経理の仕事に取得しておきたい簿記の資格。3級だけでいい？2級は？

経理といえば簿記。会社において、お金の出し入れを正しく記録する重要な仕事で、どんな業種でも必要とされるスキルです。一般的には簿記3級を取得する人が多いですが、できれば2級も取得しておくと、多くの企業から求められる人材になりそう。資格試験などを紹介します。

これから経理の仕事をしたいなら、まず3級を

簿記は、一般的には経理・財務を担当する人には必要な資格の一つ。大手から中小企業まで、これから経理事務での仕事を希望するなら、やはり取得しておきたい資格です。日本商工会議所が行う日商簿記試験の受験は年齢制限がないので、子育てが終わってから経理事務の仕事に就きたいと思っている人は、まずは簿記3級の資格取得をめざしましょう。

資格を取得して仕事に生かしています

【サンキュ！ブロガーいちごめぐみるくさん】　日商簿記検定2級取得
正社員としてフルタイムで働いています。残業もあります。
●この資格を取得してよかったこと……日商簿記はどんな企業でも欲しがられる資格なので、若いうちに取得しておいてよかったと思います。
●取得期間……半年（職業訓練校）
●取得にかかった費用……テキスト代と受験料のみ

【紺れいなさん】　日商簿記検定2級取得
●取得期間……約3カ月
●取得にかかった金額……受験料のみ。失業保険給付中の公共職業訓練で簿記講座を受講したので、受験料以外の費用はかかりませんでした。
●現在の仕事……時給1,400円の派遣の仕事をしていました。出産のため退職しました。
●この資格を取得して良かったこと……経理の基本的な仕組みを学べ、それを生かして仕事に就けたことが良かったです。履歴書に堂々と書けるので、職探しの際の1つの強みにはなると思います。ただし、この資格があれば簿記があれば必ず経理職につけるわけではなく、あくまでも経験が重視されます。

資格はどうやって取るの？　　　

資格を取得するには、大きく分けて3つの方法があります。

【簿記スクールに通う】
全国展開している簿記スクールが何校もあります。自分の通える場所、時間、料金などを比較して決めましょう。スクールに通うのに費用はかかりますが、効率よく学べるのがメリットです。

【通信講座を受講する】
簿記スクールに通う時間がない人は、自分のライフスタイルに合わせて勉強できる通信教育講座も選べます。

【独学で勉強する】
簿記のテキストを自分で選び、ひたすら過去問題集を解いて勉強する独学。強い意志が必要ですが、費用を抑えられるのが大きな魅力です。

受験資格、費用、試験日程など

日商簿記は初級から1級まであります。ここでは、3級と2級を紹介します。2級を取得すると、さまざまな経理事務が行える人材として認められ、就職には大いに有利となります。
【簿記3級】
・受験資格……不問
・試験日程……年3回（2月、6月、11月の日曜日）
・試験内容……商業簿記　
・受験料……2800円

【簿記2級】
・受験資格……不問
・試験日程……年3回（2月、6月、11月の日曜日）
・試験内容……商業簿記、工業簿記　
・受験料……4630円

資格取得後、活躍できる場所は？

大手から中小企業、個人のお店まで、帳簿を管理する仕事はどこでもあるので、活躍の場はとても広いです。簿記の資格は、履歴書に書くと好印象を与えられるでしょう。就職・転職には有利な資格の一つ。子育てが終わり、再就職するために、簿記の資格を取る人が多いのもうなずけます。

まとめ

結婚する前や出産前に、会社で事務の仕事をしていたという人も多いのでは？ 子育てが終わって事務系の仕事に戻りたい場合は、簿記の資格を取得しておくことをおすすめします。この資格があると、再就職への道のりがスムーズに運ぶことでしょう。

取材・文／有馬未央（KIRA KIRA）
※記事の内容は2018年9月時点のものです
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参考文献・参考サイト

『2019資格取り方選び方全ガイド』高橋書店