免疫力を上げるキモは腸にあり!腸のリズムを整える方法BEST 7
2022/08/25
暑い夏は、疲れが増して免疫力が下がる危険な季節。免疫とは、外から侵入するウイルスや細菌などから体を守る機能のこと。この免疫機能は、「腸」と大きなかかわりがあるらしい!免疫力が上がる、腸のリズムを整えるヒントを教えます。
<教えてくれた人>
医学博士 松生恒夫さん
4万人の腸を診てきた専門医。松生クリニック院長。大腸内視鏡検査で4万件以上の実績を持つ消化器系内科の専門医。最新著書に『暑さに打ち勝つ!腸の強化書』(海竜社)がある。
腸こそ、最大の免疫器官です!
「腸には、全身の免疫細胞の約6割が集中しているため、『人体最大の免疫器官』といわれています。だから、免疫力を上げるには、腸の健康を保つことが肝心なのです」と松生さん。
「食生活や体内リズムの乱れなどによって腸に老廃物がたまると、腸内細菌のバランスがくずれ、悪玉菌が増えます。すると、腸管の免疫機能が低下して病原菌を攻撃する力が弱まり、病気になりやすくなります。腸内環境を良好に保つためには、腸の働きをよくする食物繊維や発酵食品などをとるほか、生活習慣も大切なポイントに。特に、冷房のきいた室内で過ごすことが多い夏は、腸が冷えやすく、自律神経が乱れて、免疫力も下がりがちです。スッキリ排便できる習慣を心がけ、腸を整えてウイルスに負けない体を保ちましょう」。
腸のリズムを整える
腸の働きが活発になるのは、自律神経の副交感神経が優位になり、リラックスモードになっているとき。自律神経のリズムを整えることも重要ポイントに!
1 朝起き抜けに白湯を1杯。腸の動きを活発に
起き抜けは、まだ眠けが残っていてリラックスした状態。胃と腸がからっぽのときに白湯を1杯飲むことで、脳に信号が送られて、腸のぜん動運動のスイッチがオン!排便がスムーズに。
2 疲れている日の朝食は、卵かけご飯を
排便を促すためにも、朝食は必ずとること。疲労などで食欲がないときは、卵かけご飯がおすすめ。生卵に含まれるグルタミン酸が、腸の粘膜の働きを強化し、免疫作用もUP!
3 ランチの前に深呼吸。脳をクールダウンさせる
朝食後は次第に交感神経が活発になり、脳にストレスが蓄積して腸の働きも低下。午前の仕事が終わったら、いったん深呼吸をしてリラックスモードに入ってから昼食をとるようにして。
4 外気と室内の気温差は10℃以内を保つ
外気が30℃超えで、室内の冷房が20℃以下といった寒暖差は、腸を冷やす原因になり、自律神経も乱れ、免疫力がダウン。気温差は10℃以内を保ち、上着やひざ掛けで冷気予防を!
5 「思い出し音楽」を聴いて、心身をリセットする
昔の音楽を聴くと当時の思い出がよみがえり、脳内で快楽物質が出て、幸福な気持ちに。よい思い出はリラックスモードに入りやすく、副交感神経が優位になるので、腸の働きも活発になります。
6 腸の働きを促すアロマで、就寝前にリラックス
アロマには、ストレスを取り除き、腸の働きを整える効果が。入浴時にアロマオイルを垂らしたり、寝る前にアロマポットをつけたりして、心地よい香りでリラックスモードに導きましょう。
〈腸に効くアロマ〉
●オレンジ・スイート
●カルダモン
●ジンジャー
●ペパーミント
●タイム
●ラベンダー
●ローズマリー
●バジル
※妊産婦のかたは、使用の前に医師またはアロマ専門店にてご相談ください。
7 夕食は寝る3時間前までにすませる
夕食後は、朝よりも腸のぜん動運動が弱いので、食べすぎると免疫力がダウン。朝の排便をスムーズにするために、胃腸の消化・吸収を妨げないよう寝る3時間前までに食べるのがベストです。
参照:『サンキュ!』2020年9月号「真夏の免疫力UP!最新テク39」より。掲載している情報は2020年7月現在のものです。撮影/林ひろし 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部
『サンキュ!』最新号の詳細はこちら!