健康効果が注目され、家庭の食卓でも定番になりつつある果物、キウイ。なんとなく長く持つイメージがあるし、とりあえず適当なところに置いておけばいいかな?と思いきや、NGな保存方法になってしまっているかも!?
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、やってはいけないキウイの保存方法と、おすすめの解決策を教えてもらいます。

完熟前に冷蔵庫に入れるのはNG
キウイは、たいていのスーパーでは完熟していない状態、つまり追熟が必要な状態で売っています。完熟前のキウイを冷蔵庫に入れてしまうと、そこで熟すのがストップしてしまうので、NG。まずはポリ袋に入れて室温で置き、熟すのを待ちましょう。
ちなみに最近は、「食べごろキウイ」などの商品名で、完熟している状態で売っているキウイもあります。完熟しているかどうかは、キウイを手で縦に持って、ヘタとお尻を軽く押してみるとわかります。まだ固ければ完熟前、もし指が少し入るくらいやわらかい場合は、もう食べごろです。
完熟後に室温で放置はNG
キウイを完熟した状態で買ってきたり、あるいは自宅で追熟させたりしたあとは、すぐに冷蔵庫の野菜室へ。そのまま室温で置いてしまうと、どんどんやわらかくなって、わりと早く傷んでしまいます。
冷蔵庫に入れておけば、食べごろの状態を1カ月キープすることができます。なお、ポリ袋に入れるだけでもいいですが、冷蔵庫の中はキウイにとって乾燥しやすいので、できればキッチンペーパーなどの紙でつつんでからポリ袋に入れておくのがおすすめです。
【おまけ】急いで追熟させたいときの裏技
キウイは、買ってきた段階でどのくらい固いかにもよりますが、追熟させるのに数日から10日ほどかかることもあります。でも、少しでも早く食べたい!という場合もありますよね。
そんなときは、キウイを追熟させる際、ポリ袋の中にバナナやリンゴを一緒に入れるのがおすすめ。こういった果物からは、食べ物が熟すのを早めるエチレンガスという気体が出てくるためです。
また、卵を割るときの容量で、キウイを机などでコツンとたたいてからポリ袋に入れる方法も。ただ、これらの方法を使うことによって、想定を上回って追熟が進んでしまい、気づいたら傷んでいた…ということがないように、こまめに様子を見てあげてくださいね。
栄養たっぷりのキウイをおいしく保存しよう
キウイは、果物の中でもトップクラスのビタミンCをはじめ、複数の種類のビタミンが含まれているほか、ミネラルや食物繊維も含まれ、1個で幅広い栄養をとれる優秀な果物です。せっかく買ったらぜひ正しい方法で保存して、最後までおいしく食べてくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部