体にいいけど太りやすい飲み物とは?特徴や要注意の飲料一覧も紹介
2024/05/25
みなさんは、健康によかれと思って日常的に飲んでいる飲み物はありますか?
じつは、体にいい効果はあるものの、太りやすい飲み物は数多く存在します。毎日の水分補給にそのようなものを飲み続ければ、肥満につながることは容易に想像できますね。
そこで今回は、体にはいいけど太りやすい飲み物について解説していきます。
ご紹介するものは、コンビニでも買えるような身近なものばかりです。ふだんから無意識に飲んでいないか思い出しながら、ぜひ最後までご覧ください。
教えてくれたのは: シンクヘルスブログ編集部
糖尿病に強みを持つ健康管理アプリを展開するシンクヘルス社のオウンドメディア。ダイエット、糖尿病の食事、マイン...
太りやすい飲み物の特徴
ふだんの水分補給で飲んでいる飲み物も、じつは太りやすい特徴があるかもしれません。あくまで一例ですが、太りやすい飲み物の特徴をご紹介しましょう。
●カロリーが高い
カロリーが高いと消費カロリーよりも摂取カロリーが上回るため、太る原因になります。
たとえば、毎食時に100mlあたり40kcalの飲み物をコップ1杯(約200ml)飲んだ場合、飲み物だけで1日に240kcalものカロリーを摂取してしまいます。
これはコンビニのおにぎり約1.5個分のカロリー量に相当するので、いつも通りの食事をとるとカロリーオーバーとなるのです。
ちなみに、後ほど「体にいいけど太りやすい飲み物」の一覧でご紹介する野菜ジュースや飲むお酢なども、商品によっては100mlあたり40kcal前後ありますよ。
●ゴクゴク飲める
100mlあたりのカロリーが高くなくても飲みやすい場合は、飲む量が多くなることでカロリーのとり過ぎとなってしまいます。
さきほども触れたとおり、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回ると太る原因になるため、ゴクゴク飲めてしまう飲み物も注意が必要です。
●血糖値が上がりやすい
飲み物で注意したいのが血糖値の上昇です。甘く飲みやすい飲料は「果糖ブドウ糖液糖」という甘味料を使うことが多く、これは通常の砂糖よりも体へ吸収されるスピードが速いため血糖値を急上昇させます。
血糖値の急上昇は、太る一因になるのです。
●血糖値の上昇と太るメカニズム
血糖値の上昇と太ることの間には、インスリンというホルモンが関わっています。
インスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンですが、とり過ぎた糖を脂肪に変えて体に蓄える働きもあるのです。血糖値が急上昇すると、より多くのインスリンが分泌されるため、太りやすくなるというわけです。
じつは太る!健康にいい飲み物一覧
ここからは、健康にいいけど太りやすい飲み物を具体的に6つご紹介します。
●飲むお酢
飲むお酢は料理に使うお酢に比べて飲みやすいですが、その分カロリーの高い飲み物でもあるのです。
そのカロリーはコップ1杯(200ml)あたり約60kcalで、食事の度に飲んでいるとお酢だけで1日180kcalも摂取してしまいます。
また、お酢には体脂肪を減少させるなどの健康効果が期待できる一方、飲むお酢にはお酢に加えて砂糖やさきほどご紹介した果糖ブドウ糖液糖が含まれており、血糖値の急上昇につながります。
なかにはこれら以外の糖を含んだものもありますが、やはりカロリーが高くゴクゴク飲める「飲むお酢」は、太りやすい飲み物だといえますね。
●乳酸菌飲料
おなかの調子を整えたい時に飲むかたも多い乳酸菌飲料ですが、主な原材料は果糖ブドウ糖液糖です。そのため、血糖値の急上昇が見られることもあります。
では、どのくらい血糖値が急上昇するのでしょうか。弊社社員(20代後半女性、既往歴無し)が、乳酸菌飲料を飲んだ後に血糖値の測定をCGM(※)で行ったところ、飲み始めてから30分の間に血糖値が急激に上昇したことがわかりました。
(※)CGMとはContinuous Glucose Monitoringの略で、腕にセンサーを装着して皮下の間質液中のグルコース値を持続的に自動で測定する方法
食事の前に1本飲んでから食べ始めると、飲まずに食べたときよりも血糖値が上がりやすく、また下がりにくいため飲むなら食後が良いですよ。
また、今回飲んだ乳酸菌飲料は1本110mlですが、商品によっては500ml~1Ⅼの紙パックに入った大容量タイプのものもあります。ほどよい酸味が飲みやすくて1回で全部飲んでしまった・・・というケースもありえるでしょう。コスパのよい大容量タイプを飲む場合は、小さめのコップを使うなど、飲みすぎ防止の工夫をしましょう。
●ビタミン配合炭酸飲料
ビタミンCやビタミンB群が含まれるビタミン配合炭酸飲料は、原材料表記のいちばん初めに砂糖や果糖ブドウ糖液糖が書かれているため(※)、血糖値を急上昇させやすい飲み物といえます。
