東日本大震災から10年、被災したママが今備えていること

2021/03/26

地震に津波、豪雨。災害から家族の命を守るためには、日ごろの備えが大切。東日本大震災で被災した2児のママに、と当時の体験談とそれを踏まえた現在の備えについて聞きました。まず命を守る。そのあと生き抜くための備えも大事!

<教えてくれた人>
サンキュ!STYLEライター みずさん(36歳)
夫、長女(12歳)、長男(9歳)の4人家族。関東地方在住。被災経験を踏まえ、災害から家族と自分を守るための情報を「サンキュ!STYLE」やインスタグラムで発信。

避難所での暮らしはサバイバル。家での備えが命綱になります

東日本大震災が起きたとき、私は出産のために、宮城県の実家に里帰りしていました。震災当日は、長男を2月末に産み、退院してきたばかりというタイミング。長女が幼稚園から帰ってきた矢先に経験したことのない激しい揺れが発生しました。しばらくして、近所の小学校へ避難。まだ中身を出していなかった出産バッグを持ち、着替えやお菓子をリュックに入れて長女に背負わせました。夫は県外にいたので、私と子ども2人で避難しました。
 
避難所への到着が早かったため、私たちはすぐに毛布1枚、ペットボトルの水2L、乾パンをもらうことができました。次々と人が避難してきたので、物資を何も受け取れない人も……。雪が降るなか、すぐ人が逃げ込めるように扉が全開の体育館は極寒でした。プライバシーはなく、トイレの悪臭漂う避難所は、生後間もない息子と2歳だった娘を抱えて過ごすには、過酷すぎる環境。そこで職場から戻った両親と合流したあと、知り合いが持つ倉庫に避難させてもらいました。
 
実家にはおむつや水、食品などを多めに買い置きしてありました。両親がそれを倉庫に持ち込み、3日ほどしのぐことができました。実家は高台にあったため津波の被害からは逃れましたが、揺れで半壊してしまい、住むことはできなかったので、そのあとは父方の祖父の家で過ごすことに。電気が復旧したのは震災1週間後くらいでした。水道は結局1カ月以上復旧せず。まもなく、私たちは関西の親戚の家に移りました。
 
子どもを抱え、避難所で支援物資だけに頼って暮らすのはかなり厳しいということがわかりました。だから、家に生活に必要な物を日ごろから備えておくことが重要だと学びました。災害を人ごとと考えず、備えておくことが絶対に必要だと思います。

2011年3月

息子を出産後の産院で。このあとにあのような震災が起こるなんて想像だにしていませんでした。

2021年1月

震災から約10年たった今、子どもたちはだいぶ頼もしい存在になりました。

被災経験者みずさんが備えている物リスト

危険回避のため一時的に避難所で過ごす際に必要な物と、その後ライフラインが止まっても1週間程度は在宅避難できる備えを準備しています。

必要最低限持ち出す物

【車に積んでおく】

大人の着替えやタオル、折りたたみの給水タンクとカートなどは車に常備。

●給水タンクとキャリー
●軍手・ゴム手袋
●ヘルメット・帽子
●生理用品
●化粧品
●歯ブラシ・マウスウォッシュ
●ヘアゴム・ヘアピン
●防犯ブザー
●紙とペン
●子どものおもちゃ・あめなど

※赤ちゃんがいる場合
上記に加え、紙おむつ、洗浄綿、お尻拭き、粉ミルク、哺乳びん、離乳食。

【リュックに詰める】

子どもたちがそれぞれ自分で必要だと考える物を準備させ、リュックに収納。

●スマホ・充電器
●薬
●眼鏡・コンタクトレンズ
●通帳や証書類のコピー
●使い捨てマスク
●印鑑
●懐中電灯
●着替え
●タオル類
●レインコート

※お年寄りがいる場合
上記に加え、入れ歯と洗浄剤、補聴器、通院リスト、つえ・歩行器などの介護用品。

ライフラインが止まっても1週間程度暮らすために家に置く物

【無印良品のボックスにまとめる】

日常的に使うことのない防災専用の備蓄品は、頑丈なボックスに収納している。

●賞味期限1年以上の防災食
●ラップ・使い捨て食器
●アルミホイル
●電池類
●カセットコンロとボンベ
●衛生用品
●ビニール袋
●消火器
●体を拭くシート
●生理用品・紙パンツ
●持ち運び用のからのリュック

家に置く物は、ふだん使っている食品や日用品を多めに買い置き

防災専用としてわざわざ物を買うのではなく、日常の買い物の延長で物を多めにストックしておけば、無理なく災害に備えられます。災害時でもふだんと同じように食事ができると、つらさが軽くなる。

常温保存OKの食品を1週間分はストック

米、餅、乾麺、缶詰、レトルト食品など、常温で長く保存できる食品は、「食べたら買いたす」を習慣に。牛乳やゼリー、あずきやホイップクリームなど子どもが喜ぶ物も備えておくとよい。

いつものスーパーやコンビニでも買える。

最重要な水は1人1日3L×3日分

飲料と手洗いなどのための水は常に箱買いを。海外の硬水などふだんは飲まない水を防災用として保管していると、いざというとき味が苦手なこともあるので注意。

被災経験者みずさんが備えていることリスト

大きな揺れが起こった場合、家の中にある物が凶器になることがあります。自分と子どもの身を守るための準備も必要です。

◎家具や家電を固定する
◎床になるべく物を置かない
◎1年に一度は防災グッズをチェックする
◎子どもに身の守り方を教えておく
外出先で災害が起きたとき、どう行動すればよいかを教えています。最近は学校での防災教育も行われているので、親子でおさらいを。

◎棚に滑り止めシートを敷く

ガラスや陶器などの雑貨が床に落ちて割れ、ケガすることを予防。

参照:『サンキュ!』2021年4月号「東日本大震災から10年」より。掲載している情報は2021年2月現在のものです。撮影/林ひろし 構成・文/杉澤美幸 編集/サンキュ!編集部

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