節約のために野菜をまとめ買いしたのに、数日後に見たらもう傷んでいた…なんて経験のある人もいるのでは。せっかく買った野菜はちゃんと使いきりたいですし、傷むまでいかなくても少しでもよい状態でおいしく食べたいですよね。
かといって、野菜をひとつずつキッチンペーパーにつつんでポリ袋に入れて…といった丁寧な保存方法を、すべての野菜でやる時間的余裕もない!という人も多いはず。
そこで、野菜ソムリエ・食育インストラクターの資格も持つライター・植松愛実が、買出しの帰宅時に必ずやっている、超簡単な習慣をご紹介します。たった3秒でできる作業で、野菜の日持ちがグンと変わりますよ!

とりあえず根元のコレ、はずして!
ネギやニラ、大葉などを買うと、根元の部分がテープや輪ゴムなどでとめてありますよね。流通の段階でバラバラになってしまうと売り物にならないので便宜上とめてあるのですが…、コレ、できるだけ早くはずしてください!
ネギやニラなどは表面にキズがつくと、そこから傷みが進行してわりと短期間で溶け始めてしまいます。テープや輪ゴムでギュッととめてあると、ネギどうし・ニラどうしがこすれ合ってすぐにキズがついてしまうので、買ってきたらはずしてから冷蔵庫にしまいましょう。
長ネギ(白ネギ)の場合は上部と下部の2カ所とめてある場合もあるので、両方はずしてください。ちなみにその際、テープをはがそうとしてギュッと押さえつけるより、ネギ本体をキズつけないようハサミで切ってしまうのがおすすめです。
ネギやニラは「下から」はずせば時短!
ネギやニラは透明な袋に入っているタイプが多く、根元のテープをはずそうとすると、袋から出して根元をはずしてまた袋に入れて…と、とてもじゃないけど3秒ではできませんよね。そんなときは「下から」はずしましょう。
ネギやニラの袋の根元側をハサミなどで切って開いて、輪ゴムやテープをはずしてしまえばOK。どのみち使うときは下から出したほうがきれいに出しやすいので、袋の根元側は開いたままでかまいません。
もし、はじめから袋の上部が開いているタイプのパッケージであれば、冷蔵庫内で袋から中身が出ないよう上部をセロハンテープなどで閉じておいてもいいですが、もともとネギやニラはキズがつかないよう、そーっと野菜室の一番上に入れておいてほしいので、わが家ではそのままにしています。
じつはほかの野菜でも…
今回、ネギやニラがこすれ合ってしまわないよう、根元のテープなどをはずすことをおすすめしていますが、ほかにも同じように、買ってきた状態そのままだと表面がこすれ合ってしまう野菜が。たとえば、ナスやトマトなど、皮がうすくて皮ごと食べられるタイプの野菜です。
ナスやトマトは透明の袋にピッチピチの状態で入っていることが多いですが、このまま冷蔵庫に入れると、こすれ合って傷むのが早くなってしまいます。本来は、いったん袋から出して、ひとつずつキッチンペーパーにつつんでからポリ袋に入れたいところですが…、そんな時間ないよ!という人は、とりあえず袋の口を開けて袋内の空間に余裕を持たせて、「ピッチピチ」状態を解消してから冷蔵庫へ。これだけでも日持ちがちょっと違ってきますよ。
3秒の手間で野菜の日持ちをよくしよう
筆者は出張料理の仕事で一般家庭のキッチンにお邪魔する機会が多いのですが、ほとんどの家庭で「残念な保存方法」で置かれている野菜を発見します。
もちろん、なかには保存処理に時間や手間のかかる野菜もありますが、今回ご紹介したように、たった3秒で改善する野菜もあります。ぜひほんのちょっとの手間で、できるだけ野菜を日持ちさせてコスパよく消費しましょう。
■執筆/植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。誰かに教えたくなるお天気の豆知識や災害に備えるコツ、「食」に関する情報を中心に発信中。
編集/サンキュ!編集部