買ってはいけない!?実は使いにくい収納グッズ
2022/12/01
「これ、素敵!」「便利そう!」「おしゃれなインテリア雑誌に載っていた!」と買った収納グッズ。自分の家に置いてみたら、「あれ? 使いにくい?」なんてこと、ありませんか。そこで暮らしスタイリストとして料理をはじめ家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、実は使いにくい収納グッズとその理由を伺いました。
執筆/監修: 暮らしスタイリスト 河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...
丸い収納ケース
丸くてコロンとした収納ケースは、柔らかいフォルムで見た目がかわいらしく、インテリアをやさしい印象に変えてくれます。でも、収納ケースとして考えると、使い道がむずかしいことも。四角い収納ケースと比べると、クローゼットや収納棚などに入れたときに無駄なスペースができてしまい、中に入れた物もぴしっと収まらず、ごちゃごちゃしてしまいがち。「使いにくい……」と思うことがよくあるグッズの一つです。
丸い収納ケースはその中をきちんと整理整頓するのではなく、例えばランドリーバスケットや子どものおもちゃのブロック入れなどとして、ざっくりと物を入れておくのに向いています。どこにでも使える物ではないので、しっかりと使い道を決めてから買いましょう。
紙製の衣装ケース
段ボールなどの紙製の衣装ケースは軽くて、捨てやすく、意外と丈夫。プラスチック製の衣装ケースよりも、シンプルなデザインでおしゃれに見える物も多いです。ただし、その中で洋服を長く保存するにはふさわしくないデメリットも。
紙製のケースは湿気を吸いやすく、害虫がすみ着いてしまう危険があるということ。ケースが湿気を含めば、洋服が傷んだり、カビが発生してしまうことも。また、ゴキブリやダニは段ボールをすみかにするといわれています。
紙製の衣装ケースを使う場合は、除湿シートや防虫剤を必ず使うこと。期限が切れないように小まめなチェックも必要です。また、床には直置きせず、クローゼットの上段に置くなど、できるだけ湿気を避けるようにしましょう。
スタッキングできないボックス
ボックスを買うときに意識してほしいのは、スタッキングできるか(積み重ねておけるか)ということです。収納グッズは「1つ買ってみて気に入ったから、もう1つ買おう」ということがよくあります。そのときに積み重ねておけると、スペースが有効に使えるのはもちろん、見た目もスマート。積み重ねられないからと、バラバラなボックスが並んでいると、それだけでごちゃごちゃした印象になります。
100円ショップには多くのボックスがありますが、そのときは1つだけ必要だとしても、スタッキングできるかをその場で試してみるのが◎。「積み重ねできます」と書かれている物もあります。引っ越しをしたり、模様替えをしたあとも無駄がなく使いやすいです。
壁面収納用の有孔ボード
有孔ボードとは多数の穴が空いた板のことで、ペグボードやパンチングボードと呼ばれることもあります。壁に取り付けて、その穴にフックを引っ掛けたり、かごや棚をつけたりすることで、おしゃれな壁面収納ができることで人気です。
ただし、注意したいのが壁を収納目的で使おうとすると、あまりに生活感が出すぎてしまうこと。日常に使う物を壁に収納するのはもちろんアリですが、ディスプレイであることを意識して、ぎっちり物を引っ掛けるのではなく、ある程度余裕を持って、また見栄えのする物だけを飾るようにしましょう。
オープンラック・スチールラック・メタルラック
オープンラックやスチールラック、メタルラックは、棚に扉や背板がありません。そのため、扉や引き出しを開けるというワンステップなく、物をさっと取り出すことができます。また、どこに何があるのかも一目瞭然。ディスプレイとしても使える見える収納が楽しめます。
ただし、こういった素通しの棚は、先ほど挙げた有孔ボード同様、収納としてガッツリ使おうとすると、生活感が出すぎてしまうことが難点です。いつでもぱっと物が置けてしまうので、「取りあえず、ここに」と置いた物でごちゃごちゃしてしまいがち。また、ホコリもたまりやすいので、小まめな掃除も必要です。「整理整頓はあまり得意じゃない」「毎日掃除なんて無理」という人にはあまり向きません。
◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。