電子レンジって掃除する必要あるの?適切な掃除頻度・方法をプロに聞いた
2019/01/19
食べ物の温めに調理に、いまや生活必需品のひとつとも言える電子レンジ。ずっと使っていると、内部に汚れらしきものが付着してくることもありますが、皆さんはちゃんと掃除していますか?
電子レンジ調理と言っても温めの延長ですし、別に汚れていてもとくに不便はないような気もします。そこで、電子レンジ掃除の必要性について、掃除のプロである家事代行サービスを展開するカジタクさんに聞いてみました。
実は汚れまくりだった電子レンジの内部
なんとなく汚れている感じがする電子レンジの内部。では、具体的にどのような汚れが付着しているのでしょうか。
「電子レンジの汚れは、食品のタンパク質や糖分・油分などが、温めた食べ物から小さなしずくとなって飛び出したことによってできます。その飛び出したしずくが、電子レンジを使うたびに温められて、電子レンジの壁や、お皿、扉などにどんどんこびりついていくのです」(カジタクスタッフ)
“なんとなく”どころか、じつは汚れまくりという事実が発覚!しかも、使えば使うほどしつこい汚れになっていくなんて恐ろしい……。仮にコレを放置し続けたらどうなってしまうんでしょう。恐る恐るカジタクさんに聞いてみましょう。
「掃除をせずに放置すると、つぎのような問題が発生します。(1)汚れや焦げも過熱してしまうため、食品を温める機能が低下する。(2)温める時間が長くなるため、電気代がかさむ。(3)さまざまな食品や調味料の臭いが電子レンジに染みついてしまう」(カジタクスタッフ)
機能低下!電気代上昇!異臭発生!電子レンジの放置はトラブルの宝石箱やぁ~……なんてふざけている場合じゃありません。ここはしっかりと、掃除方法を学んでおきましょう。
理想の掃除頻度は1週間に1回程度、長期間放置すると……
とは言ったものの、電子レンジを使うたびに掃除するのは現実的じゃありません。まずは掃除頻度、そして……サボっていい限界を知るのが、賢い家事の進め方というものでしょう。
「理想は酷い焦げ付き、汚れが出来てしまう前に使用後、汚れを見つけたらこまめに拭き取ることです。また、1週間に1回程度お掃除をしていると、頑固な汚れを防ぐことができます」(カジタクスタッフ)
1週間に1回程度……うーん、少し大変だと思いませんか?皆さん。やっぱり掃除は、効率よく、言い換えればギリギリまでサボりたいのが正直なところですよね!
「使い方によっては、2~3ヶ月サボっても大丈夫です。そのために、まず汚れを付着させないことを心がけます。食品の油分などを飛び散らせないためには、まず温めの際にラップなどを使います。特に飲み物を温める際には、容器の口を塞がないでレンジを使いがちです。短時間であっても、ラップかキッチンペーパーなどをかけるようにしましょう。
ただし、ラップをしっかり密着させると吹きこぼれることがあります。蒸気が逃げるように一部を開けておくか、ラップ表面に小さく穴を開けると良いです。それでも、汚れることはあるので、汚れがたまってきたら掃除をしましょう」(同上)
2~3ヵ月ならさすがに大丈夫そうですね!でも、なかにはもっとサボってしまう人もいるでしょう。そんな人をピリッと戒めるためにも、“最悪のケース”ってやつもいっしょに聞いておきましょう。
「デットライン(限度)を越えて、汚れがかなりたまった状態で放置して使い続けると、内部に残っている汚れや焦げが熱され、最悪の場合、故障や発火する恐れがあります」(カジタクスタッフ)
トラブルの宝石箱に故障、発火という、うれしくないお仲間が!こうならないためにも、正しい掃除方法をいますぐ学びましょう。
電子レンジは使用直後が掃除のチャンス
「電子レンジ使用後は、内部が温かくなっており汚れが浮いて取れやすくなります。そのため、濡らしたタオルか重曹水を温めて蒸気を充満させ、なるべく庫内が温かいうちにササっと拭き掃除をしてください。もしくは電子レンジ使用後に、ウエットティッシュなどでササっと拭いてください」(カジタクスタッフ)
電子レンジを掃除するなら、使用直後の庫内が温かい状態がチャンス、というわけですね。ちなみに、こびりついてしまった汚れについても、それほど手間をかけずに落とすことができるようです。
「電子レンジ掃除は、短時間でキレイにする方法があります。使うのはレモンと水のみ。レモンは賞味期限が切れてしまったり、傷んでしまったりしたものでかまいません。水と絞りだしたレモン汁を混ぜて加熱し、電子レンジの内部に水蒸気を充満させてから拭き掃除をします。たったこれだけで、ベタベタの油汚れや、魚の生臭さも消してくれます。頑固な油汚れにはレモンの切り口を直接、擦りつけましょう。リモネンという成分が油汚れを浮かし落としやすくしてくれます」(同上)
電子レンジの汚れ放置は、リスクばかり。掃除もそれほど手間ではないので、定期的に行うことを心がけたいところですね。
※電子レンジで液体を加熱するとき、沸点に達していても、沸騰しないことがごくまれにあります。この状態の液体が、ちょっとした刺激で急激に沸騰を起こし、液体が激しく飛び散ることがあります。(=突沸現象)。やけどの原因になりますので、ご注意ください。