就職や転職に強い!宅建士の資格概要と取得のメリットをご紹介
2018/10/28
「宅建士」といえば、不動産関係の仕事で役立つ資格、というイメージを持っている人は多いと思います。就職や転職の武器にもなるといわれ、最近では結婚・出産後の女性たちにも宅建士の資格にチャレンジする人が増えているよう。
宅建士ってどんな資格?
宅建士は、不動産を売買したり、貸し借りするときの仲介役として、公正な不動産取引を行うために必要とされる国家資格。「宅建」や「宅建士」などと呼ばれますが、正式名称は「宅地建物取引士」です。
不動産取引をするときに、物件や取引条件に関する情報をお客さまに伝えたり、不動産の重要事項を記載した書面の作成、契約書の押印などを行うのが宅建士の仕事。土地や建物の知識に加え、不動産にまつわる法令知識を身につけるための資格です。
宅建士の資格はどうやって取得する?
宅建士の資格を取るためには、まず国家試験に合格しなければなりません。合格した後は、資格の登録手続きを済ませ、「宅地建物取引士証」の交付を受けると、晴れて宅建士の資格を取得したことになります。
試験の合格率は毎年15%くらいなので、ちょっと勉強しただけで合格できるような甘い試験ではありません。ただ、法律系の資格試験のなかでは珍しく、学歴や職歴不問で、だれにでもチャレンジできるという点は魅力です。受験勉強の方法としては、主に次の3つ。
● テキストや問題集を購入して独学する
● 試験対策をしている予備校に通う
● 試験対策をしている通信講座を受講する
仕事や子育てでスケジュールの調整が難しい人は、通信講座の利用がおすすめ。空き時間を使って効率よく勉強でき、費用も通学に比べて割安です。
【宅地建物取引士資格試験】
・ 受験資格・・・・・・不問
・ 試験日・・・・・・年1回(10月第3日曜日)
・ 試験方法・・・・・・筆記試験
・ 受験料・・・・・・7000円
取得後はこんな場で活躍できる!
多くの人は不動産会社に就職するようですが、不動産業界のほかにも、活躍できる場は意外とたくさんあります。具体的な活躍先を一部ご紹介しましょう!
不動産業界
だれもが真っ先に思い浮かべるのは、いわゆる街の不動産屋さんでしょう。賃貸物件を探しているお客さまに対して、物件の提案から現地案内、契約まで一連の業務を担当するのが主な仕事です。また、大手企業に就職した場合は、分譲マンションの販売や、不動産の仕入れといった規模の大きな仕事に携われる可能性も。そのほかに、宅建業者や不動産管理会社への就職・転職の道も開けるはずです。
金融業界
意外に思うかもしれませんが、銀行や保険会社・証券会社などでも宅建士の資格を持つ人は必要とされています。融資を行うときの担保として不動産を扱うケースも多いため、不動産にまつわる法律の専門家として、宅建士は重宝されるようです。金融機関によっては、営業所ごとに宅建士を置いているところもあるので、興味がある人は求人を探してみて。
宅建業や不動産業を開業する
資格取得で得た知識を生かして、宅建業や不動産業を始めることもできます。ただし、開業に必要な免許の取得や、事務所の設置、従業員の雇用など、さまざまな条件をクリアしなくてはなりません。業界未経験ですぐに開業するのはハードルが高いため、あくまでも将来的なキャリアアップのひとつとして考えたほうがよいでしょう。
まとめ
世の中の不動産取引は、宅建士なくしては成り立ちません。人生のなかで最も大きな買い物といえる不動産を動かすことができるので、宅建士の仕事はとてもやりがいを感じられることでしょう。学生や主婦、OLなどさまざまな人がチャレンジしている資格なので、興味がある人はぜひ一歩を踏み出してみてください!
文/有馬未央(KIRA KIRA)
構成:サンキュ!編集部
※記事の内容は2018年9月時点のものです
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参考文献・参考サイト
■『こんなにおもしろい 宅地建物取引士の仕事』山瀬和彦著 中央経済社