英語が苦手な親でも大丈夫!親子で英語を楽しく話すコツ3
2022/02/23
言葉は、自分の気持ちや考えていることを伝え、相手とやりとりするためのもの。気持ちが込もった英語のやりとりを親子で楽しめるようになるコツをご紹介します。
<お話をうかがった先生>豊田ひろ子先生
言語教育学博士。専門はバイリンガル教育。〈Worldwide Kids〉監修。日本におけるイマージョン教育ならびに英語をはじめとする第二言語習得の研究を行っている。
※取材時の情報です。
英語を言うときに気持ちを込めることで思いを伝える、英語が身につく
何か伝えたいという思いがあって、その気持ちを込めて言うことで、英語が「生きた言葉」になっていきます。
英語で 「気持ちを込めて言う」 機会をつくりましょう
英語は「覚えるもの」「英語の映像教材などの中だけで使うもの」ではなく、「互いの気持ちを伝え合うもの」という感覚を身につけたいですね。でも、日常では英語を使うチャンスはなかなかありませんから、その感覚を養うには英語で「気持ちを込めて言う」機会をあえてつくる必要があります。
毎日5分でもいいので、「英語タイム」をつくって、繰り返し英語にふれていけるといいですね。この積み重ねがお子さんの「英語のストック」となって、おいしいときに思わず“Yummy!”と言ったり、朝起きて“Good morning!”と挨拶するなど、気持ちの込もった発語につながっていくのです。
英語は「伝える」ためのコミュニケーションツール
英語を学習していくうえで、単語や文法などを知識として身につけることは、もちろん大事です。でも、言葉は自分の考えや気持ちを伝えるもの。知識としてもっているだけではなく、気持ちを込めて話したり、状況に合った言い方ができたりするなど、コミュニケーションツールとして英語を使えることが大切です。
単語を習うときも、お子さんがイメージをもてるような声かけをしてあげましょう。例えば、「玉ねぎは “onion”」と単語だけを教えるのではなく、「玉ねぎは好き?」「カレーを作ったときに、皮をむくお手伝いをしてくれたよね」などと「玉ねぎ」(onion)にまつわるお子さん独特の体験や気持ちとともに覚えられると、英語が生きた知識となって身につきます。
どんな気持ちのときに使う言葉なのかを知っていることが大切
どんな言語でも、気持ちを込めて言葉を言えるようになるには、思わずそんな気持ちになってしまった実体験がなければなりません。お子さんが「ああ、こんな気持ちのときにこう言うんだ」と気づいている必要があるのです。
お子さんにとって大切なおうちのかた、まわりのかたとの関わりの中で、例えば、「何かしてもらってうれしいな」という気持ちになって「ありがとう」という言葉を覚えていれば、その気持ちは英語の “Thank you.” にも自然と転移します。
英語がニガテなおうちのかたでも大丈夫!まずは英語を話してみましょう
Point1 ごっこ遊びの中で英語の「セリフ」を言ってみましょう
日本語が混じっていても楽しめていればOK
おうちのかたが英語を使うことに抵抗があるなら、最初は無理せずに日本語・英語にこだわらず、お子さんと一緒にごっこ遊びを楽しみましょう。慣れてきたら、 "Pizza and water, please!”などと、英語の映像教材などに出てくる簡単なワードを言ってみましょう。お子さんのために正しい英語を言わなくては、と構えてしまうと、何も話せず楽しく遊べなくなってしまいます。英語を間違えてもあまり気にしなくて大丈夫。お子さんは英語の映像教材などの英語を繰り返し聞いていれば、そちらをお手本として覚えていきます。
慣れてきたらごっこ遊び以外でもやりとりを
慣れてきたら、日常のやりとりに英語の映像教材などの遊びを取り入れることに挑戦してみましょう。例えば、おやつを出すときにやりとりフレーズ、“Here you are! ” とお子さんに声をかけて、英語でのやりとりに誘ってみましょう。楽しく英語を話すチャンスが増えていきます。
Point2 ジェスチャーを使って英語を言ってみましょう
演劇のようにジェスチャーや声を大きくしてみます
英語は、身振り手振りを交えて大げさにすると通じやすくなります。演劇のように大きな声と動作をつけて話せば、英語っぽくなりますし、テンションも上がるので楽しくなります。声の大きさや口の動きも、思いきってふだんの3倍ぐらいとイメージするといいでしょう。
Point3 英語らしい発音を意識してみましょう
カタカナ英語を忘れて、英語の「音」に集中して聞いてみましょう
英語をカタカナ読みで覚えると、発音の似ている単語が同じ音に聞こえるようになり、英語を聞く力の妨げになると言われています(“right”も“light”も「ライト」と聞こえる)。おうちのかたも英語を聞くときは、カタカナ読みのことを忘れて、英語の「音」に集中し、どういう音が聞こえてくるのか、耳を澄ましてみてください。日本語にはない音がだんだん聞こえてきます。
聞こえてくる音をまねして、 声を出すことを繰り返します
そのままの音を聞き取れるようになったら、聞こえたままの音をまねして言ってみましょう。うまく発音できなくても、繰り返しまねをしていると短期間でかなり上達します。正確さにこだわりすぎず、できる音から楽しく実行してみましょう。
参照:〈こどもちゃれんじ English〉