参議院議員 石田昌宏さん登場!~連載「はじめよう!フェムテック」

2022/04/26【 連載 】

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀総編集長と東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

●パーソナリティー

伊久美亜紀 Aki Ikumi
大学卒業後、出版社3社の編集部を経て、1995年ベネッセコーポレーションに入社。『サンキュ!』編集長を長く勤め、現在はK&Fメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務める。29歳の長女一人。

東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった31歳。

●ゲスト
石田昌宏 Masahiro Ishida

自由民主党所属の参議院議員。奈良県大和郡山市生まれ、兵庫県西宮市出身。今年55歳。東京大学医学部保健学科卒業後、保健師・看護師として、聖路加国際病院、東京武蔵野病院に勤務。衆議院議員秘書を経て、1998年から社団法人日本看護協会政策企画室長、2002年から日本看護連盟にて常任幹事や幹事長を務める。2013年参議院選挙比例代表(全国区)にて初当選。厚生労働委員会委員長、党女性活躍推進本部事務局次長などを歴任。
http://www.masahiro-ishida.com/

まだまだ認知度の低い「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートした番組の第2フェーズ。ゲストは、自由民主党・参議院議員の石田昌宏さんです。石田議員は東京大学医学部の保健学科を卒業し、長年、看護師として働かれていたというユニークな経歴の持ち主。社会の現場から聞こえてくる、フェムテックに関するさまざまな声に対し、女性の立場に寄り添って、熱い思いを語ってくださいました。

政界におけるフェムテック推進活動はまだ黎明期だが、着実に進行中

■東島アナ「記念すべき、番組リニューアル最初のゲストは、自由民主党(以下自民党)、石田昌宏参議院議員です。昨年末の特別番組にもご出演いただきましたが、石田議員は、自民党の女性が活躍するための部局の役員にも就任されており、フェムテックに精通されていらっしゃいます。いろいろな疑問などをお聞きしていきたいと思います。そもそもフェムテックに関する問題は、日本のどこの役所や行政が管轄されているのでしょうか」

■石田「フェムテックについては、まだ、明確にこの役所で取り扱うということが決まっていません。フェムテックに関してさまざまな発信をしているのは、内閣府の男女共同参画を行う部署なのですが、この問題を主に推進しているのは、経済産業省です。フェムテックはテクノロジーの一つで、商品に繋がるもの。“どのようにすればその商品が売れて普及していくのか”ということを考える省庁は、経済産業省になります」

■伊久美「以前、この番組にお越しいただいた男性のゲストから、“フェムテックはテクノロジーという言葉から生まれた造語だと知り、それから自然に興味を持ち、今までより女性の健康について考えやすくなった”という声がありました」

■石田「男性からすると、“フェム”だけだと女性向けの話題と捉えがちですが、“テック(テクノロジー)”は身近にあるものなので、関心を持てるのでしょうね」

■伊久美「自民党内に、“フェムテック振興議員連盟”というのができたということも伺いました。今後、政治の世界でも、フェムテックはより注目されていくと思われますか」

■石田「フェムテックに関しては、以前、この番組にもご出演された、自民党の衆議院議員・宮路拓馬さんが中心となって取り組みが始まりました。まだ議員全体が、フェムテックを理解しているというところまではいかないのですが、着実に活動はスタートしています。議員連盟に参加して素晴しいと思ったのは、議員だけで議論するのではなく、実際に物を売っているかたや考えを提唱しているかたなど、多種多様な人々が集まって、一緒に考えているという点です」

■伊久美「議員さんだけで活動されているというイメージをもっていましたが、いろんな立場のかたたちによって議論されているというのは、素晴らしいですね」

■石田「そうなんです。この議論の仕方は理想的ですし、必要だと思います」

■伊久美・東島アナ「今後の活動に期待できそうですね!」

■石田「頑張っていきますね!」

女性への気遣いを表す時は、気楽な語り口で相手の話を引き出すように

■伊久美「石田議員にお伺いしたいと思っていたのですが、これまで、この番組の中で“女性特有の健康課題”という言葉がよく使われました。このことはつまり、日本はまだ男性社会だということの表れなのでしょうか」

■石田「はい、僕はそう思います。女性に関するプロジェクトを進めるためには、“女性特有”という表現のほうが男性にもわかりやすいのかもしれません」

■東島アナ「会社側のシステムが男性社会で、フェムテックへの考え方に課題があるということでしょうか」

■石田「会社のシステムというより、法律に問題があるのだと思います。例えば育児休暇は、最初は女性だけが取得するものでした。最近では少しずつ考え方が変わってきて、男性にも認められるようになったのですが、まだ男性が取得できる日数は、女性に比べてはるかに少ない。それは、まだ法律が変わっていないからです。会社は法律に従ってルールを決めているので、男女が同じ日数の休暇を取得できるようになるまでには、もう少し時間がかかるのではないかと思います」

■伊久美「私が働くベネッセコーポレーションでは、以前より女性が働きやすい組織や環境になってきたように思います。一方、男性のリーダーからは、“女性社員の健康について気遣いたいと思っていても、どうアプローチしてよいのかわからなくて、声をかけられない”という話も聞きますね」

■石田「男性は“こんな発言をしたらセクハラになるのではないか”と、むしろ慎重になってしまい、発言しにくいのではないでしょうか。もっと自然に、人と人の会話ができたらいいですよね」

■東島アナ「元看護師の経験を積まれたお立場から、女性に対する声のかけ方について、男性に何かアドバイスをいただけませんか」

■石田「気楽さが大事だと思います。“ご気分どうですか”など、軽く聞いて返答を導き出すような空気をつくっていくことが、普段の社会生活の中でできるといいですよね」

■東島アナ「確かに。“今日はどうされましたか”と言われると、ゼロから情況を説明することになりますから。“ご気分どうですか”と言っていただいたほうが、自然で話しやすいなぁと思います」

■伊久美「職場では特に、男性に限らず女性も、上司や先輩の皆さんには、自然な会話でコミュニケーションをとっていただけたらいいですね」

合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」

●次回も、自由民主党・参議院議員石田昌宏さんをゲストにお迎えします。

【番組インフォメーション】
『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは27年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 Tomoki Kotobiki

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