生でも加熱してもおいしくて、主役にもわき役にもなれるミニトマトは、1年をとおしてよく買う人も多いのでは。ミニトマトは常温で保存する人もいれば冷蔵庫に入れる人もいると思いますが、いったいどの保存方法が正しいのでしょうか。やってしまいがちな間違いもあるかも…?
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、ミニトマトのNG保存方法と長持ちさせるコツを教えてもらいます。

冷やしすぎはNG
ミニトマトやトマト、ナス、きゅうりなど、暑い季節に旬を迎える野菜のなかには、寒さに弱い野菜が多く、冷やしすぎると「低温障害」といって傷むのが早くなってしまいます。そのため、保存時に冷やしすぎはNG。
冷蔵庫に入れる場合は、冷蔵室ではなく野菜室に入れるようにしましょう。野菜室がなく、冷蔵室と冷凍室だけに分かれている冷蔵庫の場合は、冷蔵室のなかでもできるだけ冷気が当たりにくい場所を選んでください。
冷やさなすぎもNG
ミニトマトは常温で保存する人も多い野菜で、実際、涼しい季節であれば常温保存がおすすめです。ただ、すでに真っ赤になっているミニトマトの場合、20度を超えるような気温だと「暑すぎ」になります。
20度というと、人がちょうど薄手の長袖1枚ですごしやすいくらいの気温なので、上着がいらなくなってきたらミニトマトの常温保存をやめて冷蔵庫の野菜室に切り替えましょう。
なお、買った段階でまだ緑が残っているミニトマトを追熟させたい場合は20度を超えても大丈夫ですが、その場合も25度を超えないように気をつけてください。また、ミニトマトを追熟させるときは、買ってきたパックのままではなく、ザルなどに広げておくのがおすすめです。
ヘタは取ったほうがいいけど…
ミニトマトはヘタに雑菌が繁殖しやすいうえに、ヘタがついたまま日が経つと栄養素がうしなわれやすいため、長く保存したい場合はヘタを取り除いておくのがおすすめ。ただ、ヘタを取るときに果皮がやぶれてしまうと、そこから傷みが進行してしまうため、果皮をキズつけないよう気をつけて取りましょう。
なお、あまり長く保存するつもりがなくても、梅雨時期のように湿度が高くふだん以上にカビが生えやすいときは、できるだけヘタを取り除いておくようにしてください。
ミニトマトを上手に保存してフル活用しよう
ミニトマトはたいてい、パックに10個以上入った状態で買うので、家族の人数が多くない家庭ではすぐに使い切れないケースも多いと思います。冷蔵庫に入れておいたら、いつの間にかシワシワ…という事態を経験したことのある人もいると思いますが、コツをおさえれば日持ちを伸ばすことが可能です。ぜひ今回ご紹介したコツを参考に、ミニトマトを上手に保存して最後まで使い切ってくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部