毎年暑すぎる日本の夏、店頭で見かけると大人も子どももつい食べたくなるのがスイカですよね。今も昔も夏の大定番のフルーツですが、よく知っているようで意外と「もったいない」食べかたをしてしまっている人もいるかも!?
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、できれば避けたいスイカの「もったいない」食べかたと、おすすめ解決策を教えてもらいます!

すぐに食べなきゃ「もったいない」!
スイカは、追熟しない果物です。つまり、どのような糖度のスイカを買ってきても、家で保存して糖度が上がることはありません。
丸ごとで買ったスイカは日持ちしますが、多くの人はスーパーでカットされたスイカを買うケースが多いはず。一度切られたスイカは時間が経つと糖度が落ちていってしまうため、少しでも早く、基本的には買ってきた当日のうちに食べるのが吉です。
甘さを均等に分けなきゃ「もったいない」!
スイカは果肉全体が一様に甘いわけではなく、中心付近に甘い部分が集中しています。つまり、切り分けた際に、自分の食べる部分に中心付近が含まれているかどうかで、感じる甘さが変わってしまうということ。
そのため、スイカを切り分けるときは、中心から放射線状になるように切るのがおすすめです。そうすると甘さが均等になるだけでなく、形や大きさも同じくらいになりやすいので、みんなで食べる際にも公平感がありますよね。
皮を捨てたら「もったいない」!
スイカを食べると、いつも大量に出るのがスイカの皮のゴミですよね。でもじつは、一番外側の薄い硬い部分以外は食べることができるので、捨ててしまっては「もったいない」!
スイカの残った皮のうち、一番硬い部分(濃い緑や黒の部分)だけを取り除き、残りを食べやすい大きさに切ります。もっとも簡単なのは、そのまま市販の浅漬けの素につける方法で、薄切りにすれば30分~1時間程度でさわやかな浅漬けの完成。
そのほか、薄切りにして塩もみしてからサラダに加えても。洋風のドレッシングや、粒マスタードやからしマヨネーズとの相性もよいので、お好みの味つけを試してみてくださいね。
おいしくて栄養もあるスイカを存分に楽しもう
スイカは中世にはすでに日本に伝わっていたのではないかと言われるくらい、日本人とのつきあいが長いフルーツ。さらに近年は、抗酸化作用などが注目されるシトルリンというアミノ酸が豊富に含まれることも研究からわかり、注目のフルーツとも言えます。
ぜひ今回解説した「もったいない」ポイントを避けて、スイカをめいっぱい味わって暑い暑い夏を乗りきりましょう!
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部