この不調、自律神経のせい?疲れやすいのもイライラ・クヨクヨするのも、みーんな自律神経の乱れが原因かも
2024/07/22
自律神経を味方につければ、心身の不調はだいたい解決できるんです!疲れやすいのも、イライラ・クヨクヨするのも、みーんな自律神経の乱れが原因かも。なぜ乱れるのか仕組みは難しいけれど、整える方法は意外と簡単でした!
緊急座談会「小林先生!この不調、自律神経のせいですか?」
・サンキュ!読者モデル 足立逸美さん
39歳。4児のママ(15歳、13歳、10歳、8歳)。アイブロウリストとして週2~3回勤務。自覚のある不調:朝なかなか起きられない、頭痛、冷え性など。
・サンキュ!読者モデル 桃田くり子さん
37歳。2児のママ(7歳、3歳)。公認心理師として週3日ほどパート。保育士などの国家資格も保有。自覚のある不調:疲れが取れない。たくさん寝ても眠い。体が重たい。
そもそも自律神経って?体だけでなくメンタルにも影響が?
足立:今日はよろしくお願いします!
桃田:私は公認心理師の資格取得のため自律神経について少し勉強したのですが、言葉が難しくて。
小林先生(以下、小林):自律神経は言わば“体の司令塔”。呼吸、内臓の働き、血流など、人が生きるのに欠かせない働きをコントロールしています。人の活動や緊張を促す「交感神経」と、リラックスさせる「副交感神経」で構成され、この2つのバランスが乱れると、不安や緊張感が高まったり、倦怠感、頭痛、肩こりなどの不調が起こる。しかも自律神経がやっかいなのは、自分の意志では動かせないのです。
足立:最近疲れがたまると不調が重なって、なかなか元通りにならなくて。これも自律神経のせいですか?
小林:自律神経が乱れているかもしれませんね。
ときめきがあるほど自律神経が整う!
小林:ところで、二人は最近何かにときめきましたか?
足立:二男のバスケットチームの役員をしていて、そのチームが“推し”みたいな存在!日々キュンとしてます。
小林:ときめきがあるのは、自律神経が整っている証拠。対象は、人でもものでもOK。何度もリピートして聴きたい曲があるなどもいいですよ。
桃田:私はこの春、子どもの入園入学準備で毎日ヘトヘトだったんです。好きなドラマやアニメも見られず、ときめきもなかったなぁ。
小林:疲れたときは誰でもそうなりますよね。そんなときは、いつもより動く速度を上げてみましょう。
桃田:え!?そんなことでいいんですか?
小林:速く動くと血流が良くなり、自律神経が整います。すると心の状態もよくなり、ときめきも見つけられるはず!
自分で動かせない神経なのにどうやって整える?
桃田:他にはどんなことで自律神経は整うのですか?
小林:最初に話した交感神経と副交感神経を安定して機能させ、状況や時間に応じて切り替えるのが重要。帰宅して座ったら、もう動きたくないですよね。そのままリラックスし副交感神経が優位になった状態で眠りにつくのが自律神経にはいいのに、そこからまた動くと交感神経が再び優位になり、乱れる。だから私は帰ったらスーツのまま家事をやり、全部済ませたら着替えてゆっくりドラマ鑑賞。こうして交感神経と副交感神経の切り替えを、動きで手助けしていくと、夜ぐっすり眠れ、朝もスッキリ目覚めます。
足立:夕食後子ども達に「ママはもう座る!座ったら動かない!」と宣言するのですが、自律神経的には正しかった!
小林:他にも、呼吸や腸内環境を整えることも大切ですね。
大切なのは食・動・眠の習慣!
「自律神経はストレスや環境の変化で簡単に乱れるもの。でも、生活習慣を見直すだけで、整えることができます。イライラする、眠りが浅い、やる気が起きないなどの“病気未満の不調”があるなら、習慣を変えてみて」(小林先生)。
<教えてくれた人>
自律神経研究の第一人者 医師 小林弘幸さん
順天堂大学医学部教授。自律神経に関する著書は累計300万部突破。最新作は『なんとなくだるい、疲れやすいを解消する!自律神経について小林弘幸先生に聞いてみた』(Gakken)。
参照:『サンキュ!』2024年8月号「自律神経を味方につければ、心身の不調はだいたい解決できるんです!」より。掲載している情報は2024年6月現在のものです。撮影/横田裕美子(スタジオバンバン) 構成・文/Mikeko 編集/サンキュ!編集部