、お肉の表面がぱさぱさになってしまうのも、これが原因のひとつです。
おいしさを保つには「ふき取る」が一番の方法!
ではどうやって下処理をするのか。
一番の方法はキッチンペーパーで優しく「ふき取る」ことです。お肉の表面を傷つけないように、しっかりと優しくふいてあげましょう。
もちろん、ふいた後のペーパーはしっかりと封をして捨てること。細菌がそこから漏れてしまっては台なしです。
ふき取った後は火加減に注意しながら、しっかりと火をとおすことで、おいしくお肉を調理することができますよ。
適切な下処理でおいしいお肉料理を楽しみましょう
適切な処理を覚えれば、お肉はもっとおいしく調理することができます。
一部の国では洗い流して使うこともありますが、衛生状況がいい国内生産のものであれば、かなり厳しいチェックをうけて出荷されているので問題ありません。
もちろん自宅でも消毒や手洗いは必須ですが、ポイントに気をつけて下処理をすれば、おいしくお肉料理を楽しむことができますね。
◼︎執筆/おおつかはじめさん…2018年にアウトドアに魅了され、年間5回以上家族でキャンプに行くアクティブママ。10年のレストラン勤務経験のある調理師でもあり、その経験を生かしたアウトドア飯も発信。インスタグラムは@hazime1106。
編集/サンキュ!編集部