【管理栄養士監修】賞味期限切れの「バームクーヘン」はでいつまで食べられる?
2020/07/27
バームクーヘンは結婚式の引き出物などに使われることも多く、日持ちするイメージのあるスイーツです。今回は、賞味期限切れになったバームクーヘンはいつまで食べられるのかについて、日数別に検証していきます。傷んだバームクーヘンの特徴や保存方法にもふれていきます。
バームクーヘンは賞味期限が過ぎても食べられる?
バームクーヘンは木の年輪のような見た目がおめでたいと感じられて、結婚式の引き出物などによく使われている焼き菓子です。
贈呈用として、梱包されているようなバームクーヘンの賞味期限は1カ月程度のものが多いです。賞味期限とは、未開封で正しく保存されていた場合に「おいしく食べられる」期限のことなので、すぐに食べられなくなるということはありません。
賞味期限と消費期限の違い
ここで賞味期限と消費期限の違いについてまとめます。賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた食べ物などが、記載されている「年月日」まで「安全に食べることのできる」期限になります。お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期間に関わらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
【保存方法別】バームクーヘンの賞味期限は?
バームクーヘンの賞味期限を保存方法別と未開封・開封別に見ていきましょう。
バームクーヘンは小分けになって売られている製品もありますが、基本的には丸い輪になって販売されているので、丸ごと1ついただくとすぐに食べきれず、冷蔵庫に入れ保存している間に賞味期限が切れてしまうこともあるでしょう。
そのようなことにならないように、バームクーヘンの賞味期限についてくわしく知っておきましょう。
未開封のバームクーヘンの賞味期限
バームクーヘンの封を一切開けずに密閉したまま、正しい保存方法で保管する場合の賞味期限は、1日から1カ月と、種類によって大きく開きがあります。
洋菓子店などで手づくり品として売られているタイプのバームクーヘンは、消費期限が表示されるほど日持ちが短いものもありますが、結婚式の引き出物やお中元・お歳暮用につくられたバームクーヘンには、1カ月程度の賞味期限が表示されているものもあります。
開封済みのバームクーヘンの賞味期限
開封済みのバームクーヘンは、だんだんと風味が損なわれるので、賞味期限にかかわらずなるべく早く食べるようにしましょう。
バームクーヘンは日持ちがするように密封状態で包装されているケースが多いので、開封すると空気にさらされ、酸化が始まって風味が落ちたり、傷みやすくなります。
とくに夏場の暑い季節や梅雨の時季は、バームクーヘンのように小麦や卵・バターや油脂が使われた食品が傷みやすいときです。密閉状態が保てるようにしましょう。
冷蔵庫で保存したバームクーヘンの賞味期限
夏場の暑い時季はバームクーヘンが変質しないように冷蔵庫で保存しましょう。25度以上の気温だとバームクーヘンの周囲につけられた砂糖が溶け出す恐れがあるからです。
冷蔵庫で保存した未開封のバームクーヘンの賞味期限は、パッケージに印字されている年月日通りです。バウムクーヘンをバターなどの油脂が多く含まれているため、冷やし過ぎるとふんわりとした食感が失われ、パサつきやすくなります。そのため、18度から24度が美味しく食べられる最適な温度とされています。
冷蔵庫は少し冷えすぎてしまうので、30分から1時間ほど室温に慣らしてから食べましょう。
冷凍庫で保存したバームクーヘンの賞味期限
冷凍庫で保存したバームクーヘンの賞味期限は、パッケージに印字された日付より延びます。
真夏にバームクーヘンを冷凍庫に一つ一つラップに包んで入れておくと食感がサクサクになり、ひんやりとおいしくいただけます。日持ちもするので、冷凍庫で保存するかたも多くいます。
通常通りに冷凍したバームクーヘンを食べる場合は、冷凍庫から冷蔵庫へ移して解凍し、その後、室温に30分から1時間置いてから食べるとおいしくいただけます。
賞味期限が過ぎて傷んだバームクーヘンの特徴
賞味期限が過ぎて傷んだバームクーヘンは、カビの発生や、においの変化、変な味がするなどの特徴がみられます。
バームクーヘンには、微生物が好むたんぱく質や糖質を含んだ卵や小麦粉が入っているため、傷みやすい要素がたくさんあります。
そのため、バームクーヘンは密封され空気にふれない状態で売られていることが多いです。
特徴1:カビ
バームクーヘンは傷むとカビがよく発生します。カビが発生するバームクーヘンは、開封後にしっかりとした保存がなされていなかったケースが多いです。
また、個包装のバームクーヘンには外袋に入っている品質保持剤を効かすための穴が開いているため、個包装は未開封であっても、外袋を開封することで品質保持剤の効力が弱まります。
個包装されているバームクーヘンも、密閉状態をなくすとカビの菌に対して無防備な状態になります。しっかりと封をして冷蔵庫で保存しましょう。
特徴2:におい
賞味期限が切れて傷んだバームクーヘンから、すっぱいにおいなど異臭がするときは、傷んでいる証拠です。
アンモニア臭がする場合は、バームクーヘンに使用されている卵などのたんぱく質によって微生物が繁殖したことが原因と考えられます。
すっぱいにおいは、バームクーヘンの主成分である小麦粉の糖質に微生物が繁殖して、腐敗が始まっているからだと推測できます。
【日数別】賞味期限切れのバームクーヘンはいつまで食べられる?
