花粉症でなくとも春は部屋干しがおすすめ!"春霞"にひそむ危険を気象予報士が解説

2023/03/13

気温が上がり、太陽の光にも力強さが加わる春。
冬の間よりも洗濯物が乾きやすくなって、花粉症でない人にとっては「外干し気持ちいいー!」という季節です。
が、じつは油断禁物。
春の空には、花粉以外にも見えないものがたくさん飛んでいるのです。
今回は、気象予報士と料理人の2足のわらじを履くサンキュ!STYLEライターの植松愛実が、春に部屋干しがおすすめな理由を解説します!

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花粉だけじゃない!春の空には危険がいっぱい

春の大気には、さまざまなタイプの微粒子が含まれています。
花粉はもちろん、砂ぼこり・土ぼこり、黄砂、PM2.5などなど。
こういった微粒子のなかには年間通じて飛んでいるものもありますが、春はほかの季節に比べると格段に多くなります。
しかも、そのほとんどが目に見えないため、気づきにくいのです。

春は遠くの山がよく霞んで見える。

そんななかに洗濯物を干した場合…、せっかくきれいになった洋服やタオルが再び汚れてしまうことに。
しかも、一部の微粒子は化学的な有害物質を含んでいるので、とくに顔などに使うタオル類に付着するのは避けたいところ。
そのため、春は部屋干しをするか、外で干したものは家族に花粉症の人がいなくても払ってから取り込むなどするのがおすすめです。

「春霞」というけれど…

「春霞」という言葉はあるのに「秋霞」がないのは、春と秋が似たような天候であるにも関わらず春の方が空気が「霞みやすい」ためです。
もちろん黄砂や花粉などが春に多く飛ぶというのもありますが、理由はそれだけではありません。
そのカギは、「地面の状態」にあります。

秋は夏のあとにやってきますから、つまり地面には夏の間に大きく成長した草がまだ残っていて、土壌中の水分も多い状態。
このため、たとえ風が吹いたりしても、さほど砂ぼこり・土ぼこりが舞い上がるわけではありません。
一方、春はどうでしょうか。
春は冬のあとに始まるので、地面には小さな草花が芽吹き始めた程度で土壌もまだまだ乾燥した状態。
そこへ強まり始めた日差しと気温上昇が加わって上昇気流が盛んに発生し、砂ぼこり・土ぼこりが舞いやすくなってしまうのです。

自分の「ちょうどいい」を見つけよう

私たちは日々生活するなかで、数えきれないほどさまざまな種類の微粒子を大量に目や口から取り込み、さまざまな物質と共存しています。
それらすべてのものを排除して生活することはできませんし、気にしすぎて生活が不便になってしまっては元も子もありません。
無理してきれいにしようとするよりも、「ちょっと気になるな、嫌だな」と思うものを工夫して減らしていくのがおすすめ。
快適さと手間のバランスのなかで、自分の「ちょうどいい」具合を見つけてみましょう。

◆この記事を書いたのは・・・植松愛実
サンキュ!STYLEライター
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEでは、身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を中心に発信。

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 
 

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