世界屈指のミスコンテスト「ミス・ワールド」の特徴とは?~連載『はじめよう!フェムテック』

2024/05/23【 連載 】

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、『レタスクラブ』編集部、ハースト婦人画報社を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち・ねこのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。31歳の長女一人。

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった33歳。

<ゲスト> 
●内野弘道 Hiromichi Uchino
神奈川県出身。高校卒業後、東宝現代劇養成所を経て俳優として活動。2001年に有限会社クーアンドカンパニー設立に参加、2006年株式会社クーインターナショナル設立に参加。2013年にミス・ワールドライセンスホルダーとなる。現在は、一般社団法人ミス・ワールド・ジャパン理事及び一般社団法人全日本ヨガ連盟理事として活動中。

認知が広がりつつある「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートしたこの番組。ゲストは、一般社団法人ミス・ワールド・ジャパン理事で、株式会社クーインターナショナル取締役の内野弘道さんです。「この番組もワールドワイドになってきました(笑)! ミスコンテストというと、美女が一堂にそろい美を競い合うというイメージをもっていましたが、ミス・ワールドの開催には、深い意義と目的があるそうです。内野さんに詳しく伺っていきたいと思います」(伊久美)

外見だけでなく内面の美しさが重要。ミス・ワールドのスローガンは“目的のある美”

■東島アナ「ゲストは、一般社団法人ミス・ワールド・ジャパン理事で、株式会社クーインターナショナル取締役の内野弘道さんです。まず、ミス・ワールドとは、どのようなコンテストなのか教えていただけますか」

■内野「1951年にイギリスで行われたビューティーコンテストが始まりです。世界3大ミスコンテストといわれているのは、ミス・ワールド、ミス・ユニバース、ミス・インターナショナルになります。その中で最も歴史が長く、参加国の多いのがミス・ワールドです。 “Beauty With a Purpose (ビューティー ウィズ ア パーパス)=目的のある美” をスローガンに、毎年約130カ国が参加し、積極的に社会貢献を行っているのが特徴です」

■伊久美「社会貢献を目的としたコンテストというのは、珍しいような気がしました」
■内野「最近では、社会的な問題をテーマとするコンテストが他にもあると思うのですが、いち早く取り組んできたのはミス・ワールドだと思います」

■伊久美「ミスコンテストといえば “世界を舞台としたきれいな女性たちによる美の戦い” だと思っていたのですが、ミス・ワールドのスローガンは “目的のある美しさ” なのですね。その言葉には、内面の美、知性、個性なども含まれてくるということでしょうか」

■内野「その通りです。もちろん外見の美も必要なのですが、さらに内面の美、知性や個性ということ審査の対象にしています。また、社会貢献に対するプレゼンテーションということを行う場面もあります。我々は、より素敵な女性に成長していただけるようにサポートをしながら、世の中によい影響を与える女性を輩出する。これがミス・ワールド・ジャパンの活動全体を通して形成されると思っています」

■東島アナ「内面に注目しているということを表しているなぁと思ったのですが、ミスコンテストでは定番のイメージがある水着審査を廃止されたのですね」

■内野「はい。世界規模のミスコンテストの中では、ミス・ワールドが一番早く水着審査を廃止しました。ただ、水着は絶対に着用しないということではありません。世界大会では、ビーチでのイベントやスポーツ審査で水泳を行うこともあり、そういう場合には水着になりますし、撮影もあります」

■東島アナ「時代の流れの中で、ミスコンテストの開催がなかなか難しいとも耳にしますが、いかがでしょうか」

■内野「そうですね。あまりよい顔をされないことがあるのは確かです。“Lookism(ルッキズム)” という言葉もあります。例えば、走るのが速いということと、見た目が美しいということ。これはどちらも個々の一つの能力として見られると思いますが、能力を磨くためには努力が必要です。努力の行動内容が違っていても、どちらもその能力を向上させるという目的や意味においては同じだと思うのです」

■伊久美「まったくその通りだと思います。美しいというのは、努力が伴わないと思われがちですが、美を磨くために注力されているはずです。内野さんがおっしゃるように能力だと思います。ルッキズムだと批判し過ぎるのは、違うかなぁと思います」

■内野「コンテストを行う上で、美しさという言葉一つをとっても、発言に気をつけなくてはならないと感じています」

社会貢献を目的とした審査の過程で、多くを学び人間として大きく成長していく

■東島アナ「とても気になるのですが、具体的にどのような審査をされて、社会貢献につなげていかれているのでしょう」

■内野「毎年、日本代表を選考する日本大会を開催しています。その前段階で地方創生に貢献したいという意味も含め、各都道府県で代表選考を行っています。地区代表、日本代表選考の過程で、ミス・ワールドのスローガンである “目的のある美” の審査があります。これは、ひとりひとりがどのような社会貢献活動を行っているのか、あるいはこれからどのような活動を行っていくのか、それらをわかりやすくするために、SDGs17の目標と絡めたプレゼンテーションをしていただきます」

■東島アナ「プレゼンテーション形式なのですね」

■内野「はい。そして、毎年、ファイナリストの数だけ社会貢献活動への新しいアイデアが生まれ、その中から実行されるのです」

■東島アナ「プレゼンテーション形式というのは、いろいろな角度でその人が出ますよね。アプローチの仕方、日頃から抱えている意識などが審査の対象になってきますね」

■伊久美「すごくいい形式ですね。“目的のある美”というものを、SDGsを絡めたプレゼンテーションで表現するというのは、けっこう深いと思います」

■内野「そうですね。これも皆さんまじめに取り組んでくださっているおかげで、毎年レベルが上がってきています」

■伊久美「難易度が高いと思うので、見てみたいです!」

■内野「毎年、Youtubeでライブ配信を行っていますので、ぜひご覧ください」

■東島アナ「我々も見られるのですね。すごい! エントリーされた時点で、皆さん素敵なかたがただと思いますが、審査期間中に各々の意識の変化というのもあるのでしょうか」

■内野「非常にあります!“目的のある美”の審査はもちろんなのですが、一つの目標に対して、違った思いをもつ人たちが一堂に活動することで、ファイナリスト同士がコミュニケーションを通じて、それぞれに気づきがある。そのことで自分はどう変わっていくのか、変えていけるのかというところも、審査の大きなポイントです」

■伊久美「ファイナリスト期間というのは、どのくらいなのでしょう」

■内野「例年2カ月くらいです」

■伊久美「その間、みなさんいわばライバルだとも思うので、ちょっとギスギスしたりはしないのですか(笑)」

■内野「よく聞かれるのですが(笑)、実際にはそういうこともなく、むしろ助け合っている感じです」

■伊久美「学び合い、刺激し合って、ともに人間として成長していく期間になりますね、素晴らしいです」

合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」

●次回も、一般社団法人ミス・ワールド・ジャパン理事で、株式会社クーインターナショナルの内野弘道さんをゲストにお迎えします。

【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

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