月収20万円台で都内一戸建てマイホームを建てる方法とは
2018/04/16
限られた予算のなか、都内で一戸建てのマイホームを建てるには、どうしたらいいの? そんな疑問に、夫婦ともに月収20万円台だというサンキュ!ブロガーのInoue Rieさん(36歳)が答えてくれました。「こだわる」と「あきらめる」を見極めるという、その秘訣に編集が迫ります。
2年前、念願の一戸建てを手に入れたInoueさん。「結婚当初からマイホームが欲しくて、夫と貯蓄を決意。でも、都内は物件価格が高く、買えるのは中古マンションくらいかなと思っていました」。
ところが、いざ探すと中古マンションも、駅近で築浅の物件は高く、一戸建てと変わらないことが判明。そのころには貯蓄が2000万円を超え、充分頭金があることから、一戸建ての購入を目標に。「焦らず探したかいがあり、運よく理想的な土地に出合えました。今後はローンを私の定年までに完済できるよう、夫と力を合わせて頑張ります!」
家賃並みの月返済額+手持ちの貯蓄の範囲内で予算を決めた
当時の家賃は9万円。無理をしたくないので、同程度の返済額を想定。「当てにできないボーナス払いはなし。頭金を払ったあと、200万円は手もとに残したいことや、近隣の相場から考えて、予算は4000万円前後を想定しました」
家を買う前に「こだわった」こと
頭金をしっかり貯めたらローンの金利が優遇された
結婚当時から貯蓄し続け、購入時には2100万円を達成。「貯蓄が多かったのが信用になり、当初の優遇から-0.05%、加えて「NISA口座」を開設するなどしてさらに-0.02%と最大引き下げに成功! 諸費用も一括払いし、金利に上乗せする方法は取らず。返済額を抑えました」
自分と夫、それぞれにローンを組み、それぞれ減税の対象に
夫婦とも正社員で収入も同じぐらいなので、所有権もローンも半分ずつにすることにしました。「ペアローンの場合、お互いに住宅ローン控除を10年使えます。育休中や復帰直後だと組めないことがあるようで、タイミングが味方になりました」
娘に資産として残すために、価値が下がりにくい土地を買った
土地の決め手は、駅近で公共施設も周囲に多く、もし住まなくなっても売る、または貸すことができそうだったこと。「やや予算オーバーでしたが、せっかくなら一人娘に資産を残してあげたくて。だから、将来手放すリスクのある借地権ではなく、所有権にもこだわりました」
家を買う前に「あきらめた」こと
土地は狭くてもよしとした
土地は狭く、西日が当たる向き。「しかも建物はハウスメーカーが指定されている“条件付き売り地”。自由がきかない感じがネックでしたが、それ以外はほぼ理想的! 保育園も転園せずにすみ、即決してよかったと思います」
キッチンや外構はリーズナブルな標準仕様
収納庫などにこだわった分、設備は予算をかけず。「キッチンは標準仕様内の食洗機付きのL型。収納が不便ですが、丈夫さで定評のあるメーカーで安心。外構も生活に直接関係ないので、スタンダードなものにしました」
娘との時間も大切だけど、時短勤務は終了
ペアローンを組んだので、妻もフルタイムで働かないと。「夫のほうが年上で先に定年を迎えるので、私は健康に気をつけて長くしっかり働かなきゃ(笑)。払っているローンが娘に残せる資産になると思うと、頑張れます」
家を買う前に「こだわった」ことと「あきらめた」こと。マイホーム購入を考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
<教えてくれたのは…サンキュ!ブロガー/Inoue Rieさん(36歳)>
会社員の夫(43歳)、長女(4歳)の3人家族。三重県出身。趣味は音楽を聴くことで、特に好きなのはKinKi Kidsとシンガーソングライター・音楽プロデューサーの多田慎也さん
参照:『サンキュ!』5月号「買う前&買ったあと住まいにかかわるお金のすべて」より一部抜粋。掲載している情報は18年4月現在のものです。
撮影/キムアルム
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