ソ・イングク

【韓ドラ】ソ・イングク主演『もうすぐ死にます』自ら命を絶った主人公を待ち受ける罰は12回の転生。重厚なファンタジースリラーを韓ドラマニアが徹底解説!

2024/09/05

『空から降る一億の星』や『美男堂の事件手帖』のソ・イングクと、映画『パラサイト 半地下の家族』のパク・ソダムがタッグを組んだ転生系ファンタジースリラー『もうすぐ死にます』。
韓国の大ヒットウェブ漫画が原作で、主演の2人以外にも豪華すぎるキャストがカメオ出演していることでも話題になりました。

ショッキングなタイトルですが、12回の転生を通して生きる意味を説いてゆく深い内容の本作。最後に伝えたいメッセージは一体何なのでしょうか…?
韓ドラマニアで韓ドラライターのJUMIJUMIさんに徹底解説してもらいましょう!

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韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間50作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極...

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あらすじ:人生に絶望し死を選んだ青年に、死を軽んじた罰が与えられ…。

이재, 곧 죽습니다 OST

アルバイトを掛け持ちしながら必死に奨学金を返済し、数え切れないほど就職試験を受けてきた就職浪人7年目のチェ・イジェ(ソ・イングク)は、大企業の最終面接まで辿り着くも、結果はやはり不合格。
さらに友人に騙され全財産を失い、住んでいた家も追い出され、長年交際していたチョン・ジス(コ・ユンジョン)とも別れることに。人生に絶望したいイジェはついに自ら死を選択してしまいます…。

目覚めたイジェの前に現れたのは、自らを’死’と名乗る謎の人物(パク・ソダム)。死ぬことを軽んじた罰として、’死’はイジェにこう言い渡します。
「お前は間もなく死ぬ12人の体に乗り移る。どの体で目覚めても必ず死ぬ。死の苦痛を味わってみろ。その代わり死を免れることができたら、残りの人生を生き続けられる…」

イジェは1回目の転生として財閥テガングループの後継者パク・ジンテ(チェ・シウォン)の体に乗り移りますが、そこは今にも墜落しそうな飛行機の中。イジェは近づいてくる死から逃れることができるのでしょうか。

『もうすぐ死にます』見どころは⁉︎

見どころ1:豪華すぎるカメオ出演!あの超大物も登場後数分で死んでしまう!?

死の監獄を破り 死と戦うことは不可能だ

まず驚かされるのは、イジェが転生する12人を演じるキャストが豪華すぎることです!
イジェが最初に転生するパク・ジンテを演じるのは、アイドルグループSUPER JUNIORのメンバーでもあるチェ・シウォン。『彼女はキレイだった』『ダーリンは危機一髪!』などで知られています。

その他、『じれったいロマンス』『結婚作詞 離婚作曲』のソンフン。韓国の国民的子役キム・ガンフン。『ドドソソララソ』や『還魂』シリーズのイ・ジェウク。『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』『良くも、悪くも、だって母親』のイ・ドヒョン。『愛の温度』『彼女の私生活』のキム・ジェウクなどなど、韓ドラファンが興奮してしまいそうな主役級キャストが勢揃いしています!

イジェが転生を、つまり死を繰り返す内容は見ていて心苦しくもなりますが、次はどんな俳優が出てくるんだろう!?と、正直ワクワクしてしまう部分もありました。

見どころ2:実力派俳優たちが繋ぐ「リレー演技」が圧巻!全員がイジェに見えてくる!?

이재, 곧 죽습니다 OST Part.1

イジェが転生する人物のキャストは全員、イジェを演じていることになります。年齢も性別もバラバラなのに、どのキャストを見ていても、ちゃんとイジェを感じます!
「イジェの魂が乗り移っている」という演技に統一感があり、全員がイジェに見えてくる圧巻の演技。韓国を代表する実力派俳優たちが集ったからこそ成せる技だと思います。

またイジェは転生した人物の記憶や身体能力をそのまま引き継ぐことができます。その体や能力をどう使い、どのような行動で死を回避するかはイジェ次第。そしてイジェは転生を繰り返す中で新たな経験や知識を身につけていき、それをまた次の転生で生かしながら成長していきます。

そのためキャストたちは単にイジェを演じるだけではなく、他のキャストが演じた部分まで引き継いで、イジェのキャラクターに変化や成長を重ねながら演技する必要があったと思います。
言うならば、まさに演技のリレー!全員で丁寧に繋ぎながら1人の青年を演じていく斬新さに、どんどん引き込まれていきました。

見どころ3:壮絶な死を繰り返し辿り着く結末とは!?本作のメッセージに涙が溢れる!

이재, 곧 죽습니다 OST Part 3

絶望に支配され自ら命を絶ってしまったイジェと対峙するのが、パク・ソダム演じる’死’です。’死’はイジェに対し、自ら死を選んだことがどれほど罪深いことなのかを説いてゆきます。
表情を変えることもなく、冷酷に嘲笑うようにイジェに接する’死’。その一言一言が、グサグサと胸に刺さります。

最初は’死’の言葉に反発していたイジェも、生きるチャンスを与えられ転生を繰り返す中で、いつしか心から「生きたい」と感じるように。そして大切な人を失う痛みなどを経験し、自らの選択が間違っていたことを悟るのですが…。

最終的にイジェは死を免れ、誰かの残りの人生を生き抜くことができるのでしょうか。そこで感じるものとは…。
本作が伝えたい強く真っ直ぐなメッセージにきっと心を打たれることでしょう。

筆者の感想:2024年上半期TOP3は確定!胸が苦しくなるほど強いメッセージのある作品です。

이재, 곧 죽습니다 OST Part 2

豪華すぎるキャストの圧巻の演技力はもちろんのこと、脚本や構成の素晴らしさ、伏線回収の緻密さ、メッセージ性の強さなど、どれをとってもレベルが高くスペシャル感のある作品でした。
筆者は2024年上半期の間に本作を含め約30作品を視聴しましたが、本作は筆者の中では間違いなく上半期TOP3に入ります!

いきなり主人公が亡くなり、イジェ自身何が起きているのか理解できないまま次々と転生していく、そのスピード感に筆者も巻き込まれるような感覚で一気に引き込まれていました。
思いがけない人物に転生し、予想できない死に方を繰り返す展開は、正直ショッキングなシーンも多かったです。
ですがそれ以上にストーリーの構成がしっかりとしています。特にイジェが転生する人々は何の共通点もないように見えますが、その点と点が徐々に繋がっていく面白さにはゾクゾクするものを感じました!

そして何といっても、エンディングには脱帽です…。見終わった後しばらく、数日引きずるぐらい、胸に苦しさが残りました。

生きていれば必ず辛いことがあります。人生を諦めたくなる瞬間もあるかもしれません。しかし「今ここに生きていること」がどんなに素晴らしいことなのか、改めて教えてくれます。
たった一度の人生、それも他人のものではなく自分の人生を、この先もっと大事に生きていきたいと思わせてくれる、強いメッセージのこもった作品です。

■執筆/JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間50作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明するだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。Instagramは「jumistyle99」。

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