【管理栄養士監修】「メロン」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめの調理方法は?
2020/10/25
メロンは低カロリーで栄養豊富な果物です。ダイエットに効果的な成分や健康によい栄養素がたくさん含まれています。いろいろな種類があるメロンですが、その栄養素に大きな違いはありません。そのまま食べてもよいですし、ジュースやマリネにしてもおいしく食べられます。
メロンの種類
メロンは、大きく「温室メロン」「露地メロン 緑肉種」「露地メロン 赤肉腫」に分類されます。
メロンと一口に言っても、アンデスメロン、夕張メロン、プリンスメロンなど、パッと検索しただけでも、多くの種類が存在しています。
その分類は、一般的なものと食品成分表上とでは異なるようですが、栄養素に関しては種類によってそれほど大きな違いはないと言われています。
メロンのカロリーと栄養素
メロンのカロリーは、温室メロン、露地メロンともに、100gあたり42kcalです。また、水分量が多いためヘルシーな果物と言われています。
主な栄養素は、カリウム、βカロテン、マグネシウム、葉酸、ビタミンCです。これは、温室メロン、露地メロン共通です。
βカロテンに限っては、唯一種類によって異なる栄養素で、露地メロン赤肉種にとくに多く含まれます。
メロンの栄養素1:カリウム
カリウムは、野菜や果物に多く含まれるミネラルで、過剰に摂取したナトリウムを体外へ排泄し、筋肉や神経の正常な働きを調整するなど、生命を維持するうえで欠かすことのできない栄養素です。
露地メロン赤肉種の場合、100gあたり350mg含まれています。
カリウムは、水にさらすと溶け出す性質がありますが、メロンはそのままで食べることが多いので逃さずに摂取できるでしょう。
メロンの栄養素2:マグネシウム
マグネシウムはミネラル成分の一つで、骨や歯の健康維持や体内のエネルギー産生に関わっています。
生活習慣病などの際に細胞内のマグネシウムの低下が見られるほか、摂取量が不足すると骨粗しょう症などのリスクも高まると言われています。
メロンの栄養素3:葉酸
葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球の形成を助ける働きがあり、造血のビタミンとも言われる栄養素です。
露地メロン赤肉種の場合、100gあたり24μg含まれています。葉酸は、体内での細胞の分裂や成長に影響し、とくに妊娠を望んでいる人や妊娠・授乳中の人は必要量が増加します。
メロンの栄養素4:ビタミンC
ビタミンCは皮膚や軟骨などをつなぐ役割のある、コラーゲンというたんぱく質の生成に必要なビタミンです。ビタミンCは水溶性なため、尿などで体から失われやすく、こまめに摂取する必要があります。
露地メロン赤肉種の場合、100gあたり25mg含まれています。また、抗酸化作用も持っており、生体内でビタミンEと協力して活性酸素を消去することで細胞を保護しています。
メロンの栄養素5:βカロテン
βカロテンは、強い抗酸化力を持つ栄養素です。露地メロン赤肉種の場合は、100gあたり3600μg含まれています。また、露地メロン緑肉種の場合は100gあたり140μg、温室メロンは100gあたり32μgとなっています。
βカロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換されて利用される特徴があり、皮膚や粘膜、免疫機能を正常に保ってくれたり、視力の維持に必要不可欠と言われています。
メロンはダイエットに効果がある?
メロンには、むくみを軽減してくれるカリウムや、エネルギー代謝に関わるマグネシウムなどのダイエットに役立つ栄養素が含まれています。
ほかにも、「ククミシン」というたんぱく質分解酵素を含んでいるので、たんぱく質の消化吸収を助けて、筋肉づくりに役立つことが期待できます。しかし、メロンには糖質も多く含まれているため、食べすぎには注意しましょう。
メロンを使ったおすすめのレシピ
メロンは、そのまま切って食べるという人が多いのではないでしょうか。
しかし、少し工夫をすることで更においしく食べられたり、デザートだけでなくふだんの食事にも活用することができるのです。
ここからは、メロンの個性を活かしたレシピを3つご紹介していきます。
メロンのおすすめレシピ1:メロンドリンク
色が鮮やかでとてもさわやかなジュースです。
メロンが熟れすぎてしまったときにおすすめです。ブランデーなしで作れば、子供も安心して飲めるソフトドリンクに、大人向けにはブランデーを加えて、フレッシュなカクテルのようにと、どちらも楽しめる一品です。
メロンのおすすめレシピ2:生ハムフルーツパスタ
フランス料理の前菜にある、生ハムとメロンの組み合わせをパスタにも応用しました。
メロンの甘味と、生ハムの塩味の相性がとてもよく、そこにコクのあるマスカルポーネと、白コショウで味を整えました。
メロンのおすすめレシピ3:メロンのマリネ
エスニックメニューの後のデザートにぴったりな一品です。
メープルシロップとレモン汁をかけているため、甘酸っぱい味がサッパリとしておいしいです。
メロンをおいしく食べよう!
ダイエットにも効果的と言われている栄養素を含むメロンですが、生物なので食べごろを逃さず一番おいしいときに食べたいものです。
メロンの食べごろは、収穫から3~7日目と言われており、常温で追熟させることで甘い香りが強くなっていき、お尻を押したときに少し弾力を感じるころを目安にしてみてください。アレンジレシピも参考に、自分好みのメロンを心ゆくまで堪能してみてはいかがでしょうか。
監修者ミニコラム:メロンの網目は“かさぶた”の役目がある!芸術とも呼べる網目の作り方とは?
メロンには、皮に網目模様が浮き出る品種があり、【網目がはっきりと浮き出しているもの=肉厚】、という見分け方があるのだとか。
2つとして同じ模様のないメロンの網目模様ですが、実は、メロンの皮よりも中身が早く成長する時にひび割れを起こし、そこから水分が蒸発しないように塞いできる“かさぶた”のようなものが網目模様に見えているのです!
網目部分には、コルクと同じ成分が含まれていて、栽培時に水や肥料をあげるタイミングを調整することによって、見事な網目模様が生まれます。
毎日の成長を観察しながら手間をかけて管理するからこそ、できあがる美しいメロン。メロンを選ぶときには、しっかりと網目もチェックしてみてくださいね!