SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のこと。人々が安定して暮らしていくために定められた、2030年までに達成すべき具体的な目標を指します。
サンキュ!読者の皆さんも、SDGsについて耳にする機会も増えてきたのではないでしょうか?
最新トレンドや社会問題について調査するサンキュ!STYLE取材班が、最新のSDGs情報をご紹介する連載「39SDGs WeeklyNews」。今回は、サンキュ!STYLE 取材班の植松愛実がお届けします。

- 未来型のスシロー!?海水温が上がっても食べられる「あしたのサカナ」を万博で
- スポーツ観戦もSDGsの時代!プロサッカーチームがプラスチックごみ削減のために協定
- コアラの食べ残しがアロマに!さわやかなユーカリの香りでリフレッシュ
- 明日がちょっといいミライに!今日のワンステップ
未来型のスシロー!?海水温が上がっても食べられる「あしたのサカナ」を万博で
地球温暖化によって海の温度も年々上がる中、現在あたりまえに食べている魚が将来食べられなくなる…そんな話を聞いたことがあるでしょうか。大阪・関西万博の会場内に店舗をかまえる回転寿司「スシロー未来型万博店」では、温暖化した未来でも食べられる、陸上養殖や海水温上昇に強い魚をつかった寿司「あしたのサカナ」シリーズを提供しています。
2025年4月~10月の万博期間中、さまざまなネタが順次追加され、4月から提供中の陸上養殖のウニやウナギ、サバなどに加え、7月2日からは新たに陸上で養殖されたクルマエビなど3商品が登場。また9月からは、一般的には天然の稚魚を養殖するところを完全養殖に挑戦したカンパチも並ぶ予定です。
先端技術がもちいられているだけでなく、環境にも配慮された養殖施設で育った、持続可能な水産物が味わえる「あしたのサカナ」シリーズ。おいしい寿司に舌鼓を打ちながら、未来の地球の海に思いをはせてみてください。
スポーツ観戦もSDGsの時代!プロサッカーチームがプラスチックごみ削減のために協定
スポーツ観戦では会場で飲み物や食べ物を買い、みんなでワイワイ楽しみながら飲んで食べて応援するのが醍醐味のひとつですが…、試合後にはどうしても大量のごみが発生してしまいますし、そのなかには昨今問題となっているプラスチックごみも多く含まれています。
そこで、ドリンクボトルなどを製造するタイガー魔法瓶株式会社はこのほど、山形県およびプロサッカーチーム・モンテディオ山形と3者で、「カーボンニュートラル社会の実現に向けたプラスチックごみ削減等に関する連携協定」を締結。来場者にマイボトル持参を呼びかけたり、会場で使用済みボトルの回収をしたりと、プラスチックごみ削減のためのアクションで協力します。
2025シーズン中は、マイボトル持参促進のためのさまざまなキャンペーンも実施されます。タイガー魔法瓶の真空断熱炭酸ボトルを持参すると対象ドリンクが割引になるほか、マイボトル利用に関するアンケートに答えると抽選でモンテディオ山形がコラボした真空断熱炭酸ボトルがもらえる期間限定キャンペーンも。楽しみながら熱中症対策もしてSDGsも目指す、一層"アツい"シーズンになりそうですね。
コアラの食べ残しがアロマに!さわやかなユーカリの香りでリフレッシュ
コアラの食べ物と言えば、ユーカリを思い浮かべる人が多いのでは。実際にコアラはユーカリの木の葉しか食べない動物ですが、なかでも若葉を好んで食べるため、動物園ではせっかく用意したユーカリの木に葉が残ってしまうそう。
7頭のコアラが暮らす神戸市立王子動物園では、この食べ残しを捨てるのは「もったいない!」ということで、ハーブ専門園芸店などと連携し、なんとコアラの食べ残した葉を利用したアロマスプレーを商品化。もともと清涼感のあるユーカリのほかに、レモングラスやミントなどがブレンドされていて、さわやかでリフレッシュにぴったりな香りに仕上がっています。
ちなみに飼育員さんによると、コアラはあくびもユーカリの香りがするそうで、部屋の空間やソファなどにアロマスプレーを使えば、コアラと一緒にお昼寝しているようなリラックス気分も味わえそうです。神戸発の「ユーカリアロマスプレー」は、販売を担当するフェリシモのホームページから購入することができ、売り上げの一部は、神戸市立王子動物園の動物たちのエサ代や動物舎の整備などの運営費用として使われます。
明日がちょっといいミライに!今日のワンステップ
SDGsと聞くと「ちょっとむずかしそう…」「自分には関係ない」と感じてしまいませんか?じつはそんなことないんです!取り組みやすいこともたくさんあります。今週、筆者がやってみたことをご紹介します。
温暖化で魚は実際どうなっている?調べてみた!
魚が大好きだけど、近年は不漁のニュースが相次いで価格が上がり、なかなか毎日食べられずに残念に思っている筆者ですが、実際のところ、温暖化によって漁獲量がどのくらい変化しているのか、調べてみました。
すると、たとえば従来は北海道でよく獲れるはずのサンマやイカの漁獲量はたしかに減っているものの、逆に増えている水産物もあるという興味深い事実が。たとえば福島県水産海洋研究センターによると、2000年代には福島県で多くても5t程度だったイセエビの漁獲量が2024年には10tを超えていたり、同じく1t程度だったトラフグの漁獲量は2024年に50tを超えています。
ほかにも、北海道や東北の各地で、ブリやタチウオなど増えている魚があるようで、温暖化によって魚は一様に減るというより、住む場所が変わっているということなのですね。食べ慣れた魚が手に入りにくくなるのはさみしいですが、私たちの食生活も少しずつ"適応"させていく必要があるのかもしれません。
執筆者・・・サンキュ!STYLE 取材班 植松愛実
気象予報士と料理人の両面で活動。サンキュ!では季節ごとの食材のおいしい食べかたや、家事に役立つ天気の豆知識を執筆中。