入院中の差し入れに持っていくというかたも多いですが、体重や血糖値のコントロールをしているかたへ持っていくのは避けたほうがよいでしょう。
(※)原材料表記は、JASの加工食品品質基準に基づき重量の多い順番に表記されている
●野菜ジュース
野菜がとれていないな・・・と思う時に飲むかたも多い野菜ジュースは、意外にも糖質が高く注意したい飲み物です。
商品にもよりますが、野菜ジュースには1本あたり約15gの糖質が含まれており、スティックシュガーに換算すると約5本分に相当します。
糖質のとり過ぎは血糖値の急上昇につながるだけではなく、高血糖状態が持続してしまう原因にもなるのです。
●果汁100%のジュース
果汁100%のジュースは、果汁だけで作られるため健康にいいイメージがありますよね。しかし、砂糖が入っていないからといって太らないとは限りません。
まず、果汁100%ジュースには果糖が含まれているため、通常のジュースと同様に血糖値の急上昇が見られます。
さらに果物そのものとジュースの決定的な違いは、食物繊維の量にあります。食物繊維は肥満など生活習慣病を予防するために積極的な摂取が望ましいとされていますが、果汁100%のジュースにするとほとんどとれないのです。
●0カロリーの甘い飲み物
甘いのにカロリーがゼロの飲み物は、甘味のもととなる人工甘味料に注意が必要です。
人工甘味料は砂糖などに比べて強い甘味が特徴で、日常的にとり続けるとより強い甘味を求めるようになります。また、最近では腸内環境への影響を及ぼして血糖値を乱す可能性も考えられているのです。
太らないからといって日常的に水分補給の飲料として飲み続けることは、避けるべきでしょう。
太りやすい飲み物を飲む時の注意点
上記の一覧であげた健康にいいけど太りやすい飲み物を飲む際は、以下の3つのポイントに気をつけるとよいです。
(1)水分補給とは別にする
(2)飲む量は1日にコップ1杯もしくは1本までにする
(3)寝る前に飲まない
これまでも触れてきたとおり、体にいいけど太りやすい飲み物と1日の水分補給は別物として考えます。飲む量をあらかじめ決めることで飲みすぎを防げますよ。
また、寝る前に飲むのは避けたほうがよいです。寝る前は空腹であることが多いため、血糖値が急上昇しやすくなります。さらに、血糖値が高いままでは睡眠の質の低下にもつながり、基礎代謝量が落ちて太りやすくなってしまいます。
以上のポイントを踏まえて、あくまでも嗜好品の1つとしてなら飲んでもよいでしょう。
太りにくい飲み物はあるのか
太りにくいのはずばり、水やお茶などカロリーがゼロの飲み物です。
無糖の炭酸飲料やコーヒーもよいでしょう。
ただし、コーヒーや緑茶・紅茶などカフェインを含む飲み物は、飲み過ぎると中枢神経系が刺激されてめまいや吐き気、不眠などの症状を引き起こす可能性があります。
また、無糖の炭酸飲料は飲みすぎると炭酸ガスの影響からおなかがふくれて、必要な食事量がとれなくなることも。炭酸飲料を飲むとすぐにおなかがいっぱいになってしまうかたは、食事と一緒に飲むのは避けたほうがよいです。
以上のことから、水分補給のために選ぶなら、水・カフェインを含まないお茶がオススメです。
●牛乳は太りやすいってホント?
牛乳は体にいい飲み物の代表格ですよね。しかし、近年は太りやすいと思われ、女性を中心に避けられがちです。
たしかに、牛乳は飲み物の中で脂肪を多く含むためカロリーが高い傾向にあります。
ただし、それと同時にたんぱく質やカルシウムなどが摂れるため、体のもととなる栄養素を一度にまんべんなくとれる飲み物でもあります。
水分補給の際に牛乳を1Lなど大量に飲むとカロリーや脂質の摂り過ぎになりますが、1日コップ1杯程度であれば、毎日飲んでも太る原因とはいい切れません。
まとめ
体にいい飲み物は栄養面や機能性が健康に役立つ反面、飲みやすさも相まってカロリーのとり過ぎや血糖値の急上昇につながることから、太りやすい傾向にあります。
とくに以下の飲み物には注意が必要です。
飲むお酢・乳酸菌飲料・ビタミン配合炭酸飲料・野菜ジュース・果汁100%ジュース・0カロリーの甘い飲み物
また、上記の飲み物を飲む際は以下のポイントに注意するとよいでしょう。
(1)水分補給とは別にする
(2)飲む量は1日にコップ1杯もしくは1本までにする
(3)寝る前に飲まない
体にいい飲み物はあくまでも嗜好品の1つとし、水分補給は水やノンカフェインのお茶などを飲むようにするのがよいです。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということわざのとおり、何事もやり過ぎはよくありません。体にいいけど太りやすい飲み物も、栄養面や機能性を活かすために適切な量や頻度を守ったうえで取り入れるよう心がけましょう。