賞味期限切れのバームクーヘンはいつまで食べられるのかを、日数別に考えていきます。
バームクーヘンは卵などの傷みやすい原材料が入っているため、空気にふれると腐敗が始まる可能性が高い食品です。
そのため、バームクーヘンは長持ちさせるために、密封状態で販売されています。未開封のバームクーヘンの品質はどこまで持つのかを、3つのパターンに分けて検証していきます。
賞味期限が1~3日過ぎたバームクーヘン
賞味期限が1~3日過ぎたバームクーヘンは、まだ食べられると考えられています。バームクーヘンは密封状態で品質保持剤などといっしょに入れられています。
高温多湿を避けた冷暗所や冷蔵庫などで保存されていた未開封のバームクーヘンは、空気や微生物・カビの胞子などにさらされていないと考えられるので、通常であれば傷みがないと判断できるからです。
賞味期限が1週間過ぎたバームクーヘン
正しい保存状態で、賞味期限が1週間過ぎたバームクーヘンはまだ食べられる可能性があります。ただし、冷蔵庫や冷凍庫で正しく保存されており、1カ月近い賞味期限がつけられていた未開封のバームクーヘンに限ります。
バームクーヘンが完璧な状態で保存されていれば、傷みの原因である腐敗やカビの発生などが起こりにくいと考えられるからです。なお、少しでも先に紹介した傷みの兆候が見られた場合は食べるのを控えてください。
賞味期限が1カ月過ぎたバームクーヘン
賞味期限切れから1カ月が経過したバームクーヘンは口にしない方がよいでしょう。
完璧な保存がされていて冷蔵庫や冷凍庫に保管されていたバームクーヘンは、傷みがないとも考えられますが、万が一を考えて慎重に判断してください。
バームクーヘンのにおいや味に少しでもおかしな点があったら、食べるのはやめておきましょう。
バームクーヘンの正しい保存方法
バームクーヘンの正しい保存方法は、直射日光が当たらない冷暗所で高温多湿を避け、密封状態で保存し、賞味期限内に食べ切ることです。
バームクーヘンは空気にふれると原料の小麦粉・卵・バターなどに微生物やカビが繁殖したり、酸化が進むことによって変質していきます。
開封し、余ったバームクーヘンは密閉して冷蔵庫へ入れて保存しましょう。
冷蔵庫で保存する
バームクーヘンは、夏場はとくに冷蔵庫での保存が推奨されています。
バームクーヘン自体は密封状態で保存されているため日持ちがしますが、高温になると周りにつけられた砂糖が溶けて風味が損なわれる恐れがあるからです。
バームクーヘンは冷蔵庫で冷やしてもおいしく食べることができるお菓子です。常温保存とは違う食感がたのしめるので、冷凍保存もおすすめです。
賞味期限切れのバームクーヘンには要注意!無理して食べないようにしよう!
バームクーヘンは卵やバター、小麦粉という酸化や微生物の繁殖が起こりやすい材料が使われている食品なので、賞味期限が切れたときは無理に食べないでください。
バームクーヘンは結婚式の引き出物などに使われるものは比較的日持ちがしやすいですが、開封すると空気にさらされて傷みやすいので、密閉容器に入れて冷蔵庫で正しく保存してください。また、1度開封したバームクーヘンは、すぐに食べ切るように心がけてください。