管理栄養士に聞く!ついつい後回しにしがちな自分ごはんで工夫していること
2022/06/10
毎日の食事バランスにはとても気を配りますが、自分ごはんは忙しいとつい後回しにしがちですよね。
今回は、野菜ソムリエプロで管理栄養士の小島香住さんが日々の食事で実践する4つの工夫を教えてもらいました。
【工夫1】おまもり的存在!具沢山の煮込み料理をつくっておく
たっぷりの野菜と、肉や魚を組み合わせた具沢山の煮込み料理を鍋いっぱいにつくっておくようにしています。
1品で野菜とたんぱく質がまとめて摂れて、品目数も多くできる煮込み料理。煮込んでいる間はほったらかしで済むのと、時間が経っても味が染みておいしいのもうれしいポイントです。
野菜は季節のものや、冷蔵庫に残ってしまっているものなど、なんでもOK!たんぱく質は、さっぱり食べられる鶏むね肉をつかうことが多いですが、肉をカットするのさえ面倒な時は、ソーセージをつかうこともあります。
朝ならトーストを合わせてサッと済ませ、昼なら茹でたペンネを加えて一皿で済ませ、夜はチーズ焼きにしておつまみにするなどアレンジも自在。
毎食バランスよく食べられれば理想ですが、なかなかそうはできないのが現実。どこか1食が具沢山の煮込みを食べられていると、野菜もたんぱく質もちゃんと摂れるので、1日全体でのバランスはとりやすくなりますよ。
【工夫2】つくりおきはしない!つくる量を増やして繰り越しを
週末にまとめてつくりおきをして平日に少しずつ食べる…といういわゆる“つくりおき”はしません。
つくりおきのために何時間もキッチンに立つ時間さえ、もったいないと感じています。家族の休みが合う日には家族で過ごす時間を優先したいですし、週末に仕事が入ることも。
その分、普段の料理は量を多くつくるようにします。3人家族ですが、だいたい4~5人分をつくり、あえて1回で食べきれない量をつくるのがポイント。
例えば、月曜日にポテトサラダをつくったら、火曜日はほうれん草のごま和えをつくり、水曜日は長ねぎのナムルをつくる…。この積み重ねで、副菜3品ほどが常に冷蔵庫にある状態に。
前日~前々日からの繰り越し分があるので、1日の料理の手間は少ないのに色々なものを食べることができます。スタッキングできる容器につめておくと、残りもわかりやすくておすすめです。
【工夫3】食事の時間すら取れない!ひとくちで食べられるものをストック
煮込み料理や、副菜の繰り越しがあったとしても、座って食事をする時間すらないときもありますよね。何も食べずにいると、空腹で集中力がなくなったり、イライラしたりと悪循環に。
そういうときのために、ひとくちで食べられるものをストックしています。
野菜・果物・たんぱく質をストックしておくと、他の作業をしながらパクっと食べることができるだけでなく、最低限必要な栄養素が摂れて、お菓子などに手を伸ばしてしまうこともなくなります。
野菜はミニトマト、果物は今の時期ならいちごやきんかん、たんぱく質はキャンディーチーズなどがおすすめ。手を汚さずに食べられるものを選ぶのもポイントです。
【工夫4】がんばりすぎない!手軽な加工品も取り入れて
食事は体調にも直結するので、栄養バランスや量など意識しなければいけないことが多いですよね。仕事や家事・育児など、自分のこと以外にもやらなければいけないことがたくさんあると、休まる暇がありません。
疲れたなと思ったら、手軽にそのまま食べられる便利な商品にも頼ります。
ドライフルーツがミックスされているグラノーラに牛乳やヨーグルトをかければ、炭水化物・ビタミン・たんぱく質が摂れるので、よく取り入れています。
これだけでは栄養素が足りないかも…というときには、これに野菜ジュースなどをプラス。
最近では、市販のドリンクや食べ物でも栄養素を補えるものが増えているので、賢く取り入れていきたいですね。
例えば、パンやオートミールリゾット、冷凍焼きおにぎりなどといっしょにのむヨーグルトをプラスするのもおすすめです。
がんばりすぎないことが、心の栄養につながって、元気に過ごせる秘訣なのかもしれません。
自分ごはんは日々の暮らしの流れで無理せず楽しむ
毎日忙しく生活していると、ついつい後回しにしがちな自分ごはん。
カラダは食べたものでつくられているので、忙しいからといって食事を抜くことはなるべく避け、食事づくりのやりくりや、手軽に食べられるものを取り入れるなど、工夫するようにしましょう。
自分が健康で過ごせていることが、家族の健康にもつながっていきますよ。
■執筆/小島香住さん…野菜や果物の専門的な知識をもち発信する""野菜ソムリエプロ""。管理栄養士としての意識も活かし、野菜・果物をおいしく食べてキレイに健康に過ごすための情報を発信している。インスタグラムは@kasumiii.mm。
編集/サンキュ!編集部