児童英語

3・4歳児の英語の発語をもっと引き出す関わり方って?

2022/03/18

3・4歳のお子さんが英語の歌を歌ったり、フレーズをまねして言ったりすることは、将来の英語力につながる大切な学びです。
英語を言ったり、歌ったりしてほしいけれど、今のままでいいのかしら?と、ちょっと気になるお子さんの様子について、服部先生からアドバイスをいただきました。

<お話をうかがった先生>服部孝彦先生
言語学博士。大妻女子大学・同大学院教授、早稲田大学講師。初等・中等・高等教育を日米両国で受けた元帰国子女。主な著書に文科省検定中学及び高校英語教科書他、著書・論文多数。
※取材時の情報です。

CASE1 自分から言おうとしない・恥ずかしがって英語を言わない場合は?

先輩ファミリーの体験談1
「英語を恥ずかしがって『日本語で言って』とかたくなに拒むことがありました」

先輩ファミリーの体験談2
「恥ずかしがったり、自信がなかったりすると、『わからない』と言って英語を言おうとしません」

先輩ファミリーの体験談3
「英語の本や映像教材で英語を聞いてもなかなか英語を言いませんし、自分から言おうとすることがないのですが…」

英語が言いたくなるように、気持ちを盛り上げる声かけを!

タブレットデバイスを操作するママと娘
maruco/gettyimages

【服部先生からのアドバイス】
英語を言うという状況がお子さんにとってふだんと違うこと、特別なことに感じられるため、恥ずかしい気持ちになったり、自分からは発語しなかったりするのでしょう。

こんなとき、無理に言わせるのは逆効果です。3・4歳の時期に英語をいうことを無理じいすると、英語嫌いになってしまうこともあるので気をつけて。英語を言いたくなるように、「これ、楽しそうだよ。やってみようか?」「ママに、英語でなんて言うか教えてくれる?」など、お子さんの気持ちを盛り上げるような声かけをしてみましょう。

CASE2 英語を言うとき、言わないときにムラがあります

先輩ファミリーの体験談1
「英語を言えたり言えなかったりと、できる・できないにムラがあります」

先輩ファミリーの体験談2
「気分がのらないと、わかっていることも言おうとしません」

先輩ファミリーの体験談3
「英語で質問しても、知っているはずなのに『忘れちゃった』などと言うことがあります」

ほめる→挑戦させる→ほめるの「サンドイッチ方式」が効果的!

母の手のクローズアップは、小さな娘の手をカバー
fizkes/gettyimages

【服部先生からのアドバイス】
3・4歳頃のお子さんは、意欲にムラがあるのは当たり前です。この年頃は楽しいことややりたいと思うことしか進んでやらないものなので、英語で遊ぶことで、「英語=楽しいもの」と思わせるようにしましょう。

そして、お子さんの気分がのってきたときにすかさずほめて、やる気を引き出してあげるといいですね。英語の上達には、ほめる→ちょっとだけ難しいことに挑戦させる→ほめるという「サンドイッチ方式」が効果的です。「上手にできたね」→「じゃぁ、次は映像教材と一緒に歌ってみようか?」→「かっこよく英語で歌えたね」というような声かけで、英語への意欲を引き出しましょう。

CASE3 英語を言わなくなったり正しい発音ができない場合は?

先輩ファミリーの体験談1
「英語の間違いを指摘したら、英語を言わなくなることがありました。こんなときはどうしたらいいですか?」

先輩ファミリーの体験談2
「聞いたそのままを発音しているからだと思いますが、何のことを言っているのかわからないことがよくあります」

先輩ファミリーの体験談3
「英語の本や映像教材の中で英語を言う場面でも日本語で言っていますし、映像教材などと同じような発音ができません。全然違う感じの(適当な)発音になってしまいます」

繰り返し声に出すことで正しい表現や発音を理解できます

Robert Daly/gettyimages

【服部先生からのアドバイス】
「間違えているよ」と指摘すると、お子さんの英語への意欲が下がってしまいます。間違いを正すのではなく、おうちのかたが正しい発音ができればそれを聞かせたり、「映像教材ではさっき〇〇って言ってたよ。もう一度見てみようか?」と映像教材のネイティブスピーカーの発音を聞かせたりしましょう。

何度も繰り返し聞いて、声に出すことで正しい表現や発音を理解できるようになりますよ。また、自分が聞いた英語をそのまま言っていても、口や舌などの発声器官が成熟していないため、英語っぽくは聞こえても正しい英語にはなっていないこともあります。しかし、英語らしく発語できたところは認めてほめてあげましょう。

CASE4 おうちのかたが英語に苦手意識をもっている場合

先輩ファミリーの体験談1
「親がまったく英語を話せませんが、子どもは話せるようになりますか?」

先輩ファミリーの体験談2
「私のカタカナ英語をまねされたらと、心配です。子どもに正しい発音を身につけさせるにはどうしたらいいでしょうか?」

先輩ファミリーの体験談3
「発音に自信がないので、英語であまり話しかけられないのですが、積極的に話したほうがいいですか?」

楽しく英語と接するおうちのかたの姿勢が大切!

母と娘が書けるように勉強して
Choreograph/gettyimages

【服部先生からのアドバイス】
おうちのかたが英語に対する積極性をお子さんに見せることが、「英語=楽しいもの」というアピールになります。カタカナ英語であっても、一生懸命話そうとしている姿を見せるのはよいことです。ぜひ、お子さんと英語の本や映像教材を使って英語で遊んだり、歌を歌ったりして、楽しく英語と接する姿勢をお子さんにアピールしてください。

「英語で話せるとかっこいいね!」「ママより上手に英語が言えているね、すごい!」など、お子さんのプライドをくすぐるような声かけも効果的です。たとえ、おうちのかたのカタカナ英語を聞かせても、ネイティブスピーカーの音をたくさん聞き続ければ、お子さんはネイティブの音と、そうでない音を聞き分けることができ、ネイティブの音をまねすることが可能だと言われています。

参照:〈こどもちゃれんじ English〉

 
 

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