睡眠の質が人生の質につながる~連載「はじめよう!フェムテック」
2022/09/22【 連載 】
2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀総編集長と東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。
番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。
<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
大学卒業後、出版社3社の編集部を経て、1995年ベネッセコーポレーションに入社。『サンキュ!』編集長を長く勤め、現在はK&Fメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務める。30歳の長女一人。
●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった31歳。
<ゲスト>
●友野なおさん Nao Tomono
睡眠コンサルタント。 株式会社SEA Trinity代表取締役。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科で睡眠について学び、修士号を取得する。 自身が睡眠を改善したことにより、15kg以上のダイエット、さらに体質改善に成功し、その経験から科学的に睡眠を分析。現在は、千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学 医学博士課程で睡眠とソーシャルキャピタルを研究する。睡眠の専門家として、企業研修を始め、全国でリバウンドしない快眠メソッドを伝えている。「眠れないあなたを救う睡眠ファースト」(主婦の友社)など、著書多数。 Website SLEEP CULTURE: http://tomononao.com/
まだまだ認知度の低い「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートした番組の第2フェーズ。今回のゲストは、睡眠コンサルタントの友野なおさんです。「美しく、生き生きとしたオーラを放つ友野さん。今の御姿からは想像できませんが、かつては、さまざま健康トラブルに悩まされていたそう。試行錯誤した結果、それらの解決策は、すべて睡眠にあったというのです。友野さんのご経験も含め、人間にとって睡眠がいかに重要なのか、じっくり伺っていこうと思います」(伊久美)
よい睡眠は、健康だけでなく人生の質も向上させる
■東島アナ「今回のゲストは、睡眠コンサルタントの友野なおさんです。まさに睡眠のプロフェッショナルでいらっしゃいますが、ご自身も睡眠の改善で、体質改善をされたご経験があったそうですね」
■友野「はい。今から12~13年前になりますが、今よりも15kg以上太っていて、重度のアトピー、パニック障害、冷え性など、あらゆる症状に悩まされていました。それらを改善するためにいろいろなことを試してみたのですが、なかなかよい策が見つかりませんでした。そんな時、母に“とにかく、一度しっかり寝なさい”と言われ、そのことがきっかけで、睡眠を見直す生活を始めたのです」
■伊久美「お母様のたったひと言が、本格的な体質改善を始めるきっかけだったのですね」
■友野「当時は、“寝ている暇なんてない。仕事をしなくては!”と思っていましたが、実は、しっかり睡眠をとることが、すべての解決策だったのです」
■東島アナ「友野さんは、睡眠は人生のランクアップにも重要だとお考えなのですよね」
■友野「はい。今、日本人の5人に1人は眠れないと感じていて、世界的に見ても、最も睡眠時間が短い国民と言われています。ぐっすり眠れていれば、生産性や健康レベルも上がって、人生のランクアップにも繋がる。つまり、人生の質=睡眠の質なのです」
■伊久美「日本人は、世界で最も睡眠時間が少ない国民なのですか」
■友野「そうなのです。特に日本人の50代女性は短時間睡眠です」
■伊久美「ここにいます!(笑)まさか世界一とは思わなかったですが、私自身も毎日4~5時間の睡眠ですね。足りないですよね~」
■友野「そうですね。睡眠時間も足りないのですが、年齢とともに、質も低下してくるので、睡眠の満足度も下がっていくと言われています」
■伊久美「質のよい睡眠とは、どういうことなのでしょうか」
■友野「“熟睡感がある睡眠”です。例えば、朝すっきり目覚める、日中眠気に襲われない、排便がスムーズ、集中力や判断力がある……、このようなことが、自分の睡眠の質に関する答え合わせの材料となると思います」
■伊久美「例えば3時間くらいしか寝てないけれど、熟睡した感覚がある場合があるのですが、これはどうなのでしょう」
■友野「ご本人に適した睡眠時間が毎日バラバラということはないので、たまたまその時は気が張っていて、すっきり起きられたのかもしれませんね。なるべく毎日同じ睡眠時間をとることが重要です」
足首を温めることが快眠に。入浴後はレッグウォーマーの着用を!
■東島アナ「よい睡眠が得られないと、生活の上で具体的にどのようなよくない影響が出てきますか」
■友野「生活の基盤となる心と体の健康に悪影響があるということが、多くの学術的な研究から明らかになっています。また、ガンや生活習慣病、肥満などのリスクも上がりますし、日中の生産性も低下します」
■伊久美「睡眠は誰もが毎日行うことなので、優先的に考えていない人も多いと思うのですが、実は心と体の健康のベースづくり欠かせない大切な要素なのですね」
■友野「食事、睡眠、運動は、生活の中の最重要な三大項目です。さまざまな学術的な報告を包括的に見てみると、睡眠を正すことが、あらゆる健康づくりのスタートだと感じます」
■伊久美「食事や運動も、睡眠と関係してくるのでしょうか」
■友野「そうですね。私自身、睡眠を改善して15kgやせた経験がありますが、しっかり睡眠をとっていると暴飲暴食しなくなるということが、海外のデータからも実証されています。よく眠ることで自然にストレスがなくなり、食生活が整っていくのです。また、ぐっすり眠れていると、活動するエネルギーと意欲が湧いてくるので、運動習慣も増えていきます。つまり、もっと健康になりたいと思ったら、まず睡眠の質を改善する必要があるのです」
■東島アナ「すべての健康は、よい睡眠から始まるのですね。早速、今夜から、できることはありますか」
■友野「女性は体が冷えているかたが多いので、“必ず足首だけは温める”ということを始めてみるのはいかがでしょう」
■伊久美「足首ですか?」
■友野「私たち人間は、眠くなると手足が温くなります。内臓の温度が手足へ逃げていくことで、眠れるのです。つまり、内臓の温度を下げるためには、手足を温める必要があるのです。女性は末端冷え性のかたが多く、なかなか自然に温まらないと思うので、まずはお風呂から上がったら、すぐにレッグウォーマーを着用していただくことをおすすめします! 足首を冷やさないことが重要です」
■伊久美「早速、実践してみます。その他、寝る前に避けたほうがよいことはありますか」
■友野「最近よく言われていることですが、スマートフォンを見てしまうとブルーライトや情報の影響で眠りづらくなります。寝る1時間前からスマホを見ないのが理想的です」
■伊久美「私は眠れない時、アルコールを少し飲むのですが(笑)、よくないですよね」
■友野「寝酒は睡眠を妨げるNG習慣の中でも、最もストップしていただきたい習慣です(笑)」
■伊久美「そうだと思っていましたが、念のため確認させていただきました(笑)。今夜から止めます」
合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」
●次回も、睡眠コンサルタントの友野なおさんをゲストにお迎えします。
【番組インフォメーション】
『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!
【イベント インフォメーション】
■女性の“健康”と“活躍”を支援する「Femtech Tokyo」開催!
女性のライフステージにおける様々な課題を解決できる「フェムテック・フェムケア」を手がける企業が集まるイベント、第1回 Femtech Tokyoに、ニッポン放送「はじめよう!フェムテック」と『サンキュ!』が協力媒体として参加します。当日は、様々な企業が生理・妊活・妊娠期・産後・プレ更年期など女性の心身の悩みを解決するコンテンツを展示する予定です。
2022年10月20日(木)~22日(土) 会場:東京ビッグサイト
「展示会の詳細&入場のお申込(無料)はこちら」https://www.femtech-week.jp/ja-jp.html
●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは27年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/
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