【管理栄養士監修】「みょうが」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/10/19
みょうがは主に薬味として使われる食材です。さまざまな栄養素が含まれ、その独特な香りからも健康効果が期待できます。この記事では、みょうがの主な栄養素や効能、おいしく食べられるレシピを紹介しますので、日々の食卓に取り入れてはいかがでしょうか。
みょうがの種類
薬味やつけあわせとしてよく使われるみょうがは、アジア東部が原産地とされています。日本国内の出荷量では高知県が多く、9割ほどを占めています。
夏から秋にかけて旬を迎えるため、6月から9月にかけて採れるものを「夏みょうが」、8月から11月にかけて採れるものは「秋みょうが」と呼ばれています。
みょうがの種類にはつぼみが重なった花穂を食べる「花みょうが」と、日光を遮って成長させた新芽の茎を食べる「みょうがたけ」があります。一般的にみょうがとして知られているのは「花みょうが」で、それ以外の時期に春を中心に「みょうがたけ」が出回っています。どちらも同じような食べ方をしますが、「花みょうが」のほうが栄養を多く含んでいます。
みょうがのカロリーと栄養素
みょうがにはさまざまな栄養素が含まれており、花みょうが100gあたりビタミンKは20μg、マグネシウムは30mg、カリウムは210mg、カルシウムは25mgです。カロリーは100gあたり12kcalで、低カロリーな食材です。
また、独特の香りの成分であるα-ピネンが含まれていることが特徴的と言えます。
みょうがの栄養素
・ビタミンK
・マグネシウム
・カリウム
・カルシウム
・α-ピネン
みょうがの栄養1:ビタミンK
みょうがに含まれるビタミンKは、 血液を凝固させ止血する効能があることから、止血のビタミンとも呼ばれています。
また、骨にカルシウムが沈着するのを助け、骨からのカルシウムの流出を防ぐ働きもあるため、骨の健康のためにも欠かせない栄養素と言えるでしょう。
みょうがの栄養素2:マグネシウム
マグネシウムはミネラル成分のひとつで、骨や歯の健康維持や細胞のカルシウム濃度を調節する働きで知られています。
生活習慣病などの際に細胞内のマグネシウムの低下が見られるほか、摂取量が不足すると骨粗しょう症などのリスクも高まると言われています。
みょうがの栄養素3:カリウム
カリウムはカルシウムを骨に蓄積する効果を高めてくれるとも言われているため、骨粗しょう症の予防効果にも期待できます。
また、体内の塩分を排出する効果があるともされています。そのため、高血圧や脳卒中の予防などにも効果があると言われています。
みょうがの栄養素4:カルシウム
カルシウムを上手に摂取すると、骨粗しょう症の予防、精神を安定させるなどの効能が期待できます。
とくに発育期の子ども、妊婦、高齢者は、カルシウム不足により骨の発育障害や成長不良などを引き起こすこともあるので、積極的に摂取していきたい栄養素と言えるでしょう。
みょうがの栄養素5:α-ピネン
みょうが独特の香りの成分が、α-ピネンです。血液循環や発汗を促進する効果や、消化を促進する効果があります。
冷え性でお悩みのかたにも効果的な食材で、夏バテ防止にも適しています。
みょうがはダイエットに効果がある?
みょうがは低カロリーであることから、ダイエットに適していると言えるでしょう。
また、発汗を促したり、消化を助ける効果があるα-ピネンが含まれていますが、この栄養素は揮発するため、加熱したり時間を置いてから食べるよりも、切ったらすぐに生で食べることで効果が最大限発揮されます。
みょうがを使ったおすすめのレシピ
みょうがの香り成分が、血液循環を促進して体を内側から温めてくれる効果があり、メイン料理に添えたり、薬味として食べることが多い食材です。
今回はみょうがをメイン料理に使ったレシピをご紹介します。ふだんの食卓により取り入れてみてはいかがでしょうか。
みょうがと大葉の鶏つくね
みょうがをたっぷり使った、鶏つくねのレシピです。みょうがのほかにも大葉を入れることで、薬味の風味を感じることができます。
味つけは醤油をベースにシンプルに仕上げることで、鶏肉の旨味を引き出すレシピです。
みょうがの肉巻き
みょうがを豚ロースで巻いた、シンプルなレシピです。フライパンでシンプルに焼くだけなので、みょうがの香りや食感を最大限楽しめます。
おすすめの味つけは、醤油やポン酢です。醤油の場合はレモンをしぼると、さらにサッパリといただくことができます。
シャキシャキ!みょうがの天ぷら
シャキシャキとしたみょうがの食感を活かしたレシピです。
作り方は簡単で、通常の天ぷらと同じように揚げます。味つけは岩塩をミル挽きしたものでいただくことをおすすめします。
みょうがをおいしく食べよう!
みょうがは、独特な香りとシャキシャキとした食感が魅力的で、栄養面での効果も期待できる食材です。
添え物として使われることが多い食材ですが、さまざまなアレンジが可能です。ぜひ、毎日の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
監修者ミニコラム:みょうがは中国ではクスリ扱い?丸ごと使えるみょうがの効果とは?
みょうがは、世界中で日本だけでしか食用栽培されていない珍しい食材です。「花みょうが」や「みょうがたけ」として日本では親しまれていますが、中国では薬用として、そのほかの部分も利用されています。
・葉やつぼみを煎じて飲む
・ショウブ湯のように葉を湯船に浮かべて入浴する
・根をすりおろしたもので湿布をする
などの利用方法があり、血液循環を促進し、疲労回復や痛みを和らげる効果が期待できるとされています。
香り成分のα-ピネンは、鮮度や調理方法によって失われてしまうので、食用の場合はできるだけ生で早めに食べるのがポイント。
夏バテが気になる季節はもちろん、元気を回復したいときには積極的に取り入れるようにしてくださいね!