じつはプロは洗剤を使わない!?掃除で洗剤の使用がNGな5つの場所
2024/04/10
掃除に欠かせない洗剤類。しかし、場所によっては使わないほうがいいケースもあるようです。ライターの増田剛己さんに、ハウスクリーニングの仕事に従事している掃除のプロ、土井恵子さんを取材してもらいました。
洗剤を使うと逆効果になる場所も!?
ハウスクリーニングのプロはさぞいろいろな洗剤を使いこなしていると思いきや、じつは使わない場所もけっこうあるようです。
「洗剤を使わなくてもきれいになる場所はありますし、逆に洗剤を使うことで支障のある場所もあるんですよ」と土井さん。
今回はそういった掃除で洗剤NGの場所を教えていただきました。
窓ガラスはスクイージーで掃除。洗剤NG
窓ガラスの汚れは特別な場合をのぞいて、水だけで落ちるそうです。
「窓ガラスに限りませんが、洗剤は残ってしまうとそれが汚れの原因になってしまうんですね。われわれがハウスクリーニングにうかがった場合もそういった洗剤の残りから汚れになったものによく遭遇しますよ」とのこと。
よかれと思って使った洗剤が汚れの原因になってしまうとは……しかし、洗剤を使わずどうすれば窓ガラスを掃除をすればいいのでしょうか?
「水だけで落ちますよ。水をかけてスクイージーを使って上から下へ動かせばいいのです。あとは水滴を乾いた雑巾でしっかり拭きとってください」
スクイージーはホームセンターや100均ショップでも売っているので、持っていなければ手に入れておくといいでしょう。プロによれば、洗剤だけではなく水分も残してしまうと汚れの原因になるそうので、最後は乾いた雑巾でよく拭いてください。
トイレのタンクに洗剤を使うのはNG
「トイレのタンクに洗剤を使うのもNGです」とハウスクリーニングのプロは話します。トイレのタンク内の水に洗剤が流れ込むと、内部の器具が壊れてしまう可能性があるからだそうです。
「トイレのタンクに限りませんが、洗剤が紛れ込んでしまったときに除去できないような場所は使わないほうがいいでしょう」とのこと。
トイレのタンクは洗剤ではなくぬれた雑巾などで汚れを拭きとるほうがいいようです。掃除といえば、安易に洗剤を使ってしまっていましたが、気をつけたほうがいいですね。
ガスコンロのこびりつき汚れは洗剤よりもスクレイパーが◎
「ガスコンロの掃除で最悪なのはスポンジに洗剤をつけて汚れている部分をこすることです。洗剤が広がり、ガスコンロ内部などにも入り込んで、故障や汚れの原因のなります」と警告します。
プロは焦げつき汚れなどはスクレイパーで除去します。スクレイパーがない場合は不要になったプラスチックカードでもいいそうです。
どうしても洗剤を使いたい場合は少量だけキッチンぺーパーなどにつけてこすり、その後はきちんとふき取りましょう。
お風呂場に石鹸カスを残さない
お風呂場の汚れの種類はいろいろありますが、長い期間放置しておくと汚れの原因になるのが石鹸カスだそうです。
「お風呂場の掃除をするタイミングでいちばんいいのは、使った直後。石鹸カスをよく流し、お風呂場の水分をとっておくと汚れはつきません」。
洗剤ではありませんが、石鹸も汚れの原因になるのですね。さらに水分もよくないのだそうです。
「お風呂場の壁などをスクイージーで水分を落としてあげると汚れがつきにくくなります。最後は換気をしっかりしてください」。
まとめ
洗剤が汚れの原因のひとつになるとは、盲点でしたね。また、掃除したあとの水分もしっかりふき取っておかないと汚れの原因になるので要注意。
「一概には言えませんが掃除すればするほど汚れをこびりつかせていることもありますよ」とプロのキツイ言葉。やり方を間違えると、かえって汚れをつけてしまうこともあるので、気をつけましょう!
◆教えてくれたのは・・・土井恵子さん
アパートやマンションの原状回復工事、在宅ハウスクリーニングを請け負う会社に長年勤務したのち独立。現在はフリーでハウスクリーニングの業務に携わっている。
◆監修・文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。