自律神経と腸は密接な関係。腸内環境を整える食生活を心がけよう!

2024/07/25

疲れやすかったり、イライラ・クヨクヨしてしまったり、そんなときは自律神経の乱れを整えて乗り切ろう!メンタル不調を解消する美腸食習慣&ストレスを軽減する食べ方・飲み方を教えてもらいました。

順天堂大学医学部教授。自律神経研究の第一人者として、メディア出演多数。著書に『腸の名医が30年かけてたどり着...

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自律神経と腸は密接な関係。腸内環境を整える食生活を心がけよう!

生活習慣の乱れやストレスなどで腸内環境が悪くなると、ドロドロな血液が全身に回ってしまい、あらゆる不調の原因に。自律神経を整えるには、質のいい血液を体中に巡らせることが大切なので、腸内環境の改善は欠かせない要素です。

1 起きがけにコップ1杯の水を飲み、腸を刺激

朝起きたら、軽く口をゆすぎ、コップ1杯の水を一気に飲みましょう。水を飲むと胃が膨らみ、反射的に大腸が収縮して自然な便意を促します。腸がきちんと働けば、血流も良くなり、自律神経が整いやすい状態に!

2 バナナだけでもOK。朝ごはんを食べて、自律神経をリセット

朝食をとると交感神経が活発になり、腸が刺激されることで副交感神経も活性化。自律神経のトータルバランスが高まって、気持ちよく動ける体に。朝、食欲があまりない人は、水とバナナ、ヨーグルトなど軽いものでもOK!

3 大根おろしヨーグルトを食べれば、お通じに即効果が

お通じを改善するには、乳酸菌食品のヨーグルトに、水溶性食物繊維が豊富な大根おろしとオリゴ糖が含まれているはちみつを混ぜたものがおすすめ。朝ごはんとして食べるのもいいですが、夕食後に食べても効果的です。


●材料と作り方
無糖のヨーグルト200g、大根おろし大さじ1、はちみつ大さじ2を混ぜ合わせるだけ。好みで甘さを調整して。

4 納豆+オリーブ油で排便力アップ

オリーブ油に含まれるオレイン酸は、小腸で吸収されにくく、腸管内の流れをスムーズにする効果が。乳酸菌が豊富な発酵食品(納豆やみそ汁)にオリーブ油を大さじ1杯ほど加えることで、よりスルッと便が出やすくなります。

5 白ご飯にもち麦を混ぜるだけで美腸に

もち麦は大麦の一種。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を両方含み、その含有量は白米の約25倍!血糖値の上昇を抑える効果もあります。白米2に対して、もち麦1を混ぜて炊き、いつも通り食べるだけなのでお手軽です。

6 チーズを食べるなら、乳酸菌が生きているナチュラルチーズを

ナチュラルチーズは、生乳などを乳酸菌で固めて加工したもの。プロセスチーズは、ナチュラルチーズに乳化剤などを加えて固めたもので、乳酸菌が死滅しているので、美腸効果を求めるならナチュラルチーズのほうがおすすめ。

7 なめこスープは、腸のお掃除に最強!

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を多く含むなめこ。食後の血糖値の上昇を抑えるといわれる「フラクトオリゴ糖」を多く含む玉ねぎ。腸にとって最強の食材を組み合わせたスープをとれば、おなかもスッキリ!


●材料(4人分)と作り方
(1)玉ねぎ1/2個は薄切りに。なめこ1袋(約100g)は軽く洗って水けをきる。(2)鍋に水4カップ、顆粒和風だし小さじ2、玉ねぎを入れて火にかける。(3)玉ねぎがしんなりしたら、なめこ、しょうゆ大さじ1を加えて混ぜ合わせる。

腸内環境を整える3大美腸食材

●発酵食品
酵母などの微生物の働きを利用して発酵させた食品のこと。乳酸菌が豊富で、腸内の善玉菌を増やし、便秘や下痢を引き起こす悪玉菌を抑える働きがある。代表的な食品は、ヨーグルト、みそ、納豆、チーズ、漬けものなど。

●オリゴ糖
オリゴ糖は、消化酵素ではほとんど分解されず、消化、吸収されないまま大腸に届くのが特徴。腸内でビフィズス菌のエサとなり、善玉菌を増やす効果が大!バナナ、玉ねぎ、ごぼう、はちみつなどに多く含まれている。

●食物繊維
便のかさを増やして排便を促す不溶性食物繊維(根菜、きのこなど)と、便を柔らかくして排便しやすくする水溶性食物繊維(大麦、海草、アボカド、キウイなど)がある。頑固な便秘を解消したいなら、水溶性食物繊維を多めにとるようにして。

8 1日1.5Lの水を小まめに飲むと、精神が安定

イライラや緊張を感じたときは、水をゆっくり飲み、体の隅々までサラサラな血液が行き渡る様子をイメージしてみて。普段から1日1.5Lくらいの水を小まめに分けて飲むことで、腸も体もむくみがとれ、自律神経が整いやすくなります。

9 心を落ち着かせたいときこそ、温かい飲み物を

冷たい飲み物は胃腸に負担がかかるので、セロトニンなどの幸せ物質が減少。温かい飲み物には、末梢神経を拡張し、抗酸化作用を高める効果があります。コーヒーなどのカフェインをとると、交感神経の働きが活性化し、ストレス解消にも!

10 カルシウムが多いおやつで、血流をアップ!

イライラしているときは、交感神経が優位になっていて、血流が悪化した状態。交感神経の興奮を抑える効果があるカルシウムを多く含む、ちりめんじゃこやいわしなどの小魚、チーズなどをおやつとして食べるといいでしょう。

ちりめんたっぷり♪

11 「おいしい~」と味わいながら、ゆっくり噛めば幸せ物質が増加

早食いは消化吸収が不十分になり、腸内環境が乱れる原因に。ゆっくりよく噛むほど唾液が出やす
くなり、幸せ物質が増加。時間がないときでも、「おいしい」としっかり味わいながら食べるようにすると、自律神経が整いやすくなります。

12 寝る3時間前は、“腸のゴールデンタイム”。腸を休ませる

食後の3時間は、腸がしっかり動いて副交感神経が活性化するゴールデンタイム。3時間たたずに寝てしまうと、腸の機能が低下し、自律神経の乱れにつながります。遅い時間に食事をとるなら、消化のいいものを通常の半量だけにして。


●DR.KOBAYASHI’S VOICE
いつも17~18時までに夕食を終えるようにしています。毎朝体重計に乗り、ベスト体重より少し重いときは、その日の食事を軽めに。この習慣で、18歳のときから体形・体重が変わっていません。


<教えてくれた人>
自律神経研究の第一人者 医師 小林弘幸さん
順天堂大学医学部教授。自律神経に関する著書は累計300万部突破。最新作は『なんとなくだるい、疲れやすいを解消する!自律神経について小林弘幸先生に聞いてみた』(Gakken)。

参照:『サンキュ!』2024年8月号「自律神経を味方につければ、心身の不調はだいたい解決できるんです!」より。掲載している情報は2024年6月現在のものです。撮影/上原朋也、奥村亮介、キムアルム、林ひろし、横田裕美子(スタジオバンバン) モデル/足立逸美、桃田くり子(サンキュ!読者モデル) 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部

 
 

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